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一本道の迷路(位山【モンデウススキー場飛驒一ノ宮駅までコース】:岐阜県)

2013年 10月 13日

 夜中はガスってはいなかったと思いますが、曇っていたように思います。テントには朝露がビッシリ着いて、事実上雨に撃たれたようなもので、テント内でも鍋などを置いていた下のシートは、地面から上がってきたと思われる水蒸気が凝縮(結露)しています。


 レトルトカレーは既に受け付けないので、今や別の食べ物をなんとか食べるようにしています。山の朝はなぜか下界とは逆に、うまさを感じづらい…。


 このご飯、よく見たら、「雪国越後の自然に育まれたでふっくらと炊き上げました」
 …と書いてあります。って、微妙に漢字の形が似ているからおもしろいね(黒笑
 もっとも、こういううたい文句には、ふうたろうは頓着しないので、米が魚沼産コシヒカリだろうと北海道産ゆめぴりかだろうと佐賀県産天使の詩だろうと、常識の範囲内の品質であればいいと思っています。


 彼方に白山と思われる山並みが見えます。今日は天気がいい。


 テントを片付け、ゴミも片付け、いざ出発。今日は位山を踏んでも良い日です(何


 というわけで、何の苦労もなく位山に到達。


 それでは、トイレに向かいましょうか。こないだの船通山山頂(島根県)のトイレみたいに、避難小屋が併設されていないか、確認もかねて、ね。


 あれがトイレ小屋ですが、どうやら本当にトイレしかないようです。
 ところで、夜中にビッグベンをもよおしていたら、腹痛のまま暗い山を踏むという歴史的敗北(?)を喫することになっていたかも知れませんね。あの広場からトイレへ行くのに山頂を通らなければ、かなり遠回りせねばなりませんから。


 トイレからモンデウススキー場まで歩くのに、最初トラバースがあります。そこから2箇所、御嶽山と乗鞍岳の展望所があるのです。これは乗鞍岳。いい眺めだ


 …と思っていたら、こんな看板が立っているという。
 展望というのは、木を切り裁いて作ってしまうと、途端に価値を失うような気がしてならないんですよねえ、ふうたろうは。


 朝日を浴びる自然林。


 御嶽山。剣ヶ峰と摩利支天と継子岳、右から順に見えますかね。


 分岐です。ここから右に行けばモンデウススキー場で、ふうたろうの予定コース。左に行けばダナ平というところに出るようですが、そのまま林道歩きが延々と続くことになりそうです。マイカーで来る人は、ダナ平林道(あまり道がよくないと本には書いてあった気がしますが)を使って来れば、短縮できるかと思います。


 モンデウススキー場コースは殆ど高木の樹林帯です。陽が林床まで差し込まない今の時間帯は、若干うす暗い。


 散発的に紅葉した木が美しい。


 ふうたろうは今日も物思いにふけりながら歩いています。


 進んでいる道は一本なのに、ホワイトアウトしているわけでもないのに、いつもリングワンダリング。


 葉っぱの色はまだまだアオアオとしていますが、日差しが違うのですよ、日差しが。気温は高くても(今朝は寒かったけど)、やっぱり秋です。


 「つつしみは甘露の道」だそうです。「でしゃばりはヌカルミの道」ですかね…


 道中、岩が所々にあります。そして、岩に名前が付いています。信仰の山なのでしょうけど、ふうたろうには意味がさっぱり…


 自然林の美しい道、ですが、長いと飽きます。


 少しだけ景色が見えたので覗いてみると、下界は層雲の雲海のようです。


 黄葉というよりも葉緑素がただ抜けて斑になったような木があります。


 人生は重荷を背負うようなもの、か。徳川家康はどんな「重荷」を背負っていたんだろうね。重荷かどうかは別として、人生の9割は確かにしんどいことかもしれないけど。


 さて、スキー場の一番上のところに着いたようです。


 リフト降り場が単品でたたずんでいます。


 ススキが繁茂していますが、北アルプス北部方面の展望はいい。


 ここを下っていきます。


 やはり、秋ですね。まだ夏の余韻が抜け切りませんが。


 あの左手の集落の中に、ふうたろうの今日のゴール、飛驒一ノ宮駅があります。


 ススキの向こうの乗鞍岳と穂高連峰。


 ジグザグに切られた道を辿って急な坂を下ってゆきます。


 彼方の山は御嶽山。


 スキー場の端を、離れて寄ってを繰り返していた道が、スキー場のど真ん中を突っ切るようになります。


 スキー場最上部から30分ほどで登山口。駐車場も広めのものがあるようです。


 どこに行っても見かける潰れた施設。理由はさまざまなんだろうけど。


 大通りに出ます。まあ、スキー場に行き来するための道だけど。


 この大通りをひたすら進んでも飛驒一ノ宮駅には着くはずですが…


 美しいコース取りというものがあります(笑


 大通りだけが道ではありません。
 ん?(・ε・;)


 ヌオッ(゚Д゚;)
 トマトが大量に捨てられている…!


 …というわけで、先に進みます…。


 モンデウススキー場最上部から見えていた街に降り立ちました。


 飛驒一ノ宮駅まで、あと1kmちょっとだと思います。


 ここ、線路が西に向かって延びていますが、大きく湾曲して180度方向転換します。


 ここまで来れば散歩ですね。110リットルザックを担いではいるけども。


 刈り取られた水田。ここで採れた米はどこに出荷されたんでしょうね。誰の口に入るんでしょうね。でも、農家も消費者も、きっとお互いを知らないまま、米だけが田んぼから胃袋へ移動するんだろうな…
 ふうたろうも、概ね同じだもん…。野菜でも米でもサンドイッチでも、作った人の前で食べたときのうまさは、ある意味、超自然科学的なものですよね。


 水田を囲むように湾曲したレールの上を、ワイドビューひだ号が、名古屋方面に走ってゆきます。


 そして、さりげなくふうたろうの地図はこの辺りから切れていて、飛驒一ノ宮駅は感覚で探さないといけないという件。


 鉄橋が架かっています。左側が久々野や萩原・下呂・名古屋方面、右が飛驒一ノ宮・高山・猪谷・富山方面です。


 飛驒一ノ宮駅到着。チャリで散歩しているおっちゃんと話していたら、いきなり電車(ワンマン列車)が来て駆け込み乗車ぶちかましてしまいました。ごめんなさい。


 高山駅はすぐ隣です。運賃200円。高岡まで行くなら、高山で一度精算した方が120円くらい安いですね。飛驒一ノ宮~高岡で2210円。飛驒一ノ宮~高山200円、高山~高岡1890円。
 このJRの料金設定は、いい加減改訂してほしい。なんで通しで買った方が高くなるのか、理解できない。1km当たりの料金を厳格に設定してほしい。


 ま、それはいいとして、メシ屋を探そう。


 11時にもなっていないので飯時にあらず、どこもガラガラのようです。というか、あまり開いてないという件。
 地元の食堂っぽいところに入って、ウナギ丼。1800円でしたが、味噌汁無しのご飯少なめにしてもらったら、1600円にしてくれました。申し訳ない…いや、こういうときは、「ありがたい」というのが正しい日本語の使い方ですね。


 ふうたろうは12時の普通列車から乗り継いで、高岡まで行く予定です。しかし、何やら東海道線内の人身事故で、ワイドビューひだ号が遅れ倒しているらしく、駅では乗客大混乱。


 時間まで、ぶらぶらとしてみました。
 実は、18年前と16年前に、高山市には2度来ています。しかし、18年前は高山陣屋に行ったこととモスバーガーを食って記念のグラスをもらったこと以外覚えていないという件。16年前にいたっては雷雨の中ずぶ濡れでチャリを走らせ、ソバ屋にビチョぬれのまま駆け込んだことしか覚えていないという罠。
 あああの頃から何も変わっていないなあ(棒読み


 どこかの外国人ツアー客が、2両編成の電車に大量に乗り込んできて、猪谷行きのワンマン列車はけっこう混雑していました。おいおい、こんなところですし詰め列車は勘弁してくれよな。
 幸い、座れないほどの混雑は避けられました。


 13時43分発の富山行きの普通列車まで時間があったので、猪谷駅付近を散歩。


 ダム湖っぽい感じもするけど、落ち着く風景ですな。


 猪谷発の電車は、特に罠にハマることもなく富山駅に到着しましたが、東海地方から旅行しに来た人々はさんざんな目に遭ったようです。人身事故で電車が動かず、しかもワイドビューひだ号は猪谷駅で折り返し運転になり、鈍行に乗り換えさせられると。
 隣に座った家族に聞いたところ、どうやら、どこかでトロッコ列車に乗る計画があったようですが、それにも乗れず、老若男女、踏んだり蹴ったりの状態だったようです。
 始まりは人身事故ですが、なぜその人はそういう行動に走ったのでしょうねえ…。誰ひとり得をしない、悲惨な事故です。


 富山発の金沢行きの鈍行列車を高岡駅で下車。なんか、2年前に笈ヶ岳~三方岩岳~白川郷~猿ヶ馬場山とハイパー縦走したときに見た高岡駅の印象とはだいぶ違います。


 こちらは南口。以前行ったのは北口。それでも、あまりにも違いすぎる…?


 とりあえず、予約したホテルに行きます。ホテルK&G高岡。


 最上階の北側の部屋に案内されました。この北側の部屋は横に広い部屋で、窓が二つ。明るいし110リットルザックにやさしい!五つ星です。
 しかし、フロント嬢のお姉さんに話を聞くと、南側の部屋は普通の縦長らしい。ま、そりゃそうだよね…。


 メシ屋を教えてもらって、ふうたろう、出かけます。何やら15分ほど歩いたところに大衆食堂があるというので。ふうたろうがチェーン店を好まない事情を話したら非常に理解していただけて、とても助かりました。
 ところで、道すがら、自然食品の店があったので立ち寄ります。米醤油とか売っていたので、土産に買っていこうか。


 やってきました、地元の食堂。15分もかかった、かなあ?


 あまりごっついものを油断して食べると、後悔するのは目に見えています。玉子丼いただきます。が、結局もたれました(滅滅滅


 暗くなってから、明日の朝乗るバス乗り場を確認しに、北口まで出向きました。そしたら、やはり駅の大規模な建て替え工事をしていたようで、2011年4月末に来たときのあのバス停は、ホームレスの人たちに使われていました。恐らく、そこにあった店ももう閉めているのでしょう…。
 新しいというか、仮設っぽいバス停が別の場所にありますが、そこの待合室の貼り紙には、居座る人がいて、再三注意しても退去しないため、突然閉鎖することもある、みたいなことが書かれていました。いや、最初からホームレスなんてしたい人、どのくらいいるのかな。
 まあ、あまり気分のよくない思いをしましたが、今ふうたろうがじたばたしてもどうにもなりませんで。


 明日は人形山に登ります。朝8時にさっきのバス停に行けば、世界遺産(白川郷)巡り用のバスが運行しているらしいので、それを使って「上梨」まで行きます。そのあとは明日の風任せ。どうなるかは行ってみないと判りません。
 #192位山クリア。
 #291川上岳クリア。


天気:晴れ時々くもり(岐阜県益田郡萩原町・大野郡宮村・高山市・富山県婦負郡細入村・高岡市、高山本線など)

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