晴天の終わり?(鷲羽岳【雲ノ平~三俣山荘周回ハイキング】:富山県)
高天原山荘前。前日までの日記では高天原"ヒュッテ"と書いていましたが、高天原山荘です。
さて、優雅に小屋の朝飯も食べたことですし、雲ノ平に向かいましょう。雲ノ平のテン場にそそくさとテントを張って、鷲羽岳などの散策をしてしまいましょう。
高天原峠までの上りは普通にしんどい系です。もっとも、ふうたろうの場合、しんどいのがデフォなので、今さらですけどね‥
はい、高天原峠。これから尾根伝いに雲ノ平に向かいましょう。山荘まで2時間のコースタイムです。
ウスグラいはずの針葉樹多めの樹林帯ですが、何か明るく感じます。いいですね~
鉄ハシゴあり。このハシゴで、下りてきたおっちゃんが足を滑らせて斜面側に足がはまりました。ふうたろう並の重量の荷物を持っていたら、脚をひどい形で骨折するか、挙げ句の果てに荷物ごと下まで落ちて大怪我するところです。決して、支えとなる手足の力は抜かないように‥
高天原峠から50分弱経った頃、雲ノ平の端に出てきました。しかしあのなだらかな尾根を越えなければなりません。
湿った土地に適応した植物たちにとって、この暑さと乾燥はたまらんでしょうな。
奥スイス庭園だそうです。この辺りはアラスカだのギリシャだのイタリアーノ(違)だのありますねぇ‥
景色は恐ろしく良い。天気の良さと空気の澄み具合も相まって、やばいです。一人で歩いていたら、写真を無限に撮り続けているかもしれません。
大東新道からこの辺りまで、未踏の地でしたので、シャッターがススムくん(何
この一つ一つの岩の大きさ、ふうたろうよりも大きいのですよ、実際は。
2576m地点。この高台を樹林の切れたところから初めて見た時刻より、47分経過しています。地図を見れば判るのですが、急坂を登る距離は大したことはありません。それ以降のダラダラアップダウンヒルズ(何)が結局は長いのです。
向こうに祖父岳が見えます。
いいえ、その前に、もう一本ダルい尾根が寝そべっていて、そこを越えなければならないのです。
でも、心に余裕を持ちましょう。楽しみましょう。そして、楽しむために、ガッツリ登れる体力といくばくかの技術を身につけましょう。遭難するからとか、安全性を保つためとか、色々面倒なこともありますが、体力と技術とが必要な一番の理由は、本気で楽しむためであると思います。
日本で最後の秘境であると、地図には書かれている雲ノ平。
狭い国土にどこでも道路が通っていれば、そりゃそうなるでしょうな。その最後の秘境の雲ノ平も、体力ある人なら、折立から一日で到達できるでしょうよ。
遂に見えました、雲ノ平山荘。中央奥に見えている山は黒部五郎岳。
小屋の前の広場は、まるで大阪南港にある小学校の校庭のようです。
あゝ、炎天下、辛い思い出しかないムダな運動会の練習をしたことが思い出される(じと目歯ぎしりヴォー読み
いやいや、それは流石に冗談です。大阪南港と雲ノ平を比較するなんて、山を冒涜しすぎです。
でも、あの地獄的比較物があったからこそ、その反動でこういう場所を求めているのかもしれませんね。
雲ノ平山荘で、二人合わせて、チョコケーキとアップルパイをば。彼女は何か炊き込みご飯のようなものを注文しています。ふうたろうはカルピス。
チョコケーキには何かのフルーツソースがかかっているとおもいきや、バナナソースですかね。むしろ、ちょっとイケてない系だったかも(滅滅滅
小屋の水がピンチだそうです。まあ、そりゃ、湿地の池塘という池塘がみんな乾ききって大阪南港(以下略)になっているのですから、小屋の雨水タンクが無事なわけもありませんて。
そこで、体力に自信のある方に、というお触れで、20リットルのポリタンクに水を汲んできてもらうアルバイト募集。水場はテン場の奥にあります。
しかし、実際、体力よりも重要なのは時間です。ふうたろうは2往復しても構いませんが、時間がないので無理です。
どう見ても傾いているテン場。いや、写真が傾いているのかもしれないけど。
あの斜面の上の方に張っている人たち、ほとんど昨日からいる人でしょうね。昨日は小屋もテン場も阿鼻叫喚クラスの混み具合だったそうですから‥
昨日泊まって今朝出て行ったところでいい場所はけっこうあるので、今のうちに張っておきましょう。
張り終わったら、サブザックに荷物を詰めて、三俣山荘方面へGo!
なお、彼女の分の小物もふうたろうのサブザックに入っているので、彼女はガチで手ぶらという件について(真顔
テン場から雲ノ平まで戻ってグルッと回ります。水晶岳の景色が飛び込んできて、いいですね(^O^)
空も、ど快晴ではなく、巻積雲とかがあったりしていい感じです。でも、この雲は天気が崩れる前兆‥
雲ノ平の半分くらいが写っています。あのテン場からダイレクトにここまで来られると思うでしょ?でも、世の中そんなに甘くないというか、そんなに道理が通ってはいないのですよ(じと目
左に行くと祖父岳、真っ直ぐ行くと黒部源流です。黒部源流の向こうに三俣山荘があります。
荒地の彼方に三俣蓮華岳。あの山はガスりたおしています。最初、あれが鷲羽岳だと思って(Θ_Θ)どよーんでしたが、違ってよかったですね。
黒部源流に下る急坂からは、常に真正面に鎮座しているのが見えます。
源流の沢は流石に素では渡れない‥
なお、ピンクの人は服を濡らして冷却しながら進んでいます。
電波が通っていれば、こういうところは絶対Portalになっているはず。
三俣山荘のテン場。2009年10月10日の夜、雪の中、ここに泊まりました。
三俣山荘も素晴らしいロケーションです。ここもまた小屋泊してみたいところです。
休憩しましょうか。ピンクの人は服が濡れた状態で休憩に入るのですが、大丈夫ですかね。
三俣山荘の食堂は2Fです。そこからの眺めがまた最高なのです。
カレーは塊の肉が入っていてふうたろう殺しですが、彼女が食べてくれるので安心です(黒ハート
このカレー、脂で固めたカレールウではなく、サラサラタイプのカレーです。食べやすい。うまい。
冷却しすぎたピンクの人が寒いと言い出したため、食べ終わったらさっさと出発します。
しかし、暑さにことさら弱い彼女、その寒さが調度良いようで、鷲羽岳に登る足の軽さは眼を見張るものがありました。雪女かよ‥(じと目
彼方に槍ヶ岳。いや、彼方というほど遠くはないはずですけども。
三俣山荘があんなに小さくなりました。うん、荷物からも暑さからも開放されると、彼女は絶好調になるらしい。サイコロ4個かな(何
ピンクの人はもう山頂にいます。ふうたろうはスマホでFacebookに写真を上げていました。あるいは、Ingressでリチャージ。
山頂からワリモ岳と水晶岳。
2009年10月11日に登った時、雪の後の滝雲でほとんど稜線が隠れていて、この先に進むのを諦めたのでしたね。その結果、ふうたろうは黒部湖から読売新道を経て、最後はスゴ乗越経由で室堂という50kmの縦走を果たす切欠をもらえたのです。人生万事塞翁が馬ですな!
ともあれ、2回目の鷲羽岳。日本百名山に登り、バッジを集めている彼女に付き合うことを考えると、これから一緒に2回目の登頂を迎える山もたくさん出てくることでしょう。
雲行きが若干怪しいのでワリモ岳に向かいます。雨になる前にできればテントに戻りたいですね。
しかし、このガスり具合はひどい。少し、小雨もぱらついています。
そういえば、これから大荷物担いで三俣山荘方面に行く二人組とかいました。大丈夫ですかね。
‥まだあそこにいます。ほら、稜線の上に‥どこから来たのか知らないけど、けっこう疲れきったご様子でした。
ふう、ガスが晴れました。雨もぱらつく以上のことはない様子です。
そして、ワリモ北分岐。ここを真っすぐ尾根の方に行けば水晶小屋。左に曲がると祖父岳経由で雲ノ平です。その雲ノ平方面がまた急な下りやら登りやら、鬱陶しいのなんの‥
祖父岳。ここまであっさり来たように見えますが、ワリモ北分岐からはけっこう大変です。空荷で39分。
この看板見るの2回め。
雲ノ平まで戻ってテン場にグルッと回ります。きっと、朝みたいに水晶岳の景色が飛び込んできて、いいでしょうね( ゚д゚ )
ここでオコジョか何かが出てきました。前を歩く兄ちゃんが座り込んで激写していて、ふうたろうたちも見ていました。
植生の荒廃が激しいって、登山道は植生が崩れるものですよ。だから木道とかを敷設するのです。登山道(開発地域)と保護地域とをしっかり区別していれば、問題ないと思うのですが‥
実際、人間社会はそういう形で動いているはずですよね?
遠回りでテン場に戻ってきて疲れきっていましたが、水汲みまでは済ませます。夜飯も食べないと持たないので、トマトスープを作りました。水煮の豆の缶詰を持ってきていたのでなかなか高級感あふれるスープになりました。しかし、主食は何を食べたのか、思い出せません‥
さて、明日は遂に雨予報です。どういう結果になるのか判りませんが、奥黒部ヒュッテまで行けないなら水晶小屋で停滞です。
UC:2
FD:1
天気:晴れのち時々くもり、夕方から小雨ぱらつく(富山県上新川郡大山町・長野県大町市)