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ふたたび雲の愛情(雲取山三峯コース:埼玉県)

2010年 1月 23日

 さて、今日はゆっくりめの起床、6時15分。行き先は雲取山(くもとりやま)です。ふうたろうにとって、これ以上近いところはないくらい近い、日本百名山。しかし、ここは3年前にクリアしています。いわく付きですが。
 家から見える焼却場の煙突から見える煙が西にたなびき、朝焼けしています。今日の天気、如何に。


 西武秩父駅。電車の中ではグースカしたかったけどできませんでした。9時10分発、三峯神社行きの西武バス(ダイヤが非常にいやらしいが)でいざ三峯登山口へ。


 バスの中でもグースカできません。まあ、近場とはいえ、山ですから多少の緊張はあるのでしょうか。
 10時26分、登山開始。2008年11月8日、AちゃんHちゃんと一緒に霧藻ヶ峰まで行ったときと同じルートを辿ります。もうあれから1年2ヶ月くらい経っているのですね。嗚呼なつかしや。あの時は寒いくらい曇っていたけども。


 雲取山方面に行く道の途中というか、ここが入口というか、鳥居と登山届けがあります。入ってから思い出したように撮りました。


 あの時同様、深い植林帯を歩きます。なんだか、朝食ったパンがもたれている。


 樹間からアプローチの難しい和名倉山が見えています。行きたいです。


 ふうたろうがゆっくり歩いていたので、後ろから来たふたり組の兄ちゃんがサッと抜いていきました。…が、ふうたろうが少し写真の手を緩めるといつでもまたふうたろうが抜かしていきました。


 炭焼き窯の跡があります。こんな山奥で炭を焼いて何をやっていたんだろうと思いましたが、ふうたろうの横を軽荷でサッと抜きに入ったおっちゃんが、戦時中からあったとか何とか話していました。


 腐った木の柵の向こうに、出っ張った岩があって、そこから珍しく東の風景が見られます。


 地蔵峠の看板。霧藻ヶ峰まで目と鼻の先ですが、ここまでの道はかなりキツいです。


 霧藻ヶ峰の1523m。展望がよい場所です、が…。


 植林されているので時期悪くなるでしょう。


 霧藻ヶ峰の休憩所からは展望がよく、両神山とその裏の浅間山などが見えたりします。ここではありませんが、場所によっては谷川岳か草津かが見えていたりもします。


 これが休憩所。前もそうだったけど、何となく入りづらい雰囲気。まあ、霧藻ヶ峰のバッジ(レア)なんかが売ってあって、コーヒー付きの休憩が300円でできるそうですが。


 歪んだ霧藻ヶ峰の看板。


 地図は1547mのピークを越えることになっていますが、巻き道です。しかし、これからのルート、こういうパターンは希有です。


 ガツーンと下って、お清平(お経平という意味らしい)。つまり、鞍部です。


 そしてここからの上りがおぞましい。雪が付いてきます。


 岩場と木の根が。


 登りきったらハラが減ったので、剥き甘栗を食いました。そしたらさっきのふたり組の兄ちゃんが追いついて、しばし山の談笑をば。


 ダラダラと上り、時にはガツーンと上り、というところにあった、崩れた見晴らし。


 遂に雪が凍結して、スイスイと登るのにはつらくなってきました。が、アイゼンを履くのがダルいのでそのまま歩いています。


 白岩山だそうです。まだかよ!?


 空に積雲状の雲が増えてきました。確かに、今朝の天気予報で多摩西部限定で夕方から雪といってたけど、本当に崩れるのかなあ。


 雪に厚みが増してきました。よく締まっています。


 崩壊寸前と言っても過言ではない白岩山荘の少し手前に、西側に出っ張った岩があって、展望がいいです。


 見えました、崩壊寸前の白岩山荘。


 崩壊寸前というか、ゴミが散らかりすぎて、奥の床が相当傾いていて、使用に不適という感じがします。でも、カレンダーが2009年のものであるのを見ると、現役…?


 白岩山荘をスルーして、上に向かいます。しかし、この上り、巻き道とかないのか、と思うくらい、キツい。


 ハラが減って、かなりHPが減っています。しかも、あんなに苦労して登ってきた白岩山は展望ゼロ。(゚Д ゚;)ガーン


 樹間から青空。しかし、雲がかなり多くなってきました。寒っ!


 芋ノ木ドッケ。ここからアイゼン着用。滑落者が続出しているそうです。そして、遂に小雪が舞い始めました。


 さっきの兄ちゃんふたり、なぜかふうたろうの先を歩いていたのに、さっきの芋ノ木ドッケで後ろから来ました。どうも、白岩山荘の裏側で休んでいたそうですが。みんなアイゼンを装着して出発。


 見てのとおり、どうもふうたろうたちの上だけ曇っているみたい。まあ、この空、ある意味すごくレアで幻想的(に見える)けど。


 細いトラバースが続きます。大ダワよりもいくらか手前まで続きます。


 大ダワの手前のヘアピンカーブ。ただでさえ樹林なのに、更に曇りきっていて、暗い。


 大ダワを越えて、最後の上り坂です。雲取山荘まで巻き道と直登のふたてがありますが、直登の方が良いかと思います。まあ、片方登っていないので何とも言えませんが、それはあとの理由で。


 げっ!!
 暗いぜ。何だ、この雲は。


 ヌッと突然現れる雲取ヒュッテ。廃墟です。


 トイレらしき小屋が転がっています。


 この軒下の朽ちて黒ずんだ丸太スライス6枚には、枚数からして、雲取ヒュッテと書いていたのかと思われます。


 東の方、煙っています。雪が降っているっぽいです。


 しかし、浅間山方面は晴れているように見えますが!?


 まあ、実をいうと、この雪、全然気にしてなくて。むしろ、この曇り空も、景色作りに一役買っているなあ、とさえ思うくらいでして。ここでザクッと雪が降ってくれると、明日の晴れは確実なので、雪景色がたまらんのですよ。
 ところで、さっきの巻き道を通っていると、ここで見られた西側の展望は無いです。


 雲取ヒュッテを過ぎると、高山植物を折るなという看板が折れているのがあります。


 そして、程なくして、雲取山荘。立派な小屋です。中で、申し訳なさそうに、雲取山のバッジを回収(購入)だけしました。マスターが苦笑い。
 ここで、さっきまで抜きつ抜かれつしていた兄ちゃんらふたりと別れました。


 さて、ふうたろうはまだこの先、山頂直下の避難小屋まで行きます。現在時刻15時半過ぎ。余裕です。


 しかし、その最後の急坂は、暗い樹林の凶悪なガチガチ青氷ゾーンです。


 しかし、そんなものはふうたろうの敵ではない。山頂から下りてくる人たちがたくさんいるので、その人たちと気軽に交流しながら、MPを回復させつつ侵攻。もう山頂は直ぐそこです。


 激しく曇っていますが、山頂です。何度もピークを乗り越えてきたので、なんか嬉しいですね。


 しかしここにはチョー苦い思い出があります。


 この看板がよく見えるところで、3年前、寝袋ナシ野宿を経験しました。しかも、12月31日とか、寒いから。


 しかし、今日は寝袋は持っているので安心して遊べます。雪がちらちらしていても、余裕です。


 嗚呼、雲取山・奥多摩周辺だけ曇っているので、幻想的だなあ(棒読み)。
 でも、本当にきれいです。本音は、曇り空様々です。


 さて、避難小屋に行きましょう。今日は山頂直下テント吹きッさらしの刑ではありません。


 小屋の前から、展望はすばらしい、はずですが、向こうは雪雲がかかっていて、見えません。
 まあ、あと数時間(普通なら寝てるけど)で晴れるだろうから、いいけど。


 それより、避難小屋に入ったら、なんかみんなすごーく無愛想です。挨拶とかしてんのに。奥にいた若い兄ちゃん姉ちゃんだけやん、挨拶してくれたん。
 しかし更にそれより、ハラが減りすぎているので、速攻でマカロニを茹でて食いました。アンチョビトマトソースで。


 マカロニを食って外に出ると、本格的に雪が降っています。これは積もる、かな。


 フラッシュを焚いて、降雪の雰囲気を。


 雲取山山頂の方角。


 石尾根の方角。
 このあと、寝ました。やることも特にないので、寝るしかないと。しかし、まだ冬の空で明るい時間帯から寝ても、朝まで寝ていられたらそれはある意味特技です。かくして、あっという間に目が覚めて、まったく寝られなくなりました。


 起き出して外に出ると、何やら向こうでガサガサ。目が光っています。


 どうやら、シカのようです。フラッシュ焚いても逃げないでやんの。


 ところで、さっきまでの雪はしっかり上がっています。予報どおり。関東平野の夜景が抜群です。


 カメラの“Bulb”機能が使えないので(ずっと「シャッター開けっ放し」を、手ではできない)、暗い写真になってしまいました。だから、画像処理ソフトで処理してあります。
 月明かりが雪に反射してきれいでした。利尻山で見たあれには敵わないけど。


 ちぎれ雲がたなびき、月明かりが眩しい。


 関東平野の夜景が煌々と輝いています。嗚呼、雲取山、2回目だけど来て良かった。


 このあと、イビキがここでも少しうるさくてツラかった。更に、どうやらエアマットにどこか穴が開いているようで、寝ている間にペタンコになっていました。それから、やたらと屁が出ます。いや、困った。早く朝にならないかな。


天気:晴れのち一時雪(埼玉県秩父郡大滝村・西多摩郡奥多摩町、移動中は含まない)

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