明日があるさ(何)(間ノ岳・北岳縦走コース:山梨県)
農鳥小屋のテン場。夜中、若干の気分の悪さ、猛烈な口内炎の痛さ、底冷えの寒さ、などの要因で、やっぱり睡眠は浅いと。普通に寝袋の中が湿っぽくて寝苦しいのに、これだけ眠りを妨げる要因が重なると、目覚ましをかけながら寝ているようなものです(滅
さて、それでも夜中3時とか4時とかがいちばん眠い時間帯なので、起きようと思った頃がいちばんこれまた辛いという罠です。真空ではないけど、滅菌パックされた赤飯を食べて、出発の準備です。朝4時半。
4時に出ようと思ったのに、起きたのが結局4時半とか、むちゃくちゃすぎます。だいたい、4時台、もうマックラですから。起きる気しません。
5時23分、闇の中でのパッキングが終わった時刻ですが、農鳥小屋を出発ということで。赤い屋根の農鳥小屋の向こうに、これから向かう間ノ岳の岩峰が。
夜中、曇ったり晴れたりの繰り返しだったようですが、今朝はよい天気です。稜線の真上にはどうも雲が停滞しているようですが、問題ありません。
9月19日の朝、おはよう。天気が怪しいと思われた今日ですが、昨日よりむしろ良さそうな気配ですね。
緩やかだった坂が急になって、高度が上がります。西農鳥岳が遠く小さくなっていきます。
もうすぐ間ノ岳のピーク…なんだけど、この辺り、そのもうすぐがけっこう遠い。見えているのに意外と長いです。
さっきまであんなに人少なかったのに、農鳥岳方面は閑古鳥が鳴いているのに…
なんじゃアレはーーーー!\(゚皿゚)/
仙丈ヶ岳が見えます。日が当たってなくて黒っぽくなってるけど。
この稜線はまさにメインストリートで、人の列が途切れることがありません。とにかく、イッパイ人がいます。
しかし、行き交う人と挨拶を交わすのは、ふうたろう、好きです。何となく励まされているような気分で、MPが自動的に回復します。
しかし、こういう場面で無理やり人を押しのけて歩いていくオッサンとかがいると、マジ切れします。ふうたろうが前から登ってくるみんなを待っているのに、三脚を持ったマヌケが後ろからダッシュで走り抜けていきます。
ゴルァ(゚Д ゚#)他の登山者が転落したらどうすんじゃヴォケ!
…などと品のないことは言いませんが、「無理して行くなや!」とは言いましたが、文字通り馬耳東風。
みんな百名山の間ノ岳まっしぐらですね。まあ、これを味わうのも悪くないですか。来る人を待つために立ち止まり、それをコミュニケーションの機会と見れば。
太陽は薄雲というか、層積雲に隠れています。空気中の煙霧にチンダル現象の光線が見えます。
間ノ岳、なかなか離れませんね。…立ち止まってばっかりだもんなあ。
間ノ岳の次のチェックポイントは正面の中白根山。遠いなあ…(´ε`;)
仙丈ヶ岳は少しだけ陽が差しているようですな。あっちは青空が広いもん。
やっと中白根山に立てました。でも、コースタイムがまったく縮められません。やっぱりふうたろう、体がナマクラで筋肉が疲労しています。
中白根山の上も人がたまっているので、もうね、北岳山荘まで突っ切ってしまいましょうよ。
山の上でマッタリ、何てのも乙ですかねえ。時間がふんだんにあったら、そういうこともいずれはしてみたい。でも、一人じゃ退屈だなあ。
バッジとバヤリースオレンジ(400円)を買って大休憩です。なんと、ここ、診療所があります。ふうたろうの口内炎と十二指腸でも診てもらうか。
バイオトイレが肥溜めのようになっているらしい。水没したら嫌気醗酵してだめだったんじゃないかと。小屋番も「それは困ったなあ」などとこぼしていたようですが。
というわけで、トイレ、少し我慢して行っちゃいました。
八本歯のコルの分岐。ここから北岳まで20分。荷物をほっぽらかして行きましょう。
八本歯のコルとの分岐を越えて、さらに続く道を登り詰めるとやっと北岳の山頂が見えてきます。
そして、日本第2位の高さを誇る北岳に到着。さすがに農鳥岳の殺人コースを越えてきたふうたろうにとっては楽勝。
ボーコン沢ノ頭などがある、池山吊尾根方面。行きたいけど、あっちに下りると厄介なんだよなあ…、交通機関が。
そして、北岳山頂はもちろん黒山の人だかり。まあ、天下の北岳ですからね…。
バットレスという岩場があるようで、あちらでは岩登りを嗜んでいる人々がイッパイいます。ふうたろう、たぶん、岩登りには手を出さないと思います。ロープとか、特にパーティとか、めんどいことキライです(ずぼら)。
北岳・間ノ岳・農鳥岳を、併せて白峰三山(しらねさんざん)と言うそうです。その稜線の姿たるや、見事です。
さて、八本歯のコルに着いたので、広河原に向かって下りましょう。
景色が抜群によいので今のところ気にしていませんが、全然下りている感じがしない。
二俣の分岐まで、八本歯のコルから1時間の予定ですが、全然近づいてきません。ヤヴァイ、足がだんだん動かなくなってきた…。
そう、二俣の分岐。なんだかんだいいながら、1時間3分で下りてきたらしい。もう2時間以上歩いたような気分だけどね。
ここでフルーツパックを食いました。今朝の農鳥小屋が冷え込んでいたことをここで感謝。
さて、二俣を出て、更に下っていくと、岩ばかっりだったのが徐々に草や低木の多いところに変わっていきます。
手持ちの地図とは道が変わっているのか、橋を渡るところがあるようですな。
広河原まで1時間半。後ろからヘロヘロのおっちゃんが、ぶつくさ言いながら歩いてきました。まあ、この道はそう言いたくもなりますね。第2の殺人コースです。
実際戯れている人もいます。
でもね、ふうたろうも、もう足が靴擦れスゴいんですよ。両足の人差し指(?)の爪がエラいことになっているんですよ。
到着。…って、広河原に。まずは腹ごしらえで小屋の写真も撮らず、広河原山荘の冷やし山菜うどんを。山菜はやっぱり中国産の塩漬け(青いポリバケツに入ったやつ)でしょうか(滅
山荘から広河原のバス停まで歩きます。これでようやく下山完了というわけです。
…が、今日はまだ3連休の中日ですな。白馬岳縦走を諦めてこちらへ来たんでしたな。
…というわけで、次行ってみようヾ(`д ´)
甲府ではなく北沢峠に行きます。
ここのアップルパイを食ってみました。…まあ、普通、でしたな…。
ちょっと悩んだけど、結局4000円の素泊まり代をケチって、北沢駒仙小屋のテン場でテント泊を決めます。…が、このテントの数を見よ!
冷やし山菜うどんやアップルパイとかを食ったはずなのに、今日の腹の減り方は尋常ではありません。ポタージュでも飲むか…。
食後しばらくして、明後日仕事が終わってから予定している北アルプスの山行計画を練っていました。天気がひどく悪い予報であるのを聞いてはいるので、頭を使いましたが、どうもうまくいきそうにありません。これは運を天に任せるしかないか。
昼間はバスが往復し続けている南アルプス林道ですが、もう17時も18時もなると、静かなもんです。
明日はあの甲斐駒ヶ岳に登ろう。
実は、本当は今日中に甲斐駒ヶ岳に登り、鋸岳方面にある六合避難小屋まで行くことを考えていました。でもまあ、あの靴擦れと筋肉痛と、ついでに口内炎を考えると、無理することはないかと。
見晴台から下りてくると、明日から仙丈ヶ岳を経て光岳まで縦走するという兄ちゃんに出会いました。小屋のそばでしばし談笑。
…が、この夕焼け雲のあと、日和雨!みんな退散です。今日はこれで終わりですね。
長い一日でした。でも、まだ明日があります。本来ならこの白峰三山縦走で腹一杯になって帰るのでしょうけど、食い足りんと言っているふうたろうです。明日の甲斐駒ヶ岳で締めます。甲斐駒ヶ岳クリアすれば、ようやく百名山がカウントダウンです。がんばりましょう。
天気:晴れ時々くもり、一時小雨降る(静岡県静岡市・山梨県南巨摩郡早川町・中巨摩郡芦安村)
覚え書き:大樺沢二俣分岐手前まで同伴者あり