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6日間の重みを背負って

2007年 8月 17日

※記録8月19日

 さて、いよいよ旅が終わろうとしています。最後の朝。ビジネスホテルの食堂で遅い朝食です。8時くらいでしたか。14日付の日記をセコセコと打っていたので、遅くなりました。


 パームスプリングス天文館の朝食です。和食、洋食から選べます。バイキングではありません


 さて、10時にチェックアウトなので、追い出されるように、出発です。鹿児島市内にじっとしていてもしょうがないので、途中駅で油を売ろうと思い、1時間早い電車に乗りました。
 で、よく考えたら、鹿児島市内の市電(路面電車)をまだ使っていませんでした。ちゃんとICカードが使え、取手の関東鉄道みたいにチャージも面倒くさくありません。


 ここは隼人駅(鹿児島県)です。30分程度の待ち時間に、隼人町(はやとちょう)内にあるACoopでチョコレートを買ってきました。駅前の小さな店には、地場産の野菜などが置いてありますが、一方で、土産物類にはサッカリンなどの添加物がどっさり。昨日、山川町の温泉でもげんなりしてきたところでした。


 隼人駅から吉松駅までは、単線のディーゼル車。線路ほど、田舎の風景に合う人工物は、農地と木やトタンの家くらいかな。


 ここは上のとは違う駅です。もう一本線路を通す予定だったのか、それとも、使われなくなったのか、どちらだろう?


 霧島温泉駅です。霧島、いつか攻めに行きますので、覚悟なさい!


 九州自動車道が部落を見下ろしています。構造物自体はすごいけど、この不釣り合いな風景は、いったい何だろう。


 車窓から見えるのは、本当にこういう田んぼと小さな家ばかり。子どもの頃、憧れていました。どんなに憧れても、こういう世界はないと思っていました。それが、今は一人ででも「なかった」世界に行くことができる。これほど感謝すべきことははたしてどのくらいあるでしょうか。


 ついに吉松駅。ここもまだ鹿児島県ですが、最後の鹿児島県です。次の真幸駅(まさきえき)は宮崎県です。
 ここで、2時間1分の待ち時間があります。


 駅前に、食堂がありました。でも、店の中をこっそり覗いてみると、ちょっと入りづらそう。僕のパニック障害には、辛そうです。誰かが一緒であれば、食べられなくなったときに食べてもらえるのですが。…よほど親しい友達か、恋人か、そのくらいの人と入るべきですね。


 吉松橋から霧島連山を見られます。たぶん、霧島だと思うのですが。
 流れている川は、川内川(せんだいがわ)です。


 吉松町の田んぼ。
 ん?これは…!ジャンボタニシの卵です。帰化した動物だったと記憶しています。どうやら、稲に害を与えるようです。
スクミリンゴガイ
 それにしても、この赤い色は…、カロテノイド系色素かな。アスタキサンチン(鮭やエビの赤い色)?


 これがジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)の成体です。でかいね~。ついでに、交尾しているようです。


 田舎道。子どもの頃、こういうところを走り回りたかった。


 地域の人が自家用の農業をやっているようです。オクラ、ピーマン、ニガウリ、何かの豆類、ナスなど。


 オクラはアオイ科の野菜です。屋久島にも生えていたハイビスカスと同じ。このオクラは僕の人差し指よりも太くなっていますが、固くてもう食べられないでしょう。
 なお、鹿児島県ではオクラがたくさん生産されているようです。開聞岳で出会ったSさんがそんなことを言っていたような…。


 イトトンボです。ハグロトンボだって飛んでいました。アキアカネもいましたが、無視してしまったのが情けないかも…。


 ボヤボヤしていたら2時間はあっという間でした。駅までダッシュ。
 そんな折、駅前の美容院を発見。もう、廃屋です。
 窓に貼ったシールが、垂れ下がっています。


 肥薩線の上りは、いさぶろう号ではなく、しんぺい号です。車両は同じですが、観光化度が少し下がります。
 泊まっている駅は矢岳駅ですが、それほど長くは止まってはいませんでした(下りの半分程度)。


 しんぺい号は、観光列車。客室乗務員たちの献身的な活動には頭が下がります。


 この川は球磨川(くまがわ)。しんぺい号が人吉駅に着いてから、その後、見えます。川沿いの肥薩線です。


 八代駅からは日本製紙の工場とプラントが見えます。こういうのを見ていると、ただ「二酸化炭素削減!」とだけしか言わないことに、何の意味もないことを感じます。労働も生産も、文化の一つ。そう考える人だっているはず。
 でも、その文化と環境を同時に守る方法は、どこかにあるはず。


 この後、大牟田(おおむた)、小倉、下関の順に列車を乗り継ぐことになりますが、熊本を過ぎたあたりから、電車が混み始めて具合が悪くなります。ここまで来て満員電車は本当に辛い。
 そして、博多駅周辺でも、大混雑です。小倉から下関の電車では、がさつな少年グループが後ろで騒いでいて、ぐったりした僕には、もうそれを受け入れる余裕などありませんでした(何も言わなかったけど)。


 22時56分下関駅発のムーンライト九州号に乗りました。洗面所には、あたかも自分の家のように携帯の充電をしている人がいますが、他の人が使えないし、第一、盗られても知らないよ?


 今日の列車の旅は、だいぶ肝を冷やしたことがあります。
 それは、時刻表を過信しすぎたからです。そのことについても、緊急課題として、ふうたろう旅日記詳細に載せることにします。
 …おそらく、小型の時刻表を持って、僕らと一緒のルートをたどっていた青年たち、慌ててたろうな。僕は、あらかじめ『スパなび簡易検索版』で下調べしていたからよかったけど…。
スパなび時刻表(JTB)
 使用法は、同じく、ふうたろう旅日記詳細に記録します。

 長い旅は、もう終わろうとしています。

天気:晴れのち時々くもり(鹿児島県鹿児島市・姶良郡隼人町・吉松町・宮崎県・熊本県人吉市・佐賀県・福岡県・山口県・広島県)

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