Home > ふうたろう旅日記 > でも、諦めない(奥黒部ヒュッテ黒部湖渡し船コース:富山県)

でも、諦めない(奥黒部ヒュッテ黒部湖渡し船コース:富山県)

2010年 9月 23日

 起きたら6時2分。6時15分駅前発の扇沢行きのバスに間に合わせるにはBダッシュしなければなりません。
 ところで、外は雨が本降り。夜中はもっとひどかったそうです。雷と大雨。水滴の窓の向こうは、不気味に曇っています。


 お馴染みの扇沢。トロリーバスで黒部湖まで行きます。
 荷物料金は50リットルを超える大きさであれば200円前後取られることになっています。
 「お荷物の大きさは50リットル以上ありますか~。」
 「ええ、100リットルあります。」
 「100リットル…(マイクを通して小声で)」
 ヾ(℃゜)々 ネーチャン!マイク通してたらボソッと喋っても聞こえるんだぜ!
 「夜逃げも出来ますよー(笑」
 「え?夜逃げしてるんですかー?」
 …雨降る中、ほほえましい会話ですね。相変わらず、立山コントやっています。


 それにしても、雨、凄まじい。この雨の中、ふうたろう、黒部を歩くのか…。昨日、松本市内の石井スポーツで100リットルのザックカバー(1枚しか置いていなかった)を買っておいて良かった。ザックカバー忘れていたし、あったとしてもあれは少し小さいのです。


 順番抜かしをしてきたツアー客と少し言い合いましたが、問答無用。サクッとトロリーバスに乗り、黒部湖で最終準備。
 いや…雨、凄いな…。


 観光地・黒部ダムもいつもに比べてずいぶん人が少ないような気がします。登山客も、バスの予約をずいぶんキャンセルしたようです。ま、普通ならキャンセルするわな、これは。


 このダムの向こう側、トンネルを抜けたところから登山道です。


 トンネルの入口でさっきのツアーのガイドが遅れているツアー客を急かしていました。ふうたろうはケーブルカーには乗らないけど、ダイヤ乱すなよ。
 このトンネルは、途中で枝分かれし、ロッジくろよん方面に繋がります。


 こちらを歩くのは初めて。晴れていればそこそこきれいな風景を見られるのだろうね。


 吊り橋を通過。雨はキツい。でも、扇沢でスパッツも買って、水耐性を上げています。


 道はまだコンクリートです。


 これがロッジくろよん。服装や荷物を整え直します。


 ちょっと解りにくいけど、小屋玄関の前に、平の小屋へ向かう道があります。


 しばらく進むと、柵があります。この左にはまた踏み痕があります。しかし、この柵、開閉が出来、立入禁止などの表示もなく、平の小屋方面の看板もないので、どっちに進めばよいのか判りません。
 結果的には「左の踏み痕」が正解。この柵を越えるとすぐにヤブにぶち当たるでしょう。


 黒部湖沿いを歩く道は、何度も沢を横切ります。雨が降っているので滑らないように。


 こういう普通の土道は歩きやすい。


 河原の石の上は少し歩きにくい。


 この木の階段は、重いザック(25kg以上)背負って歩くと後ろにひっくり返りそうになる。しかも、濡れているから滑りやすい。


 きのこにとってはこの雨は恵みですなあ。


 雨は一時止み間。


 曇った黒部湖。でも、雨の強さの割に、空は暗くありません。


 船着き場。実は、黒部湖を船で渡っていくコースなのです。


 船の管理をしている平の小屋。雨がまた強く降っています。
 ひとまず小屋の玄関で缶ジュースを飲みつつ休憩。ここで、これからしばらく行動を共にする兄ちゃんと過ごします。


 あれ?船の板が外れているではないか。これじゃ乗れんぞ。


 出航直前に板がかけられ、乗船。外は強い雨なので、中で過ごす。晴れていれば外で風に吹かれながらってのもいいのだけど。
 ちなみに、今日この12時の便の渡し船を使っているのは、ふうたろうたちふたりだけです。


 対岸に着きました。雨が強くて、濡れて寒くて、歩く気がしない。


 この船に乗る時は、見えるところにいないと欠航します、ということが書いてあるようです。
 なお、この船の代金は無料です。関西電力が、登山道を水没させたので資金を出していると聞きました。


 渡し船の船着き場から奥黒部ヒュッテを目指します。今日はそこまでで行程を終えます。奥黒部ヒュッテより先は読売新道というハイパーロングコースで、小屋やテン場、水場などは、高天原(たかまがはら)か水晶小屋に着くまでありません。
 このルート、後半はこのような丸太を組んだような道で、滑りやすく、非常にキケンです。


 沢は濁流しています。


 いつもは青いだろう水は…。


 でもまあ、これはこれで川の別の素顔なんですよね。


 道幅が広くなってきました。そろそろヒュッテか。


 頼りない丸太の橋を渡るともうすぐ。


 これが奥黒部ヒュッテのテン場。こんな日にテント張ってる勇者がいる…。


 ふうたろうはヘタレなので、ヒュッテで泊まります。一緒に歩いている兄ちゃんも超軽装で、ヒュッテ泊まりです。ザックカバーもナシで、よくやるなあと。
 さて、なんの変哲もないカレーうどん(インスタント)ですが、このカレーうどんはスープがカレーなので、カレー雑炊が出来ます。パックの白飯を使います。ハラが減っているので、ここ20日くらいで最も食欲が湧いています。


 奥黒部ヒュッテの食堂兼談話室。ふうたろうの自炊もここでさせてもらいました。今日は予約はほぼゼロで、沢釣りをしていたおっちゃんふたりが他にはいたのみです。


 夜、沢釣りのおっちゃんたちが、釣ってきたイワナ2匹を焼いたり骨酒にしたりして、食していました。実はふうたろうも焼いた方は少しいただきました。おっちゃん曰く、「こんなにうまいイワナは無いよ。」だそうです。骨酒は、酒なのでふうたろうKOです(滅
 雨は夕方には止んでいました。明日の天気はどうなんだろう。天気予報は昨日までのとはうってかわって曇りか曇り時々晴れ(富山県や新潟県)で、気圧配置や雲画像でも期待が持てそう。
 この雨が、このあとの山行に与える影響を、ふうたろうはまだ知らない。しかし、安易な登山客を退けた雨なのは間違いない。混雑緩和の雨、そう言っても過言ではないかもしれない。
 さあ、明日から勝負だ!この北アルプス縦走は恐らく、日本百名山撃破劇の、最後の激戦となるだろう。


天気:雨、夕方からくもり、強く降る(長野県大町市・富山県中新川郡立山町・上新川郡大山町)

Comments are closed.