そこに秋はなかった(滅)(ペテガリ岳【西尾根~東尾根コース】:北海道日高支庁)
…妙な夢を見ました。しかも、二度寝してしまったときに。でも、その話はまたいつか、やりましょう。二度寝から覚めたときに思ったように、今は速攻で準備して先に進まねばならないときですから。
ひとまず、この赤ピーマンとショウガのグリーンカレー炒飯を食べます。
夜通し、風は強かったようですが、天気はまずまず。星空もよく見えていましたが、今は若干雲が多いようです。
できれば昨日のうちにペテガリ岳手前くらいまでは行きたかったのです。ペテガリ岳登頂後に向かうであろう東尾根は、おそらくかなり険しい。時間はあってありすぎることはありませんから…。でも、寝坊してしまったものは仕方ありません。とりあえず、力の限り行きましょう。
ふうたろうが今通っている登山道は、「ペテガリ岳西尾根」です。ほとんどの人が使うルートです。従って、登山道は至って安寧。ただ、ふうたろうの担いでいる荷物は25kgは少なくともあります。何が重いって、鍋一式と瓶入りの調味料など。そして、水。歩みは亀ののろい(滅
雲が多いといっても、南~東にかけての空に薄雲がかかっている程度です。西~北はよく晴れています。
日高山脈は角張った山が連なっていますね。東大雪の石狩岳のように。
日が陰っていても積算温度が高すぎるので紅葉なんてクソ食らえ状態です(ぺっ
北海道日高山脈の紅葉、ふうたろうはかなり期待していました。よもや北海道で高温の影響を食らって紅葉がぶち殺されるなんてことは絶対ないだろうと思っていました。
その結果がこれですわな。緑のまま枯れたり、中途半端な色していたり、ネタなのか陰謀なのか(じと目
ああ空もダケカンバも笹原もこんなにきれいなのになあ(歯ぎしり
ああ山深いなあ。越後平ヶ岳(新潟県)みたいな一面の紅葉を、もう一度でいいからみてみたいなあ(`皿´)
木の向こうに見えるのがどうやらペテガリ岳のようです。なんか、こっちから見るとぱっとしませんな…
ここ、不思議な地形です。窪地のような沢筋のような。テントが一張りほど張れそう。でも、昨日のうちにここまでは来られそうもありませんでしたね…。ケツが痛かったので。
日高山脈でも最奥部に入ってきたので、まあ、このくらいは当然ですな。朝はいっちょ前に寒くて、何とか厚手のズボンを無駄にせずに済みましたし。
のっぺりしたペテガリ岳が見えます。しかし、背丈の低い樹林帯に阻まれていて全貌が見えるほどではありません。
ペテガリ岳の北側すぐに小ピークがあります。あれがある限りシャープなペテガリ岳は拝めなさそう。
ふうたろうが今朝眠っていた場所からずいぶん来ました。…といっても、せいぜい3~4kmくらいだけど。
樹林モッサリの中を延々と歩きます。紅葉に対する高揚感が叩きつぶされたのでモッサリ歩くしか…。
日高山脈北部方面が見えています。あちらには日高幌尻岳やカムエク(カムイエクウチカウシ山)があるでしょう。
ペテガリ岳が目の前にあるダケカンバか何かの裏手に見えます。確実に近づいてはいます。
ここが西尾根の最終鞍部。テントが張れるとか、200名山のガイドブックには書いていたような気がしますが、所詮「ガイドブック」は当てにならんですな。自分の目で見て確かめる以外に究極的には何も見つからない。どこに張れって言うんじゃ、これ。
ここから一気に500m上り坂です。上り坂は当然、山登りなのだから存在するので良いのですが、この背中の荷物が後ろに重心を持って行くのでしんどいですな。しかもこの道、若干ヤヴヤヴしていますから。
ある程度登ってくると森林限界を迎えます。周囲の山もそれなりにはっきり見えてくるようになります。
こういうの、見ている分にはいいですね。実際ザックを引っかけまくりながら歩いているとうんざりしますけども。
こう見ると心なしか夏山よりは秋っぽい気がしなくもないですか。
それにしても、いつまで登るんだろう。見えたピークに向かってとりついていると、いつの間にかピークの先が見えなくなっていますからね…。
夏山でもなく冬山でもなし。なんか、雪がない冬の雲取山とクソ暑い夏の石狩岳付近を合成したようなところだなあ(じと目
あの看板に「ペテガリ岳」と書いているっぽい。あとに「なんちゃって(てへぺろ」とか書いていなければいいけどね。
そして、ペテガリ岳山頂到達。長い道のりでしたなあ。3度目の正直でしたなあ…(感涙
ペテガリ岳から北方の風景。カムエク、日高幌尻岳、1839峰、などが見えます。1839峰はいつか登ってみたいものです。
こちら南方。あの地獄を味わった神威岳方面。あそこも行き直したいけど、さすがにまた大枚はたいて行く気には…。旭川のIさんとか夕張岳で会ったヒロくんなどを唆(そそのか)して行ってみるか(黒笑
こちら東方。大樹町などの十勝平野が見えます。日高山脈は日高・十勝国境稜線です。
そしてふうたろうが進んでいく東尾根…
…いきなりハイマツのヤヴが尾根に詰まっています。
ところで、ふうたろうが登頂して程なく、偽ピークの陰から人が現れました。ゾロゾロと上がってきます。たぶん、2回ほど偽ピークにだまくらかされているので疲れたでしょう。
とはいえ、元気な人たち。札幌中央勤労者山岳会の5人衆だそうです。勤労者山岳連盟系列だろうから、我がA旗にも何かの折に記事が載ったりしますね(笑
ここで、お母さん役(みんな家族ではないんだけど)の人が東尾根登山を経験しているというので、お話を聞きました。でも…(アヴラ汗
みんなと話をしているといつの間にか1時間経過。すっかり油を売ってしまったのでそろそろ行かねば。後ろ髪を引かれる、という表現が正しいのかどうかわからないけど、こういうとき、一抹の寂しさを覚えます。
日高山脈の稜線が非常にきれいですが、いかんせん紅葉がゲロしょぼなのでね…(滅滅滅
尾根が分かれるところ辺りの道が猛烈に怪しく、いつものようにササとブッシュの中を無理矢理抜けました。
ふと左後ろを振り返ったら、しっかり道があったという罠。
ちょっと巻くような感じで道が付いていたのね…
こぐのは地獄だけど、見るのはすばらしいハイマツ林。踏み跡残らないハイマツ林、すごいよね…
ありゃ?携帯が転がっていましたぞ。中にminiSDカードも入っているし、ここにおいていても有害ゴミにしかならないし、持って行って、あわよくば届けてやるか…
ハイマツから岩場になってきました。北アルプス薬師岳~北薬師岳の稜線歩きでも書いたけど、岩道横移動はけっこう負担なのですよ。しかもヤヴもネチネチしてるし(苛
でも大丈夫(`・ω・*´)
今日はこの鉈を持っています。まだそこまで必要な状態ではないけど、猛烈なヤヴに阻まれたとき、何とかこいつで切り抜けることも可能です。
こちらから見るペテガリ岳はきれいな三角錐。西尾根の登山道からは決して見ることはできないでしょう。
…とでも思っておかないとやってられませんよね!
ものすごい歩くのに時間かかります、ここ。
刻まれた谷も特徴はなけれど顔に刻まれた皺のように貫禄を見せています。
ハイマツモッコモコ。その向こうにジャンクションピーク(JP)が。
さっきの四角い岩を過ぎると、意外と早い、かも。もうすぐあのJPが。
この日高も、いつか縦走を果たしたいね。いかんせん、時間と体力とが必要ですがね…主稜線縦走なら冬(残雪期)の方が行きやすいか…?
あのJPは「キヌプリ」というらしい。この上はテントも張れそうですので、西尾根から登ったついでにここまで足を伸ばしてテントを張って帰る、という贅沢コースもありかも、ですな。
…ここまで、ペテガリ岳からずっと展望も良いので、しんどいけども苦しくもなく歩けてきました。
神威岳方面、道ないね。去年はこんなところを歩こうとしていたんだね。
しかし、ふうたろうがこれから更に進んでいく東尾根は「こんなところ」よりもひどかったかも知れませんが?どうかな??
当然道不明瞭。ロープがたまにつながっていますが、なんか腐りかけてるし…(滅
キヌプリから先しばらく、ブッシュのヤヴが猛烈です。しかも岩場を伴うやせ尾根で逃げ場なし、ヤヴを回避する場所なしのハイパーコースです。さっきのお母さん役(何)の方からテン場適地の場所とかも聞いていたけども、どうも行けそうにない…
主稜線からはだいぶ離れたような気がしますが、地図上で見るとそんなに進んでいない。
踏んだら崩落しそうなところもいくつかあり、獣道に惑わされそうなところもあり、なかなかサバイバル精神をくすぐる道ですわー
この森を見るに付け、いちいち紅葉に対する期待が粉々に打ち砕かれたことにため息が出ます。
ヤヴがいよいよ猛威をふるってきました。そして、この後は写真を撮る気力もなくなるほどのヤヴが…
ごめん、ここで鉈をふるわせてくれ。
こういう安寧な道ばかりであればいいのに、こういうところは今のところほとんどありません。
日が落ちました。平らなところが少しでもあれば、そこに転がるしかない…。
若干斜めになっているけどテント一張りくらいは張れそうな広さの土地があったので、そこに転がることにしました。
いやあ、せっかくテン場のことを教えてもらったけども、まったく行き着けませんでした。この大きな荷物が引っかかり、バランスを崩し、非常に辛いルートです。しかも、明日は下山。帰りに間に合うように下山しきれるのか不安です。安全確保の方は問題ないですけどね、当然。
天気:晴れ時々くもり(北海道日高支庁静内郡静内町・十勝支庁広尾郡大樹町)