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明日があるさ(何)(間ノ岳・北岳縦走コース:山梨県)

2010年 9月 19日

 農鳥小屋のテン場。夜中、若干の気分の悪さ、猛烈な口内炎の痛さ、底冷えの寒さ、などの要因で、やっぱり睡眠は浅いと。普通に寝袋の中が湿っぽくて寝苦しいのに、これだけ眠りを妨げる要因が重なると、目覚ましをかけながら寝ているようなものです(滅
 さて、それでも夜中3時とか4時とかがいちばん眠い時間帯なので、起きようと思った頃がいちばんこれまた辛いという罠です。真空ではないけど、滅菌パックされた赤飯を食べて、出発の準備です。朝4時半。


 4時に出ようと思ったのに、起きたのが結局4時半とか、むちゃくちゃすぎます。だいたい、4時台、もうマックラですから。起きる気しません。


 5時23分、闇の中でのパッキングが終わった時刻ですが、農鳥小屋を出発ということで。赤い屋根の農鳥小屋の向こうに、これから向かう間ノ岳の岩峰が。


 夜中、曇ったり晴れたりの繰り返しだったようですが、今朝はよい天気です。稜線の真上にはどうも雲が停滞しているようですが、問題ありません。


 雲海の上に富士山が顔を出しています。


 9月19日の朝、おはよう。天気が怪しいと思われた今日ですが、昨日よりむしろ良さそうな気配ですね。


 西農鳥岳方面を振り返りましたが、まだ暗い。


 間ノ岳への緩く長い坂を登り始めます。


 朝日が雲を燃やしています。


 絹雲がたなびいています。この空最高。


 間ノ岳の山肌が焼けています。


 空気全体が焼けています。


 西農鳥岳も焼け始めています。


 焼け始めた山々と対照的に、空はどんどん深く青くなります。


 空は高く撮る方がいいかな。


 銀色に輝く空の境界。間ノ岳の南側は細かい起伏が激しい。


 岩の向こうから吹き出してくる雲。


 緩やかだった坂が急になって、高度が上がります。西農鳥岳が遠く小さくなっていきます。


 ガレ場の中を歩きます。


 もう、農鳥岳よりも高いところまで来たでしょうか。


 台地に転がる大岩。


 もうすぐ間ノ岳のピーク…なんだけど、この辺り、そのもうすぐがけっこう遠い。見えているのに意外と長いです。


 この平坦な斜面の向こうに間ノ岳のピークがあるでしょう。


 お、あったあった、間ノ岳のピーk…
 ヌオッΣ(゚Д゚;)


 さっきまであんなに人少なかったのに、農鳥岳方面は閑古鳥が鳴いているのに…
 なんじゃアレはーーーー!\(゚皿゚)/


 とりあえず、間ノ岳に立って初めて北岳が見えます。


 はい、88個目の百名山間ノ岳でちゅよー(棒読み)


 仙丈ヶ岳が見えます。日が当たってなくて黒っぽくなってるけど。


 さて、人混みから逃げます。3189mの池袋なんかいやです。


 ガレ場の稜線を歩いて、次はあの北岳目指します。


 この稜線はまさにメインストリートで、人の列が途切れることがありません。とにかく、イッパイ人がいます。


 しかし、行き交う人と挨拶を交わすのは、ふうたろう、好きです。何となく励まされているような気分で、MPが自動的に回復します。


 しかし、こういう場面で無理やり人を押しのけて歩いていくオッサンとかがいると、マジ切れします。ふうたろうが前から登ってくるみんなを待っているのに、三脚を持ったマヌケが後ろからダッシュで走り抜けていきます。
 ゴルァ(゚Д ゚#)他の登山者が転落したらどうすんじゃヴォケ!
 …などと品のないことは言いませんが、「無理して行くなや!」とは言いましたが、文字通り馬耳東風。


 みんな百名山の間ノ岳まっしぐらですね。まあ、これを味わうのも悪くないですか。来る人を待つために立ち止まり、それをコミュニケーションの機会と見れば。


 太陽は薄雲というか、層積雲に隠れています。空気中の煙霧にチンダル現象の光線が見えます。


 間ノ岳、なかなか離れませんね。…立ち止まってばっかりだもんなあ。


 間ノ岳の次のチェックポイントは正面の中白根山。遠いなあ…(´ε`;)


 しかし、北岳の容姿は素晴らしいなあ。


 空の色も雲の模様ももちろん素晴らしい!


 仙丈ヶ岳は少しだけ陽が差しているようですな。あっちは青空が広いもん。


 やっと中白根山に立てました。でも、コースタイムがまったく縮められません。やっぱりふうたろう、体がナマクラで筋肉が疲労しています。


 中白根山の上も人がたまっているので、もうね、北岳山荘まで突っ切ってしまいましょうよ。


 というわけで、北岳山荘のテン場を通過中。


 山の上でマッタリ、何てのも乙ですかねえ。時間がふんだんにあったら、そういうこともいずれはしてみたい。でも、一人じゃ退屈だなあ。


 北岳山荘。工事中ですね。


 バッジとバヤリースオレンジ(400円)を買って大休憩です。なんと、ここ、診療所があります。ふうたろうの口内炎と十二指腸でも診てもらうか。


 バイオトイレが肥溜めのようになっているらしい。水没したら嫌気醗酵してだめだったんじゃないかと。小屋番も「それは困ったなあ」などとこぼしていたようですが。
 というわけで、トイレ、少し我慢して行っちゃいました。


 さあ、次は北岳ですぞ。手前側方向にあります。


 アレだ!


 ちなみにこれはまだニセピーク。


 振り向いたら見晴らし最高です。


 八本歯のコルの分岐。ここから北岳まで20分。荷物をほっぽらかして行きましょう。


 八本歯のコルとの分岐を越えて、さらに続く道を登り詰めるとやっと北岳の山頂が見えてきます。


 思わず後ろに転がりそうになってしまった階段。


 北岳の山頂は晴れが期待できますね。


 岩場がスゴすぎる。


 横幅もそれなりにある。


 あと少し。


 もう、家からミニコープに出掛けるより近い(何


 そして、日本第2位の高さを誇る北岳に到着。さすがに農鳥岳の殺人コースを越えてきたふうたろうにとっては楽勝。


 ボーコン沢ノ頭などがある、池山吊尾根方面。行きたいけど、あっちに下りると厄介なんだよなあ…、交通機関が。


 そして、北岳山頂はもちろん黒山の人だかり。まあ、天下の北岳ですからね…。


 大樺沢の向こうに鳳凰山。


 岩の向こうに仙丈ヶ岳。


 さて、下山開始します。


 八本歯のコル分岐から、まさに八本歯のコルに向かいます。


 この山容、最高ですね。あの劔岳の時は泣きそうだったけど。


 間ノ岳が左の端。中央のは中白根山。


 八本歯のコルまでの急坂は大きな岩の連続。歩きにくいぞー!


 バットレスという岩場があるようで、あちらでは岩登りを嗜んでいる人々がイッパイいます。ふうたろう、たぶん、岩登りには手を出さないと思います。ロープとか、特にパーティとか、めんどいことキライです(ずぼら)。


 ハイマツと岩肌が最高に美しいですなあ。


 北岳・間ノ岳・農鳥岳を、併せて白峰三山(しらねさんざん)と言うそうです。その稜線の姿たるや、見事です。


 さて、八本歯のコルに着いたので、広河原に向かって下りましょう。


 地図で見るより凄まじい下りです。


 木の梯子がいくつも取り付けられています。


 景色が抜群によいので今のところ気にしていませんが、全然下りている感じがしない。


 大樺沢のガレ場。長い。


 二俣の分岐まで、八本歯のコルから1時間の予定ですが、全然近づいてきません。ヤヴァイ、足がだんだん動かなくなってきた…。


 延々とガレ場を歩き続け、沢っぽいところを通過。


 確実に下っては来たみたい。


 この岩ゴロゴロの場所が…


 そう、二俣の分岐。なんだかんだいいながら、1時間3分で下りてきたらしい。もう2時間以上歩いたような気分だけどね。
 ここでフルーツパックを食いました。今朝の農鳥小屋が冷え込んでいたことをここで感謝。


 さて、二俣を出て、更に下っていくと、岩ばかっりだったのが徐々に草や低木の多いところに変わっていきます。


 手持ちの地図とは道が変わっているのか、橋を渡るところがあるようですな。


 広河原まで1時間半。後ろからヘロヘロのおっちゃんが、ぶつくさ言いながら歩いてきました。まあ、この道はそう言いたくもなりますね。第2の殺人コースです。


 沢はとりあえずきれいです。


 森の中の川とかたまりません。


 実際戯れている人もいます。
 でもね、ふうたろうも、もう足が靴擦れスゴいんですよ。両足の人差し指(?)の爪がエラいことになっているんですよ。


 到着。…って、広河原に。まずは腹ごしらえで小屋の写真も撮らず、広河原山荘の冷やし山菜うどんを。山菜はやっぱり中国産の塩漬け(青いポリバケツに入ったやつ)でしょうか(滅


 広河原山荘。


 山荘から広河原のバス停まで歩きます。これでようやく下山完了というわけです。
 …が、今日はまだ3連休の中日ですな。白馬岳縦走を諦めてこちらへ来たんでしたな。


 …というわけで、次行ってみようヾ(`д ´)
 甲府ではなく北沢峠に行きます。


 北沢峠の長衛荘です。


 ここのアップルパイを食ってみました。…まあ、普通、でしたな…。


 ちょっと悩んだけど、結局4000円の素泊まり代をケチって、北沢駒仙小屋のテン場でテント泊を決めます。…が、このテントの数を見よ!


 冷やし山菜うどんやアップルパイとかを食ったはずなのに、今日の腹の減り方は尋常ではありません。ポタージュでも飲むか…。


 食後しばらくして、明後日仕事が終わってから予定している北アルプスの山行計画を練っていました。天気がひどく悪い予報であるのを聞いてはいるので、頭を使いましたが、どうもうまくいきそうにありません。これは運を天に任せるしかないか。


 ちょっと散歩。テントの中で転がっていてもヒマです。


 昼間はバスが往復し続けている南アルプス林道ですが、もう17時も18時もなると、静かなもんです。


 のんびり空の写真を撮ることもできます。


 明日はあの甲斐駒ヶ岳に登ろう。
 実は、本当は今日中に甲斐駒ヶ岳に登り、鋸岳方面にある六合避難小屋まで行くことを考えていました。でもまあ、あの靴擦れと筋肉痛と、ついでに口内炎を考えると、無理することはないかと。


 さて、そろそろテントに戻るか。


 (・ε・)ん?
 みはらし台?


 何も見えんではないか。(`д´;)


 見晴台から下りてくると、明日から仙丈ヶ岳を経て光岳まで縦走するという兄ちゃんに出会いました。小屋のそばでしばし談笑。


 …が、この夕焼け雲のあと、日和雨!みんな退散です。今日はこれで終わりですね。


 長い一日でした。でも、まだ明日があります。本来ならこの白峰三山縦走で腹一杯になって帰るのでしょうけど、食い足りんと言っているふうたろうです。明日の甲斐駒ヶ岳で締めます。甲斐駒ヶ岳クリアすれば、ようやく百名山がカウントダウンです。がんばりましょう。


天気:晴れ時々くもり、一時小雨降る(静岡県静岡市・山梨県南巨摩郡早川町・中巨摩郡芦安村)
覚え書き:大樺沢二俣分岐手前まで同伴者あり

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