筑波の風
空がほんのり明るい。寝ましょう…。
いつもなら、いや、山に行っていれば、起きる時刻です。
…午前中、食の問題でちゃんと講義があったのに、僕は切れていない睡眠剤と腹痛で、ほとんど聞けませんでした。2日目の講義はタブーですな。
お昼に向けて、ギョウザ作り。少し場所移動して、あずまやの下で。
プロのギョウザ屋さんが来てくれます。ギョウザ焼き器の手入れには余念がありません。
水餃子用の野菜です。
僕は水餃子よりも断然焼きギョウザ派です。
手前に木片のように散らかっているものは、人参の皮ですが、どのような剥き方をしたのでしょうか。
この人数で200個のギョウザ。多いのか少ないのか。
もっとも、2日酔いや寝不足の人も多いから、ちょうど良いところですか。
ギョウザを包む講師の人…の手と、それを見つめる人。
どうも、簡単に包む方法らしいのですが、僕はずっと以前からやってきた方しかできないので、そちらでやってしまいました。ひだの数10~20くらい。
建設は死闘、崩壊は一瞬。
ギョウザ作りは建設(包み)が大変。
筑波山の頂上の方がぼんやり見えていますが、これでは甲斐がないですな。下り坂の典型です。
ニラを練り込んだ皮で作ったギョウザらしい。講師の方(店を開いている)が既に包んできてくれていたものです。実は、具材もほとんど完成形を持ってきてくれていたので、僕らのすることは事実上包むことくらいでした。
崩壊は一瞬。
あっという間にイナヅマ食い。食べると早くなくなってしまうんですよね。
終了後の身の振り方を考えた結果、筑波山にお散歩。5人行動です。見ての通り、ものすごく曇っているので、歩いて登るのはリスクが高い。
僕以外にも、5人の中には化学ネタで盛り上がれるHさんがおります。このバカくさい商品が、よりによって売り切れていることに、失笑。
念のため、ここは筑波山。
ロープウェーで女体山近くまで行けます。待合室あたりから撮影。
…と、隣に椅子に寝転がった女性を介抱する男性。
どうやら、筑波山で転んで怪我をしてしまったらしい。しかも、周辺町村の救急車が出払ってしまうという運の悪さ。命に別状はなさそうなものの、手首を骨折しているらしく、本人はさぞかし恐ろしかろう。
誰が望んだのか、ロープウェーの窓にフィルムが張られていて、セピア色の写真。
ここで日焼けを気にする奴は登ってこないことを切に願います。
女体山(筑波山最高峰)はガスに覆われていて、西方から雷鳴が。
ロープウェーは落雷の影響で機械的に壊れて止まってしまうことさえあるので早めの下山。
整備された筑波山。ここは登山というよりハイキングコースです。
しかし、なめてかかると怪我をする、いや、正確には、ハイキングコースだと思って油断をするから怪我をしやすいといった方がよい。
今回とは違う、神社から登るコースは、それでもなかなか急坂です。
筑波山ロープウェーの乗り場の駐車場に放し飼いされているニワトリ。チキンな彼らはすぐに車の下に逃げ込もうとする。轢かれても知らないぞ。
次の身の振り方は、筑波山に来る前に考えていました。それが、この"Cafe Hanana"。
我がよきともが最近始めた、ピザの店。
我がよき友はこうしてピザを焼きながら、自分の身体も焼いているそうです。
しかし、彼女は田んぼをやっていた頃からそうだったが、普段の表情からは想像もつかないくらい真剣に物事に打ち込む人です。
お客がまだ少し店内にいましたが、どうもお知り合いの方も多いようです。しかし、客の入り自体はけっこう一杯一杯で、しゃかりきに動き回る3人の従業員。
窓からピザを焼く"よき友"が見えていますよ。
開店してまだ40日くらいか。庭の土も草も、まだ馴染んでいない様子です。これからどうなっていくのでしょうか。
カフェラテ。
この泡に顔を描いたりするスゴ腕も、この世にはいるようですが、これを飲んでいたYさんは四つ葉のカタバミを描いていました。
この干しぶどうの漬け物は何だろうと、真剣に解らないまましばらく過ごしていたのですが、何と、酵母を採っているというのです。
ピザのドゥーには酵母が必要。
僕らが店の内外を物色している間に、汗水垂らして焼かれた石釜ピザが、これです。
6人いるので、6人切りしてくれています。
えこひいきだと思うかも知れないが、本当に生地から美味い。
念のため、生地の小麦は国産です。
そのバジルに、アキアカネ。
…もう秋なんだね。
最後のお客がしばらくして出て行ってから、TさんとYさんは仕込みなどをしながらも僕らと話をしてくれました。調理場に立っていても、やっぱりいつもの2人です。もうひとりの彼女は、僕は面識がほとんどなく、あまり話せなかったのが残念。
僕は、この"Hanana"は、2人やせいぜいその周辺の数人が手伝ってできた事業だと思っていました。でも、生地の作り方から野菜の調達や壁に掛けられている絵まで、すべてが大勢の協力によって作られてものであることを、知りました。
僕らが食べた石釜ピザは、その見かけの厚みよりも、ずっと厚い人情によって焼かれたものだったのです。
楽しかった、という表現では表せなかった二日間。
Yさん(参加者の)とOくんに岩間駅まで見送ってもらって、僕は所沢に帰ります。常磐線では石岡で特急に乗り換えようと思うも、石岡駅通過は微かな記憶しかなく、佐貫駅の通過を目視したような気がします。900円得したと思って、寝て帰ります。
日暮里駅ではまた腹が減ったのでソバ屋に寄りましたが、何と、常磐線のソバ屋は消えていました。原材料高騰に伴う合理化か。僕らから思い出も仲間も奪っていく者とは闘うしかないのだろうか。
この二日間、僕にかかわったすべての人に感謝したい。お陰で、気持ちの方はかなり浄化されました。ただ、気がかりなのは腹痛と、それに少しの下血(痔だとよいのだが)を伴っていること。それでも、気持ちが浄化されれば、潰瘍性大腸炎もよくなるはず。少し肉体的に休んで、復帰してがんばろうと思います。
天気1:くもり、雷鳴を確認(茨城県新治郡八郷町・千代田町・つくば市(筑波郡筑波町))
天気2:くもり、雨の痕あり(埼玉県所沢市)