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踏んではならぬ暗い山(川上岳【山之口~位山縦走コース】:岐阜県)

2013年 10月 12日

 朝飯付きの宿を取ったのに朝飯食べられないの刑(滅滅滅
 近くのローソンでお湯を注いで食べたどん兵衛だけがおなかの友達(何
 ピンぼけしていますが、とりあえず、始発の高山本線には間に合いました。


 そして、電車に乗ってすぐ、二日ぶりのビッグベン。腹の具合が殆どの日で悪い。便所から出ると雲の下から朝日が…


 今日はどさくさに紛れて西高東低の気圧配置で、寒気が流れ込んでくるそうです。
 おい!寒気が流れ込んできたら俺の行く山は…!


 ま、四の五の言っても始まらないので、とっとと登山口に向かいます。まだ猪谷駅(つまりかなり手前)だけど。


 予定を急遽変更し、川上岳(かおれだけ)から位山へ縦走することにしました。そのせいで朝飯食いっぱぐれの刑なんですが、上りにバスを使える特権を得られます。


 こら、下呂を「げろ」とひらがなで書くではない。しかも、バスにつなげるでない!酔いそうな名前じゃないか(ぇ
 げろバスは、濃飛バスが委託を受けて運行しているのでしょうか。ふうたろうが向かう山之口(集落)まで、1日5本も走っています。VIPですよ、これは。
 →下呂市ホームページ 萩原地域 バス時刻表


 バス発車は9時5分なので、靴紐を結んでおきます。そして、店がないか、散策。しかし、なにもみつからなかった!
 住人の女性に店がないか尋ねてみたら、とても9時5分のバスに間に合う状態ではありませんでした。っていうか、そもそも開店していないという。


 ところが、その女性はどうもパン屋さんか何かをやっているようで、ふうたろうが150円を出して自販機のジュースを買ったところに通りかかるやいなや、「サンドイッチでよければ…?」と。
 しかし、ふたつ買ったら450円。さっき50円玉使てしもうたがな!出荷途中のサンドイッチを配達するところだったのでおつりがでないらしく、困っていたら…


 「判った!サービスしたげる!!」
 ふうたろう、そんな申し訳ないことできぬと、500円玉を差し出すも、彼女の情に負けました。
 「また来てよ!」
 そう言って、配達に出かけていきました。
 かたじけない!しからば1000名山確立の暁にはまた来ようぞ。


 バスに終点まで送ってもらったら橋のたもと。料金はいくらだっけな…。そんなに高くはない。


 帰り、ここには戻ってこないことを(敗退してこないことを)祈ろう…。そんな形で萩原に再来するわけには行かぬぞ。


 バスの運転手に、いつものように礼を言って、ふうたろういざ出陣。


 今日は雲が多い。いや、今日雲が多い(滅
 そういえば、さっき小雨がぱらついていたっけ。3日ほど前に猛暑日記録していたけど、早速時雨とは、季節感もあったものではありませんな。


 舗装路が砂利道に変わりました。先に進みましょう。


 登山口まで4.2km。ふうたろうの隣を一台の車が登山口方面に向かっていきました。
 ふうたろうの登山は、車道歩きも含めてこそ意味があります。でも、なぜそこにこだわっているのか、時々判らないときも正直ありますが、車道歩きから見えるものがあるのは間違いありません。


 水たまりに木々とその隙間の青空が映っている…


 うち捨てられた小屋の窓が破れています。ここは何の土地だったのでしょう。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 …ハラが痛い…(滅


 よし、あの木漏れ日の下の岩の陰でビッグベンを…


 秋なので、虫も少なく、玉之浦攻撃もありませんでした。


 川の流れがさわやかで。


 林道の砂利道を突き進みますが、暑くなってきました。


 登山口まで700m?登山口は2箇所あるんじゃないのか?


 あそこに登山口っぽい駐車場があって、登山の準備をしている人がいます。


 でも、その先にはゲートがあって、どうも登山道があるような雰囲気はありませんでした。
 …と言うことは、ここから馬蹄形に川上岳と位山の縦走登山はできない、ということですかな?


 これは、水場ということでいいんですかな?


 さっき登山口で出会ったお二人が前に行きます。けっこう色んな山のことをご存じらしい…。


 沢に架かった橋を渡ります。


 ふうたろうにとってはもう「普通の景色」、空気のような存在のこの景色ですが、小さい頃はそりゃ、たまらなかったものです…。


 どこの山も同じような景色、といえばそうかもしれないけど、違うと言えば違う。何より違うのは、自身の感情かもしれません。


 沢を渡ったらジグザグに急坂を詰めていきます。そして、ふうたろうの地図にはまたもや…(滅


 110リットルのザック担いだふうたろうは歩くスピードにも限界があります。


 標高が上がると紅葉が少しずつ色づいてきます。


 でも、まだまだ青い。


 尾根に出ました。急坂はここまでです。


 しばらくしたら展望台が。御嶽山の上には雲がかかっています。さっきのお二人の男性の方が、「あっちは時雨れているかなあ」と。


 お二人はこの辺りからスピードアップしました。ふうたろうにはもう追いつけない…


 緑主体の広葉樹に常緑針葉樹。2008年10月に見た、平ヶ岳(新潟県)や会津駒ヶ岳(福島県)のような超絶な紅葉、もう一度見たいものです…。


 そして、道は再び尾根筋から外れてトラバース気味になります。


 樹林の隙間から川上岳が顔を出しました。紅葉がきれい…か?曇ってうす暗いし何とも…


 雲は多めですが御嶽山のような曇り続けている感じではありません。日が差して葉っぱがきれいです。


 こんな尾根近くのどこに水源が…?高鶴山(千葉県鴨川市)の時も思ったけど、山や森の保水力には驚きますね。


 そして、川上岳手前のピークに上がる、最後の坂。
 ところで、この近辺ですれ違った兄ちゃんが、突然、「あなたに謝らなきゃいけないことがあります!」と言ってきてびっくりしたら、何のことはない、登山口まで4.2kmの看板のところでふうたろうの横を走っていった車の持ち主で、声をかけなかったことに申し訳ない、みたいなことをおっしゃっていました。
 わざわざありがとうございます。


 背丈以上の低木樹林帯で、正直あまり楽しくない…


 おや、こんなところに分岐が。


 でも、廃道のようですね…。もちろん、地図にはありません。


 振り返ると一番奥に雲を被った御嶽山、手前にさっき歩いていた尾根(トラバース気味)。


 今日も水蒸気が多く、やっぱり鬱空…


 笹を刈り払った道。笹のヤヴこぎも楽ではないので、整備されている方々には頭が下がる思いです。


 寒気に伴う筋状の雲の切れ端が通りかかると、辺りはサッと暗くなります。


 ここをまっすぐ行くと、地図では行き止まりですが…


 ふうたろうはとりあえず川上岳に行きます。寄り道は余裕のあるときだけで。


 川上岳の山頂付近では展望がなかなか良い。雪もけっこう積もるところなのでしょうね、木が少ないですし。


 う~ん、空が黒い(滅


 あと数百メートルほどで山頂です。


 さっきの分岐の先は行き止まりのようでしたが、何かあるようにも見えます。


 山頂は目前です。ちりばめられた紅葉が美しい。


 そして山頂。


 さっきのお二人が既に登頂していました。しかしどうも、ラーメンを食べようとするもお箸を忘れたらしく、食べられなかったらしいとか。
 もっともこの風の強さだと、湯が沸くにも時間がかかりそうですね…。
 みたらし団子、いただきます。ありがとうございました。


 さっきよりも雲が増えたでしょうか。


 お二人と別れ、ふうたろうは位山の方に向かいます。
 位山まで行くのかと聞かれましたが、「急いでも仕方ないので今日は行きません」啖呵を切ってしまいました。


 さて、位山以前を目指して出発進行!


 笹の背丈も意外と高く、眺望という感じではありません。金草岳(福井県)のように背丈が低ければ、ざわざわと風に揺られていい感じの笹原なんですが、ここまで伸びられるとただのヤヴ…


 樹林の背丈が再び少しずつ高くなってきます。これから位山まで、アップダウンはかなりありますが、平均的には下り坂です。


 高い木の下をずっと歩いて行くことになります。でも、傾いた日差しが気持ちいい。


 位山まで6km。…だそうです。今日中には行き着かないように、調節して行きたい。


 地図にはない枝道がちょくちょくあります。ピークが無数にあるので、どこから派生しているか殆ど判りません。


 ところで、今日はどの辺りまで行こうかな。


 雑木林の続く一本道が延々と。


 位山まで4km。4kmの道程でなんとか幕営地を見つけないと…。


 雲で日光が遮られた紅葉って静脈血みたいだよね(ヴォー読み


 中途半端に黄葉しかかったけど結局枯れてしまった、みたいな…


 幕営適地を探しつつ歩いていますが、やっぱり笹を刈ったところで、切り株がザクザク出ています。わざわざ串刺しの刑にはなりたくはない…


 あそこに見えるのは1443.7mピークかな。あれで感覚的には位山と川上岳の中間地点かな、という気分です。


 何とも不気味な色した空よ…


 この、リンゴに少しだけ似たような実はなんだろう。


 大量に落ちています。オオウラジロノキ(バラ科)でしょうか。


 そろそろ重荷も肩に食い込んでくる頃。ちょっとしんどい。息が上がります。


 川上岳から4~5kmは来たでしょうか。そろそろ幕営してメシ食いたい。


 位山まで2km。5km以上来ています。しかし、なかなか平らで広い場所がありません。たったテントひと張り、快適に張れる場所があればいいんですけど…。


 地図を見て、広いピークのありそうなところをみては、「あそこまで行けば!」と自分を鼓舞しつつ進みますが…


 時折照ってくる日差しを黄葉に透かしながらマッタリしてみたりしつつ…


 両側背丈以上の笹に覆われた道を進みます。


 そして、地図ではなだらかな山頂も、ひと張りのテントを快適に張るには笹が多くて、落胆しつつ…


 次の峰を目指すということをこれからも繰り返すのでしょうね(じと目


 笹ヶ峰(愛媛県)には遠く及ばないけど、延々と続く道。いつになったらふうたろうの寝床は…


 ああもう日が傾いてきた…。秋の日はつるべ落としっていいますもんね。


 あのぅ…そろそろ位山近いですよ?


 都合よく避難小屋みたいなの、落ちてないですかね?
 地図を見ると、建物の印が一つ、あるのですが…


 夕日がきれいだね…(うつろな目


 ん?(・ε・;)
 あれは…山頂ではないのかっ!
 だめだっ!啖呵を切ってきた手前、今日中に位山山頂を踏むことは相成らん(`・ω・´)キリッ
 というわけで踵を返してもう一方の道へ。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 あそこに、ボロボロだけど、どう見ても位山山頂としか読めない看板があるではないかっ!


 というわけで、危うく地雷を踏みかけつつも、さっきの広場に戻ってきました。


 日が落ちてゆくのを眺めながらテントライフを送ります。水は担いであるので心配なし。


 そして、スパゲッティを食べますかな。賞味期限が2ヶ月以上も前に切れている半生スパゲッティだけど。


 というわけで、今日は何とか位山を踏まずに済みました(ぇ
 今日踏んだら全滅扱いにします(何
 ところで、夜はいろいろ煩悩が頭をよぎりました。嫌なことばかりを思い出します。このところ、紛争が絶えなくて、イライラしているのですね。明後日連休3日目の予定を富山県の人形山に変更したら、またあの不躾にコメントしてきた富山県人のことを思い出したり…
 それでも気持ちを切り替えて、先に進むしかありませんから。明日は位山をしっかり踏んで、富山県高岡市に向かいましょう。


天気:晴れ時々くもり、一時小雨ぱらつく(富山県富山市・岐阜県益田郡萩原町・大野郡宮村、高山本線)

  1. 7月 24th, 2014 at 21:26 | #1

    こんばんは
    路線バスをつなぐ山旅をしていたら、またぶちあたってしまいました。

    今日中に山頂を踏むことは相成らん、は笑えます
    確かに思わず山頂を踏んでしまいました

    飛騨一之宮の地図は印刷範囲に入れて行きましたよ
    過激なふうたろうさんも普通のところを歩くんだと、変なところで感心

  2. ふうたろう
    7月 25th, 2014 at 09:46 | #2

     kirisameさん、おはようございます。
     いや、ちょっとまってくだせぇ、僕は「過激な」ところを好んで歩いているわけではなくて、人の少ないところやおもしろそうなところ、何より公共交通のあるところを選んでいると、いつの間にか変なところに潜り込んでいるだけです。大体は不可抗力です(きっぱり
     この川上岳と位山は公共交通が充実しまくっていたので楽でしたね。楽勝でした♪

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