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認められない山(稲村ヶ岳【レンゲ辻~法力峠コース】:奈良県)

2015年 10月 31日

 昨日の夜、前日入りで天王寺のネットカフェに泊まっていました。
 ‥が!夜更かしで寝たのは4時!!しかもムカムカして大変でした。しかし、今日は頼まれ事があっての旅です。無責任な行動はできません。
 そしてやってきた下市口駅。眠た目をこすりながら駅とローソンのPortalを奪い取ります。


 奈良交通バスで洞川(どろがわ)温泉まで来ました。ここから山行開始です。


 とりあえず、何よりも先に、洞川温泉一帯にある緑Portalを奪い取ります。UPC(Unique Portals Captured:初めて取ったPortalの数)を稼ぐのです。


 提灯の列。


 風が強いので思ったように撮れません。でも、写真本気の人は、ここでチャンス到来を待つのでしょうね。


 ここ、登山口とありますが、この道は下山に使う予定なので今は使いません。


 この車道を真っすぐ進みます。


 鍾乳洞まで運んでくれる索道のようですが‥何、「しあわせ行き」って。そのネーミングセンスはちょっと‥


 ごろごろ水、だそうです。名水百選とかだそうですが、「採水禁止」という看板が。さっきの索道駅の近くに、採水料金が500円とか書いてあるところがあったような気がします。その500円で何リットル汲めるのか知らないけど、500円は高いね。
 というか、「ごろごろ水」というネーミングも、腹を下しそうな名前でいただけませんな。


 Portalになっている母公堂(ははこうどう)。「女人結界」の石柱がガッツリ立っています。中から呪文を唱える声が聞こえてきます。お経というより呪文に聞こえます。


 杉の植林の中にカエデの植林。


 あそこはなんか紅葉がいっぱいありそうです。


 杉の植林を伐採したところに紅葉になる木の植林。なんか、ここ一帯、驚かせるやら呆れさせるやら‥


 今日の頼まれごとは、山上ヶ岳のPortalKeyを最低5個程度集めてくること。頼んできた人は女性です。今回のお遣いはIngressと登山とをやる人間で、男でなければできない。ふうたろうは間違いなく♂ですが、見かけは男なのでイケるのでしょう。


 今日の日記がいきなり辛辣に見えるのは、ふうたろうの心中があまり穏やかではないからです。「女人結界」に阻まれたこの先にあるのは、日本山岳会選定の日本300名山に含まれている山上ヶ岳。そう、まさに頼まれたキーがある場所です。
 観光客やら登山者やらがそれなりにあるところですが、女性であるという理由だけで、この先には行けません。


 さっきの結界から登る、という選択肢はあそこが女性排除(やっていることは同じですから)の場所でなければ、ありです。というか、一筆書きの登山を好むふうたろうなら、あそこから登って稲村ヶ岳へ行って、さっき入らなかった登山口に降りてくる、というパターンのはずです。でも、今日は山上ヶ岳の場合は違います。


 ‥向こうには向こうの言い分がある。それは理解せざるをえません。宗教的理由に理屈はありません。文句あるなら入ってくるな、と言われても、地権の問題で言えばそれもそれで通るかもしれません。それに、1300年も続いてきたことを、すぐに変えられるはずもありません。
 ‥であれば、ふうたろうが執れる措置は、この山に登る山行を、山行として認めない、ふうたろうが制覇する日本300名山には加えない、ということくらいしかありません。理屈のない決まりごとには、反論の余地はありません。ふうたろうも、その反論の余地のない決まりごとに、自分なりの意思表示をするしかありません。


 しかし、どんな理由があろうと、こういうことはやってはいけません。この行為は器物破損という、法治国家における法に触れるため、理屈ある処罰を受けます。だいたい、こんなことをしたところで、何か得することもあるまい‥


 さて、ふうたろうは谷筋をレンゲ辻に向かって登るルートを取っています。


 ここは昭文社の地図ではバリエーションになっています。しかし、女人結界が張られていない場所なので、安寧な登山ができます。


 まあ、安寧と言っても、道は少し荒い。地図読めるか、道を探せるか、そういう判断がデキる人に限りますかね、この登山道は。


 沢筋の道です。水が伏流するまで、沢の景色を楽しむのも乙です。


 階段の木は腐りかかっています。できるだけ梁のあるところを歩くほうがいいと思います。


 水の流れがなくなって、急になっていきます。とりあえず、今のふうたろうは寝不足とメシ抜き状態に近いとはいえ、荷物が比較的軽いので、サクサク進みます。


 今日は天気予報で晴れるとの予報だったのに、朝から薄雲(Θ_Θ)どよーんの刑でして。午後から晴れてくるとは言ってるのですが、まあ、Ingressやりに来ているようなものなので、そこそこの期待で良いですな。


 レンゲ辻まで行けばだいぶ終わりが見えてくるはず。


 天気が良くて、紅葉が盛りだったら、ここも最高なんでしょうね。


 鎖が付いているということは、それなりのコースです。確かに、木製の階段が土台の土砂の浸食で浮き上がっていたり、ガレ場の急坂だったり、崖道だったりと、いろいろあります。


 この谷を登り切るといよいよレンゲ辻ですかね。


 どうやらあそこがレンゲ辻のようですね。疲れてきたけど、頑張りますか。


 いやー、女人禁制に対する反感はパネェっすな。もちろん、こんな破壊行為をするのはほんの一部だろうし、反感を顕にする人はごく一部だろうってのも判りますけど。


 ちょうど稲村ヶ岳方面からグループが降りてきて、何やかやと。


 さて、ふうたろうは女人結界を突っ切って先に進みます。
 この女人禁制について、賛否があるのを知っています。でも、ふうたろうはこれが日本300名山に入っていることだけは、それでも認めません。日本300名山クリアの条件が「男性であること」をふうたろうに認めろと?冗談じゃないですな。なので、ふうたろうはこの山を日本300名山として扱わず、日本200名山専用の荒沢岳(新潟県)を300名山の一つとみなして、合計300としています。


 しかし、さっきも書いたとおり、ふうたろうにできるのは、自分の意志としてこの山を登山の対象としないことだけ。この山の女人禁制が解かれることはないでしょう。したがって、ふうたろうはこの山に「登る」ことはありません。今も、未来も。


 では、いまふうたろうは何をしているのか?
 言葉とは使いようです。今ふうたろうは、Ingressをやっているだけです。「登山」というのもそもそもひとりひとり厳密な定義が違うはずで、ふうたろうの定義としてこれを登山として認めません。


 誰にも自由を約束されている行為であることが、登山という行為であるための必要条件。だから、男女の差で自由がないものは登山の必要条件を満たさない。本当なら、収入や労働環境などで山に登れないことも由々しき事態ですから、これは声を大にして変えたいものです。ふうたろうの登山は、土日祝日休みである人だけができる登山という意味でいえば、厳密に言えば「登山」であるための必要条件を満たしていないかもしれません。


 ‥数学的な話は難しいですが、ふうたろうの今の行為に対する歯がゆさは理解してもらいたいと思います。これを登山としてしまったら、ふうたろうがやっていることなんて、何の意味もない‥


 さて、この笹原の向こうに2個、Portalがあります。そのPortalKeyを集めてきて欲しいと頼まれたのです。


 笹原の美しい場所ですが、ここでは鍵掘りに徹します。自分ではどうがんばっても取りにいけない人が、ふうたろう(じゃなくてもいいんだけど)に頼んだのです。ここで「ふうたろうの意地がー」なんて言ってられませんわ。


 Portal2個の距離は100m程度あるようです。それぞれ20回HackしてPortalKeyを14個、9個と、集めました。こういう時のためのとっておきのアイテムを使って。
 むしろ、こういう形で登れなかった彼女の利益になるなら、ふうたろうの矜持にかなったものでしょう。


 ‥結局、寺に手を合わすこともなく、山頂も踏まず、戻ります。だって、登山じゃないんだもの。どうでもよいことです。それより、ちゃんとキーを集めて、彼女に手渡すこと。それが最重要。


 念の為に書いておきますが、さっきから彼女彼女て書いていますけれども、ふうたろうは会ったこともない人です。Ingressのコミュニティ(ネット上)で知り合っただけの人で、Keyがほしいと言ってたのをたまたま聞きつけたのです。
 ‥登山をするIngressのAgent(プレイヤー)自体が少なく、ふうたろうのようにフットワークの軽い人はもっと少ない。しかもガチ登山する人なんてそもそもなかなかいない。この頼みを断ることこそ、ふうたろうの山好きとしての矜持が許しませんから。それに、こうやって女性から頼まれて山上ヶ岳に行くことそのものが、女人禁制に対する反対の気持ちを表現することであるとも思ったから。


 ま、そんなことをごちゃごちゃ考えたり考えなかったりしながら、結界のところまで戻ってきました。レンゲ辻です。


 1時間40分かけて山上ヶ岳でのお使いをこなしたら、今度こそふうたろうの「登山」をやりましょう。みすみすこの行動を、ただのIngressで終わらすこともない。


 時間的にはかなり押してるけど、行きますよ、稲村ヶ岳!


 幸い尾根上をアップ・ダウンさせる道ではないので、サクサク進めます。


 あの1時間40分の山上ヶ岳でのお遣いの間に天気はだいぶ良くなってきました。


 ところでさっきからこの木の橋や階段、腐りかかっていてかなり怖いんですけど。落ちたら(゚Д゚)ウボァーですよ。


 稲村小屋到着。荷物は軽いし道のアップダウンも少なかったので、らくらく侵攻。


 では、サクッと稲村ヶ岳へ。


 大日山へのまっすぐルートは閉鎖されています。仕方ないので巻道を進みます。


 大日山は盲腸線になっています。行くにはちょっと時間が足りないかもしれないね‥


 稲村ヶ岳、道は若干険しめです。凍結とかしていたら、アイゼンでも持っていれば話は別ですが、登るのは諦めましょう。


 稲村ヶ岳は南から回り込んで登ります。


 ウッドデッキみたいなのが見えます。


 稲村ヶ岳の山頂自体は樹林帯で展望がビミョーですが、この櫓のおかげで展望だけは良くなっています。でも、山頂の雰囲気はぶち壊しといえばぶち壊しですかね‥


 あの山上ヶ岳が見えます。まあ、今回みたいな頼みごとでもない限り来ない山です。


 稲村ヶ岳山頂にもPortalがあるのですが、青でしたので、そのままアップグレードして鍵を掘ります。


 南に見えるのは弥山などの、大峰山脈の主峰たちでしょう。


 さて、時間もそんなに無いので戻りましょう。18時ころに洞川温泉を出るバスに乗り遅れたら、Keyの受け渡しは不可能になります。そんな醜態を晒すわけには行きません。


 真正面に見えるあの大日山は、今回は諦めましょう。なに、次来る策はあるさ‥


 稲村小屋前のベンチ。もう、誰も居ないね‥時間が時間だけに。


 さて、法力峠を通って下山ですな。法力峠にはひとつ、Portalがありますからね。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 足場がひっくり返ってやがる‥(アヴラ汗


 まあ、こんな腐った橋を踏み抜くよりはマシかもしれないけどね‥(じと目


 この辺りの紅葉はもう終わりです。


 ま、季節のことですから、どんな現象でも尊いものですけどね。


 植林地帯。電波がさっきから入らないので法力峠のPortalをゲットできるか不安でしょうがない。


 来ました、法力峠。電波はやっぱり入らない‥(滅滅滅
 ‥と思っていたら、通じた!これで勝つる!!稲村ヶ岳山頂みたいに通じるまでちょっと時間がかかりましたが。


 しかし、もう16時半。暗いっす。


 ここで母公堂に向かいます。そこからリンクを飛ばせば多重のCFが張れます。まあ、ゲーム的には報われないCFですけどね(じと目歯ぎしりヴォー読み


 あとはバス停に向かって歩くだけです。ただ、登りで取りこぼしたPortalがいくつかあるので、そこを最低キャプチャしていかないと。そのためには晩秋の川の渡渉だってやりますよ。


 洞川温泉発のバスは17時58分。ちょっと時間があったしハラが減ったので、通りすがりにあった飲み屋さんみたいなところで鮎の塩焼きを食べました。子持ち鮎でした。塩が効き過ぎなくらいですが、旨い。サービスでヅケみたいなのとか変わった珍味がいろいろ出てきました。鮎一匹でそこまでサービスとは、申し訳なかったですが‥
 ‥今度親でも連れてくるか。というか、ふうたろうは車運転できないので、運転は誰かにさせないと無理ですけどね。


 さてと、必死こいて集めたPortalKeyを受け渡す時が来たのですが、落ち合うのは近鉄南大阪線の古市駅にしました。ふうたろうは20時前に到着したのですが、先方は最終的に22時到着。まあ、おかげで古市駅周辺のMission一つができ、緑Portalを焼き払えたので、ふうたろうとしては美味しかったのですけどね。まさか、山も何もない羽曳野市でUPVやUPCを稼げるなんて、思ってもいませんでしたわい(黒笑
 で、このタルトみたいなの、彼女からのお礼?なのかな。ついでに天王寺駅まで送ってもらっちゃったりして。
 ‥ぶっちゃけ、古市からなら電車で行ったほうがずっと早かったのですが、話をしてみたかったのです。だから、お願いしました。そして、彼女はふうたろうよりも遥かにIngressのプレイヤー(Agent)として頑張っていることが解りました。いやすごい(ガクブル


 寝不足とメシ抜き(丸一日)は厳しかったです。流石に果てました(これ言うの何度目だ
 明日は登山はしませんが、天王寺から岸里くらいまで歩いて、あとは住之江公園周辺を荒らして、南港を爆撃したいとは思っています。もちろんIngressで。Agentは場所を選ばないんですっ(`・ω・´)キリッ
 今日はとりあえず、稲村ヶ岳登山ということにしておきましょう。良かったね、山行として成り立って。


天気:くもりのち晴れ(大阪府大阪市・羽曳野市・吉野郡吉野町・大淀町・天川村、近鉄南大阪線など)

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