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低炭素社会?

2008年 5月 21日

 今日は、いきなり聞かされたのですが、略称SKと呼ばれる会議をやりました。今日のお題は(も)、地球温暖化について。二酸化炭素がそもそも温暖化に寄与しないというくだらない話ではありません。
 当然ですが、二酸化炭素を如何に減らすか、という話。
 そして、これも当然ですが、化学物質名がでてきたということは、日記の記事がくどくなる可能性があるということです。


 基本的なことですが、今、大気中の二酸化炭素量が増えているのは、炭素源を酸化(燃焼)して大気中に放出しているからに過ぎません。そのままにしておくなら自由エネルギーの減少が地質学レベルでしか進まない炭化水素(石油・石炭)の酸化を、促しているのですから。そして、僕も含めて殆どの人がその炭素が燃える時の熱エネルギーに依存しきっているのですから、ホラを吹いてでも炭素源を手放したくない勢力の気持ちは解らなくもありません。
 要は、低炭素社会を目指すなら、エネルギー源としての炭素源への依存を改めなければならないと思うのです。


 元々、石油や石炭などの化石燃料は生物でした。オンネトーの水の中に沈んでいたあの古木とどれくらい比較になるか解らないけど、とにかく、二酸化炭素以外の形で炭素が現存しているのです(「炭素固定」といいます)。炭素が固定された状態を維持すれば、二酸化炭素は増えませんし、二酸化炭素を植物が太陽光を使って光合成すれば、炭素が固定されて二酸化炭素が減ります。荒れた山に入った時、倒木に悩まされるけど、あの倒木も短い期間ながらも、炭素固定に寄与しているのです。


 炭素源を二酸化炭素にしてしまうことはたやすいですが、二酸化炭素を炭素にもどすことは、基本的に出来ません。植物が光合成をする以上に炭素を燃やせば二酸化炭素が増えるのは火を見るよりも明らかです。
 二酸化炭素の量を現状維持するなら、炭素を固定量以上燃やさない。現状よりも減らすのなら、減らす分燃やすのをやめるしかない。例えば、二酸化炭素を50トン減らすためには、プロパンガスの燃焼を17トン減らすしかないのです。バイオ燃料というものが脚光を浴び始めていますが、あれはかいつまんで言えば、草原や森林を直接燃やしているだけです。カーボンニュートラルだなんて、冗談でしょう。エネルギー問題に限ってのみ、石油を燃やすよりはほんの少しマシなだけで。
 地球を循環するエネルギーの平衡は、太陽から来るエネルギーと、地球から放射されていくエネルギーで成り立っているはずですから、エネルギーを余分にほしいと思うなら、太陽を使うしかない。太陽エネルギーは、光に、熱に、風に、重力に、波に、生物としての化学エネルギーに、…なります。この中で、地球を人間が住める状態で推移させるには、どれをどのくらい、どのように使えばいいのか、考えないといけません。化石燃料を燃やし続ければどうなるかは一目瞭然として、太陽光や、結果起こされる風や上昇気流(水の位置エネルギー)を如何に使うか、ですね。その技術の可能性に賭けるしかない。
 もっとも、政治的に技術を支えるものがないと、今度は経済的に立ちゆかないんですが。
 僕らは、化学と経済学の原理からは逃れることなど出来ないのです。

 ああ、またたるんだ文章になってしまった…。

天気:晴れ(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

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