狩場の奇跡(狩場山【茂津多・フモンナイ縦走コース】:北海道後志支庁)
ふうたろう、ぬた場みたいに扱っていた闇テンのススメの現場を撤収します。
春は名のみの 風の寒さやー(棒
谷の鶯 歌は思へど(ヴォー
ん?(・ε・;)
後ろを振り向いてもまだまだガスだらけですが、全体的にうすら青くなっています。
2010年5月4日に大雪山旭岳から下山し裾合平を歩いているときもこんな感じの劇的ビフォーアフター、ありましたね。
5月間近とは思えない雪景色です。2010年3月22日、光岳(静岡県)の大雪原を歩いた時を思い出します。
…気づいたのは今日の山行が終わった頃なのですが、写真の右上、ちょうど黄金分割付近に、ローパスフィルタのゴミが(滅滅滅滅滅滅
下界は雲海になっているように見えます。つまり、狩場山の上だけ、晴れている…?!
前山を過ぎた辺りから尾根が細くなるので、うかつに突き進むわけにはいきません。
濃霧は、程度の差こそあれ、どんな場所でもルートファインディングを困難にします。しかも、この辺りは崖が多い…。
この先、さらに尾根が細くなります。この状態のまま突き進むのは困難です。
ガスが晴れるのを待つことにします。きっと、晴れてくれるはずです。
と、晴れるのを待っていたら、後ろから6人組のパーティーが。話を聞くと函館の山の会の人たちだそうです。この辺りの経験があるらしく、ここが難所であることも知っていました。そして、慎重にリーダーが先導して、突き進んでいきました。
よっしゃー!俺もいくぜ。カムエクで川を渡ったとき、あのおっちゃんの勇ましさに励まされたのを思い出しますな。
さっきの細い尾根より先は、坂がきついところはあるものの、難所はありません。体力があれば原始人ふうたろうでも登れます。
驚くほど霧氷が発達しています。今までの濃霧と低温がこれをはぐくんだのです。ふうたろうが歩いている間にも、ふうたろうの体に霧氷が育っていく。
函館のリーダーが一人前を行く。ふうたろうはそのメンバーの人と話をしながら進む。
このエビのしっぽを踏みつけながら進みます。いつの間にかリーダーを抜いてしまったので、大股で歩いて踏みつけを少なくするようにします。
どうも、地形的にここが山頂のようだ。何の前触れもなく到着してしまったみたいですね。
せたな町方面と日本海、よく晴れています。北海道では空前絶後の晴れかも知れないので、よく見ておきましょう。
いつまで晴れてくれるんでしょうか。明日の朝まで、時間予報では雨が降らない予報ですから、今日いっぱいは大丈夫なはずですが…
この谷には須築川が流れています。夏場は沢登りをする人がいるそうです。
じゃあ、ふうたろうも…東狩場山およびフモンナイ岳方面へ進みましょうか。
尾根の分かれには注意しながら。まだガスは完全に晴れてはいませんから。
ここからは本気で独り占めの風景です。でも、さっきの会の人々がいたおかげで、ここまで来られたことは間違いありません。
進みたい方向の尾根はガスがまだ濃い。地図と方位磁石をよく見て進みます。それでも解らなければ、崖っぷちまで行くしか…
山頂付近から東狩場山の方を見ると、濃いガスの中でした。したがって、この辺りもまだガスが不安定です。しかし、確実に回復に向かっているようです。
いかにもすごい雪山を歩いているように見えますが、ハッタリです。
すばらしい谷です。もう、今こうして景色が見られているだけで、十分満足です。
ふうたろうがこの先歩く稜線。フモンナイ岳まで進んでから、島牧村千走集落に下りるのが予定です。
でも、まだ狩場山―東狩場山の稜線で足止め食らっています。景色が良すぎるのです。
ここは雪庇の方向が左右で入れ替わっています。落っこちないようにしましょう。
降雪量は多くないので真冬ほどのキレはないけど、シュカブラになっています。
東狩場山の山頂三角点は向こう(東南東)ですが、今いるところの方が標高は高そうです。
東狩場山から賀老高原に下山するなら通り抜けもできますが、フモンナイ岳に行くには少し不便ですね。
緑の丸で囲ったところはとても広い雪原なので、ガスったら大変でしょう。
東狩場山から賀老高原。雪で白一色なのと違って、黒い森のグラデーションが美しい。
俺すごい雪山登ってまーす(棒読み
ほんとにハッタリがきくほど、すばらしい景色です。
さっきまでの稜線の景色も感激でしたが、フモンナイ岳方面の稜線も、狩場山の眺望が常時すばらしい。
広角のカメラってのはハッタリがききますね。これを見ると、本当にものすごく遠くから歩いてきたという気にさせます。
休まず歩き続けているので、さすがにちょっと疲れました。110リットルのザックを担いで歩いていますからね…
似たような景色ばかりで、ネタが尽きてきたけど、ともかく眺望が恐ろしいので写真を撮り続けています。
…カメラのゴミがなければね(ため息
あれはフモンナイ岳南の1311mピーク
…だと思いますが、この辺りは小ピークが多くて同定が難しい。
地形的には、展望がないと難しいコースですなあ…。
フモンナイ岳はガスの中。ふうたろうが行く頃には晴れてくれるのかどうか…
あの中央右上のピークはオコツナイ岳。あの山も登れるようです。もちろん、雪の時期限定ですが。
1311mピーク北面は短いけど少し急坂です。その分、展望もいい。
きれいだなあ、と、油断していると、ヅボッと逝きます。ハイマツ林は落とし穴だらけです。
フモンナイ岳経由の狩場山コースでないと見られない景色ですが、ここは山が好きなら来てほしいですね。
うっすらフモンナイ岳。フモンナイ岳まで少しばかりの上りがあります。ざっと60~70m。
いやあ、雪山ですねえ、冬山ですねえ、ラッキーですねえ、いいですねえ…(目がハート
さっきの函館の会の人が、今日フモンナイ岳に登る札幌のパーティがいると言っていました。確かに、シュプールがありますね。ふうたろうはこんな平均台をスキーで行く(逝く)気はありませんが(じと目
下山路方面はまだガスの下。晴れていれば天国のこの地も、荒れると無間地獄に変貌します。
フモンナイ岳からの狩場山スカイライン遠望は、100万ドルです。フモンナイ岳は間違いなくふうたろう1000名山(北海道版)に入りますね!
絹雲などがウロウロしています。明日には天気は崩れます。が、それを知っていてここにいるのと知らずにいるのとでは天と地ほどの差があります。今日中にこの稜線だけは離れるべきです。
念のため、ここは吹きさらしなので、寒さに注意。さっきの広い尾根で防寒具を着ておくといいでしょう。
フモンナイ岳から北西側に抜けていくことができるかと思いましたが、そちら側は崖です。巻いていけば行けなくはないかも知れませんが、そこまでする必要もあるまい…
青空の下テントを張るなんて本当に希有です。有りえない。一生分の運を使い果たしたんじゃなかろうかっ!
大豆タンパクで作った人造肉のミートソースがここにあります。3月17日に信濃黒姫山(長野県)から下りてきたときに立ち寄った、長野市内のベジタリアニズムの店で買ったものです。
夜飯を準備しながらこんな贅沢な風景を見られるなんて、いやあ、来てよかった!!
函館の客引きがウルサい朝市で買ってきたギョウジャニンニクを投入。
さあ、今日はガッツリ食うぞ!もちろん、チーズドヴァッで。タバスコは切れました(滅
ふうたろうのいるところよりも標高が低いところは雲海、つまり雲の下です。
彼方に羊蹄山の上部が見えます。今日、あの上に登っている人はいるでしょうか。
ホテルの展望台なんかでは絶対味わえない風景。ふうたろうにとってはどんな高級建築物も敵わない。
明日は天気が崩れるので、念のため、明日の行き先を確認しておきます。崩れるのは9時くらいからのはずだし…
すっかり日が山陰に隠れて肌寒くなってしまいましたが、快適です。
…この写真を撮る前に、カメラのローパスフィルタにゴミがくっついていることが判明したのです。いやあ、テンション一気に下がりましたね(滅滅滅滅滅滅
ただ、それが何時からなのか、です。6時からなのか9時からなのか。その数時間の差が命運を分けます。緊張しますね。
奇跡的な晴天に、歩いているときはただただ、「すげぇ」「ヤヴァイ」しか言葉が出てきませんでした。昨日の強いガスや風は嘘のようです。しかし、思えば、狩場山と羊蹄山以外の山はみんな雲の下のようでした。奇跡としか言いようがありません。
これで、明日、下山を完了すれば、堂々逆転勝ちです。
天気:くもりのち晴れ(北海道後志支庁島牧郡島牧村)