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衣・食・住、なにもかも

2007年 11月 17日

 今日は、昨日の日記通り、環境廃棄物問題研究会の会合に参加してきました。
 …が、東武練馬駅まで行くのに思いの外時間がかかり、その上、会場である大東文化会館はバスで10分くらい行った大東文化大学にあるのではないことが、大東文化大学に行ってから判りました。つまり、犬死に
 …というわけで、途中からの参加です。テーマは、レアメタルに関する問題を、使用や政治、環境汚染などの観点からとらえた発表が一つ。ゴミ問題をとらえた発表が一つ。ショート報告は、犬死にのため、聞けませんでした。

 レアメタルというのは、要するに地球上にあまり存在しない金属のことです。レア(Rare:稀な)メタル(Metal:金属)です。利用されているものは、機械ならほぼ何でも。リチウム電池の、リチウムもレアメタルです。しかし、レアメタルというのは、レアなだけあって、有害なものが多いのです。そして、奪い合いと収奪の歴史をもっています。
 プレゼンテーターMさんの話によると、アマゾン川で採金するのに、水銀を使うそうです。これは、アマルガムという状態にして、金その他の金属を取り出すのです。しかし、水銀の有害性は周知の事実です。罰則なんか作っても効果を示さない、まさに、カカオ生産労働者に対する虐待禁止の法律が無効なのと同じです。かくしてその水銀は河川にそのまま流れ込んでいるそうです。
 Mさん曰く、「採掘者たちの知識(意識)が足りない」そうです。…本当にそれだけですか?それなら僕らは「知識(意識)」が充足しているのですか?店に並ぶ携帯を見て、それに使われているゲルマニウムや金、その他の金属についてを考えていますか?出所を、有害性を、犠牲になっている人々を、投機の対象にされていることを、知っていますか!?
 もう一人のAさんのゴミ問題。ゴミの量を減らすにはどうしたらいいか、僕らに問いかけました。ゴミを減らすには、一人一人の意識が大事です。ゴミの多く出る商品を使わない、レジ袋を使わない(マイバッグを持つ)、水筒や箸を持つ、ゴミに対するコストを意識する、等々。
 でも、本当にそれだけですか?僕はずっと前にもトヨタの「宇宙船地球号」というテレビ番組の感想を書きました。トヨタは何をした?あとでAさんに聞いた話によると、事業者による廃棄物処理費用の負担を審議会でやめさせたのは経団連だそうです。それでなくても、トヨタはどれだけ多くの労働者(消費者)を貧困に陥れているのか。貧困者に環境問題を語るのは、アフリカのサヘル地帯に住む人々に木を切るなと言っているのと同じです。今日明日の生活がかかっている人に、何か他のことをする余裕など、生まれようはずがないだろう!
 もちろん、僕はこの2人の発表に対して、その点は問いました。ですが、まだまだ議論が足りない分野です。帰りにこの研究会のとりまとめ役をしている人の1人であるOさんから言われたけど、僕自身も研究して、発表しなければならない…のですかね。でも、この貧困と環境問題が直接繋がっていることを証明するデータを、どこから集めてくればいいのだろう?年収や生活レベルと環境意識の相関をどうやったら調べられるだろう?
 意識が現実に先行しないことは、理屈では判っています。でも、実際の証明が、社会科学では難しい。事例でもなければ。例えば、アフリカの人々を木を切らなくても良い生活レベルに上げれば、砂漠化が遅くなることを証明するのです。日本人がかの問題に対する知識を得るのに必要な時間と余裕を与えれば、問題が好転することを証明するのです。でも、化学と違ってその証明自体は、実験に頼れないのです。事例を探すか、事例がなければ実践するしかないのです。これをどう、「科学的に」証明するのか。皆目見当がつかない。
 ただ、僕自身の実感としてのみ、実際に選択の余地が無く、収奪と汚染を避けた商品のみを使って生きていくことが不可能であることだけは、言えます。経済が根幹であることを具体例で証明することでもあります。さて、バケキチ君、どうする?

 今日は、カメラをもっていくのを忘れました。写真は、イメージですが、亜硝酸を使って火を通した豚肉と、使わないで火を通した豚肉を比較したものです。歴然としています。小さいスーパーであるだけで、そういうスーパーしか近くにないだけで、こういうものを避ける機会はぐっと減ります。
 食べるもの、着るもの、住むもの、本当に僕らの選択の自由は保障されているのでしょうか。あるいは、その保障のためにどれだけの努力をしているのでしょうか。そして、どういう努力をすればいいのでしょうか。
 止めどなく、こういう疑問が脳内を駆け回ります。大丈夫か、ヤマキチ君?

天気:晴れ時々くもり(東京都練馬区・東村山市・埼玉県所沢市)

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