Home > 未分類 > 「平和」にいこうぜ

「平和」にいこうぜ

2008年 3月 10日

 昨日までの天気は、再び嘘かと思うくらい、今朝は雨。そして、人が家を出ようとしたら雨が強く降ってきて、靴がびちょびちょになりました。
 それにしても、久しぶりに雨が降りました。ずっと雪でしたから、この間。
 いよいよ、春なんですね。

 今日も、「がんはなぜ生じるか」(永田親義 著 講談社BlueBacks)を読んでいました。著者は、量子化学の専門家らしいです。僕が高校生の頃、「電子の動きから化学物質の作用が解るようになりたい!」と純粋無垢な目で見ていた頃、既にその方面で研究を進めておられた方のようです。
 がんが発生するメカニズムは、がんが何によって起こるか、とはまた違う話です。例えば、タバコを吸えばがんに罹る確率が高くなるけど、タバコの何がどのように作用してがんに罹らせるか、という話は、全然解っていないに等しいのです。
 …と、筆者は早い話、言っているようです。
 読んでいたら、「遺伝子突然変異説」という、今一番権威のある説に対して、異なる説をも引用しています。「発ガン物質」が遺伝子に突然変異(DNAの情報が変わること)を起こさせて、がんに罹らせるという話が「遺伝子突然変異説」です。
 しかし、実際は色々な説があって、「エピジェネティックス」という考え方、「DNAのメチル化」という考え方…などがあるようです。そして、それぞれの考え方を持った学界がしのぎを削っているようです。そう、「ガン細胞が突然変異によるものではない」という風に。
 ここからが僕の素人発想。
 「両方が協奏している」という考え方は出来ないの?ということ。
 例えば、ある一つ(一群)の細胞に、突然変異が起こります。その傷ついた遺伝子が、たまたま分裂や分化(細胞の役割分担)に関わる部分であれば、順番が壊される可能性があります。その壊された秩序が、DNAの損傷を受けていない細胞の秩序をも壊す(エピジェネティックスの考え方)という風に。
 僕は、そういう実験を出来る環境にいないし、論文なんて読めるはずもないし(超高い)、学会(学界)に参加できるほど金も権力もコネも暇もないし、どんな議論がされているのかは知らないけど、この本を読みながら、首をかしげるばかりでした。そのうち、具合が悪くなってきて、本を一度閉じました。
 がんに関わった研究をしている学者がこれほど多いのに、そして、がん細胞が同じでないこと(ホモジーニアス:Homogeneous)を知っているはずなのに、なんで一つの説に固執するのかと思うのです。
 僕は、エピジェネティックス説も、染色体異常説も、DNAメチル化説も、何かのヒントになると思います。研究しているところを遠くから又聞きするしかないのですが、いつか、どこかで共同しあっている話を聞ければと思います。
 もっと「平和」にいこうぜ。人の意見や説を「否定」ばかりしていると、視野が狭くなって、気が付いたらその枠から抜けられなくなるもんだぜ。…人の振り見て我が振り直せ、か。

天気:雨のちくもり、夕方から晴れ(埼玉県所沢市・東京都板橋区)

Comments are closed.