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島の清流と都市のよどみ(横河渓谷・鹿児島市内:鹿児島県)

2007年 8月 15日

※記録8月17日

 青少年旅行村の朝です。太陽の昇る方角は山の向こうです。しばらく眺めていましょう…。


 僕以外にも多くの人が泊まっています。
 僕は昨日の訃報などのいろいろなことで寝つきが悪く、3時半頃には起きていました。
 どうも見ていると、女の子たちが先に起き出し、男の子たちは後でのそのそと起き始めます。男ども!しっかりせい!!


 30食品目を達成しているというふりかけでご飯を食べています。30品目を一食で食べるのは無理があるし、ふりかけ程度の量では…なんて思ったり。それに、30品目って、だいぶ古くない?


 おっと!今日も虹が見えました。島の西方海上で雨が降っているようです。屋久島ですね、やっぱり。


 青少年旅行村から栗生橋(くりおばし)まで歩き、6時44分のバスに揺られて2時間強。島を4分の3周して、永田部落に着きました。
 屋久島にも水田があるようで、はざがけしています。観光地より、こういう感じのほうが、僕は落ち着くな。


 横河渓谷(よっごけいこく)で、昨日のメンバーたちと待ち合わせをしていました。運転手二人が寝坊をかましたらしく、僕ははざがけの田んぼを含めて、永田バス停周囲を散策していました。
 もう刈り取りが終わった水田の向こうに屋久島の連山が鋸の刃のように切り立っています。


 河と海のそれぞれの水が混ざるところ、汽水域です。でも、水のにおいは真水でした。引き潮なのかな。


 流れ着いたのか、それとも捨てたのか、ごみの不法投棄はどこの観光地でも見かけます。


 屋久島の海は淡い青。
 向こうに硫黄島が見えます。


 遠くまで続く海岸線。しばらくこういうところで寝転がっていたい。
 でも、今日は猛暑。熱中症にも注意です。


 こういう風景の説明は難しい。さっきの汽水域です。


 透明な水の中に沈んでいた木の構造物。何かな~と思って…。


 みんな来るの遅いから、写真がいっぱい撮れちゃいました。
 行き先の見えない道も、悪くないかも。


 やっとみんなに出会えました。今日は、Kくんが新しい仲間を連れてきました。HくんとYくん。自己紹介の後、横河渓谷。


 横河渓谷はきれいな川と険しい岩場を見る人で賑わっています。子どもたちを温かく見守る親たち。
 本当はみんなの写真を載せたいけど、僕の日記は特定の人物を載せないルールなので、載せられません。
 僕は、泳げませんが結局飛び込んでしまいました。パンツ一丁で。…この後は自主規制ですね。
 とにかく、みんな生き生きしていました。楽しく、短いひと時。


 YちゃんとMちゃんとはここでお別れです。つい渓谷で遊びすぎて、時間ぎりぎりになってしまった二人。気をつけて。お元気で。


 僕らが乗る船です。「僕ら」とは、Jくんを除く4人。
 で、僕はここで登山靴を港に忘れていくことになります。阿呆です。


 みんなが遊んでいるときに働く労働者。感服致します。


 13日のあの曇り空が信じられません。島の空はこんなに明るかったの?


 この船、係留しているせいなのか、だいぶ傾いています。ちょっと不安。


 海の色は淡い青。気持ちよい船旅です。屋久島フェリー2号。


 乗客があまりにも多いので、映画館まで二等席になっています。それはいいのですが、通路に、道を塞ぐように寝るのは、やめてほしいっす。


 佐多岬かな。大隈半島の先です。もちろん、鹿児島県。さっきまで遊んでいた屋久島はまだ後ろに見えています。


 船の進行方向左には、開聞岳(924m)です。明日登る山。どんな旅になるのか、またわくわくします。


 みんなと鹿児島港で別れました。僕は登山靴を忘れたショックで動転していて、ちゃんと挨拶ができませんでした。悔いが残ります。みんな、ごめんね。
 そして、このあと、一気に体力と気力を消耗します。


 これは鹿児島中央駅。もともとは西鹿児島駅といっていたと聞いたことがあります。駅周辺は東京の雑踏とさして変わりありません。僕にとっては無間地獄です。


 無機質な、鹿児島中央駅のアルミ製階段。辛い。


 鹿児島市の遅い日暮れです。長い一日が終わりました。


 昨日・今日、みんなと出会えて、本当に良かった。壮絶なスケジュールにきりきり舞いしたけど、川で見た一人一人の顔と表情は忘れない。
 そして、やっぱりみんな違う人なんだと、改めて思いました。個性といえば簡単ですが、違う職業の人と、話していて、目を見て、みんなその向こうで聞こえるものや見えるものが違うのです。
 僕は、ずっと怖かった。その違いを認められずにいたことが。あれだけ大はしゃぎしていても、思想や信条の違いを超えて付き合っていけるかどうか、常にキリキリしていました。今年5月の利尻・礼文の旅の、行きの船で喧嘩したおっちゃんたちは、僕のその許容量の狭さを見抜いていました。未だに狭いと思う自身。僕は本当の意味ではまだまだみんなのことを受け入れられてはいません。
 それでも、今日は楽しかった。みんなは、僕にチャンスをくれました。結果的に。これからどうなろうとも、この二日間の出会いは、糧となります。
 僕は、こうして、はいびすかす号で出会った企業幹部の兄ちゃんに企業経営の話を聞いて、昨日・今日出会った労働者のみんなの話を聞いたのです。まったく違う世界。自分のいる世界が井戸の底であることを知ります。そして、不安の一方でまったく違う世界が宝の山にも見えます。
 僕の知らない世界は、この淡く青い海を越えて広い。

天気:晴れ時々くもり(鹿児島県熊毛郡上屋久町・屋久町・鹿児島市)

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