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船頭たった一人で山に登る(寒霞渓星ヶ城山【草壁港ゼロメートル登山】:香川県)

2014年 12月 6日

 ヌオッ(゚Д゚;)
 死人でも目が覚めそうな大音響で船内に歌が流れ始めました。
 元々、船内には貸毛布などはありません。持って来ているつもりだった寝袋は入っていなかったのですが、乗船時は暖かかったので大丈夫だろうと思っていましたら、しっかり冷え込んでいまして眠りは浅い。そこにこのザメハですから、強烈です。


 さらに、ようやく高松港を出港して小豆島へ向かう段階になり、安寧が訪れたと思って寝ようとしていたら、香川大学と小豆島のカフェの提携で~という話が船内放送で始まりました。
 ‥いいこと話しているのになぜこのタイミングで逆なでするか!


 ‥というわけで、悲惨なくらい寝不足です。できれば、2回めは使いたくないと思うほどです。控えめに見ても、快適とはいえない。


 (Θ_Θ)どよーん
 坂手港入港。景色が濁っていますか?


 それは気のせいです。潮を浴びた窓に、塩分が結晶化していただけです。


 さて、排気ガスにマミれながら下船です。


 色々言いましたが、それでも、船旅は好きです。新幹線がどんなにサービスの質が良くても、船旅は好きです。
 いや、べつにマゾヒストではありませんよ。必ずしも不快なことが即嫌なことに繋がるわけでもないのですから。同様に、快適なことが即好きなことに繋がるわけでもない。


 坂手港に着いたら真っ先に見える、ダンディーな岩山は、碁石山、かな。小さな島にあるとは思えない、険しい山です。でも、今日は、寒霞渓に行きます。この山は、今回余裕があれば撃破しようと思います。まあ、小さい島ですし、自転車という強い味方もあるし、大丈夫でしょう(フラグ


 小豆島でもIngressはやります。ふつうに失敬します。Portalは天下の廻りものですから(何
 で、やって来ました、観音寺。


 碁石山山塊の影になっているので、ちょっと暗いです。でも、よさ気でないかい?


 観音寺からは、甍(いらか)の海が一面に広がっています。この風景は素晴らしい。しかし、Portalがなかったら、ここには立ち寄っていなかったかもしれない。立てた人のセンスはなかなかだと思います。


 そして、もう一つ上にもPortalがあります。何かこちらはビートたけしがどうのこうのと書いてありますけど‥


 これはビミョー。Ingressの画面を見ると、このオブジェは、元々屋根が付いていたわけではないようです。雨風から守るための屋根でしょうけど、影になってしまっています。


 この、昭和の薫りは‥


 さて、坂手集落を出て、草壁方面へ向かいます。坂手にはもう戻ってこないので(フラグ
 その、坂手から出てゆく時の坂の途中に、朱塗りの鳥居の、照葉樹林に囲まれた神社がありました。この下はもう海です。
 神社の名前は、正一位 西山稲荷大明神だそうです。


 その大明神の道路向かいに、どの窓も全開のホテルがあると思いきや、廃墟ビルのようです。


 廃墟ホテルの横を過ぎたら、峠です。今度は町の向こうに寒霞渓が見えます。


 まずは、土庄・池田・草壁港方面へ行きましょう。田浦方面は明日にでも行ければ。


 2つ目の峠のところに、巨大な観光ホテルがありました。観光バスが何台か乗り付けていて、忙しそうにしていました。
 ふうたろうは、このホテルからの窓の景色がどんなにきれいでも、空調が完璧で大音響の歌が流れなくても(何)、泊まることはないでしょうなあ‥。ふうたろうの感性には合いません。


 50リットルを担いで、あの持ち運び用自転車(笑)に乗るのは初めてです。そして、ケツが痛い(滅
 とりあえず、看板に手書きで案内が書いてあるので、乗り場の方に行きます。


 使ってもいない船の発着場まで、わざわざチャリで来るとか、どんなギャグだと‥


 まあ、ふうたろうには関係ないけど、今日は嵐の影響で、高速艇は欠航しているようですな。実にタノシいではないですか(ヴォー読み


 草壁港にもコインロッカーはありません。しかし、船着場の窓口で18時半前後まで、ひとつ300円で預かってもらえます。ぜひ、邪魔なパソコン類(フラグ)や着替えなどを入れた50リットルザックを係員に押し付けて、身軽に山へ向かおうではありませんか!
 というわけで、無料の駐輪場に自転車を止めて、出発。


 事実上のゼロメートル登山ですが、なんか違う気がする。坂手港は何処に行ったんだと。


 営みを肌で感じるのも、ふうたろうの山の醍醐味です。


 実は、探していたのですよ、この醤油醸造所を。ふうたろうがいつも使っているこの丸島醤油の杉樽醤油はとにかくうまいのです。国産大豆で、ありがた迷惑な糖類の添加もない。なのに、味はまろやか。今まで使ってきた醤油の中でも群を抜いて一位。
 ‥そんな醤油メーカーをこの目で見られて、ふうたろうはテンションアゲアゲ。


 見る景色すべてが新鮮。子供の頃は憧れだった景色を、好きなだけ見て回れる今に、感謝しなければなりませんね。


 でも、それは、常に自分で見に行く決断を下さないと、怠惰になるばかりで決して実現しないでしょう。行ってみたい、見てみたい、と言っているだけでは、いくらお金や時間があっても、実現しません。


 ‥Ingressの影響か、地蔵や神社などに目が行くようになりました。普段気にも留めないけど、いたるところにあるものです。この小豆島は人口の割にはかなり多いように思います。


 寒霞渓、さっきの太い道路を道なりに登ればロープウェー乗り場まで行けます。それどころか、山頂直下まで行けます。
 でも、山頂に居ることが目的ではあるまい。山頂に行くことが目的なのだろう。
 地図を存分に見て、観光気分を一掃しながら、歩こうではないか。


 道を歩いていると、周囲にはオリーブ畑が多いことに気が付きます。さすがに実はなっていないようですが、たまに落ちていることもあります。


 軽トラのおっちゃんが、ふうたろうが寒霞渓を登ると伝えるや、道を教えてくれました。どうやら、あの真正面に見えるダムで、道が変わったらしいのです。


 真新しい橋に道路。シューパロダム(北海道)を思い出します。


 神社がまたありました。この中を抜けていけば、何処に出る?


 どんぐりが大量に落ちています。秋の名残。


 この神社の右奥の方に道が続いていそうな‥


 石垣の道。


 地図でだいたい何処にいるのか判りましたが、このダムで本当に道が寸断されたこともまた、判りました。


 というわけで、諦めて愉しみのないただの通路を歩きます。


 先に言っておけば、今日の山行は、登山道らしい登山道はほとんどありません。でも、歩くだけの価値のある場所は通っていると自負します。
 何度も言いますが、それは、快適か不快か、という問題ではありません。


 これが内海ダム‥だったところです。インターネット版の地図を見ると、ちゃんと更新されており、「寒霞渓湖」と記載されています。
 ‥カネ払って買った最新の地図なのに、理不尽さは拭えませんが、それでも紙の地図は、電力と大画面がないと使えぬネット版にはない魅力があるのです。


 寒霞渓湖、美しいですか?
 ふうたろうも、この風景、なかなかいいと思います。


 この、美しいカーブを描いて伸びてゆくハイウェイ、美的ですね。実にいい。


 寒霞渓への旧道はここを登ります。この分岐です。馬鹿正直にハイウェイを歩き出すと、鬼畜です(真顔


 分岐に入ったところで農家のおばちゃんに、みかんを頂きました。同時にこのダムの話を聞きましたが、少なくとも、水不足はない、とのこと。ダムの下で話をしたおっちゃんは、防災目的だと言っていました。
 →内海ダム再開発 水源連HP
 どうやら、何年も前から問題になっていたようです。1976年の洪水の規模には耐えられない、と。


 さて、先に進みます。何せ、寒霞渓ダム(新内海ダム)がない頃の地図で、古いので、この先どんな道になっているのかわからないのでね(ヴォー読み


 しかし、道は舗装路で、サクッとロープウェー乗り場に着きました。10時45分。


 寒霞渓のイラストマップ。実は、これをちゃんと見ずに、25000分の1の地図を過信しているふうたろう。また、まぼろしの荒島岳(福井県)を見たいのか(じと目


 で、この、渓谷の真上に建設されている、変なあずまやはなんでありますか?渓谷の岩盤の上に直にコンクリート柱が生えていますが。


 舗装路が続いています。上までずっとこの調子なのか?


 どうやらそうらしい。


 この、妙義山のような岩山の連続は圧倒的な雰囲気を醸しているので、車道化しているのを割り引いても素晴らしいと思いますがね‥


 女蘿(じょら)とは、サルオガセのことだそうです。よく見かける地衣類ですが、ここにはもうないそうです。なぜ、なくなってしまったのでしょうね。


 舗装されていますが、ここは観光客の立ち入って良いポイントではないと思います。


 稜線直下。ここは観光客は無理。


 後ろを振り向くと、寒霞渓の上を、冬のちぎれ雲が勢い良く流れて日を遮っています。


 このまま遊歩道を歩いて、ロープウェー乗り場(上)に行きます。


 展望台があります。いや、展望台というか、ただの岩の上だけど。


 西側にあずまやが見えます。あれも経年劣化で適度にすすけてくると、山に馴染んでくるのですね。


 ここは、開発の手を免れていたら、国内でも屈指の難しい山となっていたことでしょう。それこそ、妙義山に並ぶほどの。


 妙義山(群馬県)と違うところは、海から直接生えている岩山、というところ。


 冬枯れもなんのその。香川県にこれほどの山があろうとは、思いもしませんでした。なぜ、この風景の中に、ハイウェイを山頂まで通すような真似をした?
 まあ、「なぜ?」と問うたところで、本音と建前があるので、無意味かもしれませんけども。


 寒霞渓のことをにわかに知って、にわかにやってきたふうたろうですが、素晴らしい渓谷美と岩稜帯には、影を落としているものがあることを知りましたね。


 稜線上は、影になっているところでは雪がうっすら積もっています。とにかく今日は寒い。


 崖っぷちに付いている遊歩道からの展望は素晴らしい。しかし、すぐ後ろを、六甲山にあるようなガッツリ車道が通っています。ロープウェー通しているなら、道路はいらないのではないか?


 これがロープウェーの寒霞渓山頂駅付近です。IngressのPortalが2個ほどあるので、遊んでから行きます。Portalは天下の廻りものですからね(ガーディアンの仕組みは、個人的にはなくした方がいいと思う)。


 さて、小豆島最高峰の星ヶ城山に行きましょうか。鳥居を潜って、道なりに歩いていきますが、実際は三笠山に直登した方が早いという話もあります(何


 三笠山の山頂は芝生の公園のようになっています。元々は樹林帯だったのでしょうけど。


 遊歩道のような道を進みます。ここからは若干登山道っぽくなります。


 今年一番の寒気、というか、年に何回あるかわからないレベルの寒気が現在進行形で押し寄せているそうです。でなければ、小豆島でここまでアホほど寒い思いなんてするはずが無いですからね‥


 車も通れそうなくらい幅の広い道ですが、いちおう土道です。


 降った量はほんの少しなのでしょうけど、気温がべらぼうに低いために、溶けずに残ったということですね。


 星ヶ城神社。Ingressを始めてから、神社出現率が高くなりましたね、間違いなく(黒笑


 こちらにも神社がありますが、溶け込めていないように見えます。


 岩場から瀬戸内海の展望。岩の上にも雪が積もっています。


 あそこ、右奥にオブジェが見えます。


 星ヶ城山山頂です。切り開いた感ありありの風景ですが、小豆島最高峰。香川県初山行(目が炎


 草壁港付近の市街地が見えます。角度をつけて差し込んでくる太陽光に、海が光っています。


 ‥というわけで、三笠山まで戻ってきました。今度は三笠山から直登というか、直下山。


 ロープウェー乗り場。受付に話を聞くと、自転車を載せることも可能だそうです。明日、もう一回来るか?


 寒霞渓展望台。


 まあ、展望台だわね。
 景色は、景色そのものの美しさ半分と、自分のハート半分とで、良さが決まると思います。
 ‥この景色、「良い」か?


 下りはもう一本のルートを使いましょう。ロープウェーの東側にあるルートです。
 このオブジェのようなものは、腐朽した木です。


 あのオブジェは松茸岩だそうです。画像を小さくすると、より意味が解るようになります(黒はあと


 あれは、寒霞渓展望台、かな‥


 ここは石門。正面から写真を撮っても、冬枯れの木と同化していてよく判りません。


 これは石門洞。岩の中に神社があります。というか、岩と一体化しています。中に入ると、その感じがよくわかります。


 「ゴミも旅の思い出の一つ」
 そうね、そういう考え方もありだと思います。


 樹林が切れたところで見上げると、岩山がそこかしこに。


 こんなスゴい地形、どうやったらできるのでしょうね。


 寒霞渓ハイウェイに出てきました。ここからハイウェイを歩いて戻ることも可能だし、登ってきた道を下ることも可能ですが、違う道を通って帰りたいですよね?やっぱり。


 そして、「違う道」を下ってきました。そこには真新しい道路がありました。


 このきれいな道路はどこに続くのでしょうか。


 吹く風も流れる雲も冬ですが、木々はまだ秋を終えていません。


 そして、また出てきた、寒霞渓湖。


 このダム湖、悔しいけど景色としてはいい。でも、ふうたろうのハートは拒否しています。
 このダムを通った時はもちろん、このダムで反対運動が起こっていたことを知っていたわけではありません。しかし、それ以上に、このダムが美しい以上に、失ったものがあるだろう、と思うと、「ああ、いいなあ」とはなりません。


 建造物が美しくても、その美しさを感じる感情のままではいられませんね。美しさと、ダムの本質とは切り分けないと。


 ダムの脇についた小さな階段。ここから降りていけば、ハイウェイを歩かずに済むかな‥


 防災と環境保全、か。
 ダムについて、本当のところは、何が解っていないのか、自分でも解っていない。このダムが、どの程度防災に役に立つのか、解らない。水ならば、尾根挟んだひとつ向こうに、粟地ダムというものが既存するようです。
 一方聞いて沙汰するな、とも言います。しかし、最終的に判断するのは自分自身です。


 このダムは、このまま観光地になるのでしょうか。


 ダムから下ってきてそこそこ来ました。人々を見守るお地蔵様がふたたび多く見られるようになります。


 みかんが気になったので写真を撮りました。


 今朝、そこの店でバウムクーヘンとホワイトロリータ(ブルボンのお菓子)を買っていきました。


 オリーブの実が散らかっています。ふうたろうが見たことのあるオリーブは緑色のものだけですが、これはほぼ黒に近い紫。完熟しているのでしょうね。


 草壁港に帰港(何)しました。
 船頭多くして船山に登るじゃなくて、船頭たった一人で山に登る(笑


 港の直ぐ側に、香川県ならではのうどんの店が。三太郎という店でしたか。よりにもよってこのクソ寒いのに冷やし生醤油うどんを注文しました。
 いや、ふうたろうは寒くてもアイス食べますがなにか。冷水飲みますがなにか(真顔


 しょうゆ豆、とか。よく判らなかったけど、とりあえず食ってみようと思って注文。正直、そら豆の味はほとんどしませんでした。


 さて、この後、今夜の寝床を探さないと大変なことになります。下界で凍死とか洒落になりませんヨ( ゚д゚ )クワッ!!


 ユースホステルを見つけたのでドアを叩きましたが、工事中なので泊められないと断られました(ハイパー涙目
 この猫も、ユースの前で中を見つめる仲間でしたね(遠い目


 そして、港から西へ10分ほどしたところにある観光協会に駆け込んだところ、その観光協会は、宿の斡旋をまともにしておらず、率直にいって、使えねー( ゚д゚ )クワッ!!
 ‥だったので、じゃらんで見つけたのがこの宿。「みさき」という宿です。民宿です。朝飯は8時くらいになると言われたので素泊まりになります。何より、坂手港近くまで強制送還となります(フラグ回収
 なお、観光協会の近くにオリーブにまつわる公園みたいなのがあって、そこにIngressのPortalが密集していたため、遊んでから行きました。そしてそこで初めて、日本人のプレイヤーに会いました。


 小豆島一日目。バタバタと慌ただしい。そして、坂手港近くまで戻ってきたので、明日の予定が‥参りましたな。
 ま、明日には明日の風が吹く、ってか。
 ところで、コンパクトフラッシュ(カメラのメモリカード)を読み込むカードリーダのUSB3.0ケーブルのコネクタが折れて壊れていて、少しでも進めようと思っていた日記が、まったく書けませんでした。写真をHDDに移すことさえもできないという罠。つまり、パソコンを持って来たのは犬死にだったという罠(フラグ回収
 旅は呪いの数だけタノシくなる(真顔


天気:晴れ時々くもり(香川県小豆郡内海町・土庄町)

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