生き物として、食べ物として、ウナギ。
一昨日付の『しんぶん赤旗』ですが(この頃下界で写真を撮らないというか、下界で創作意欲がそもそも湧きません)、そういえば、丑の日でした。職場では、国産のウナギを食べて、一応文化を味わっていたのですが、今年はふうたろうが体調不良続きで昼飯を食べられるかどうか、朝の段階で判らないので、そういうことをしなかった可能性があります。
しかし、それよりも、ウナギの稚魚が減っているため、ウナギそのものが絶滅危惧種に入ってしまったという事態は、深刻でした。
この記事の中には、ウナギが遡上する河川の環境(ダムや水質汚濁)などが、激減の原因だとする学者のコメントが載せられています。もう一つは、1980年代終わり頃から中国で日本向けに養殖を大量に始めたことも挙げています。
思えばふうたろうが小学校高学年の頃、母親がウナギを買ってきてくれる時のウナギの値段は、2匹で980円くらいになる時でした(大阪市のとあるスーパー)。当時付けていたふうたろうのノートの日記にも、「ウナギが1匹580円になった」みたいなことを、ウナギの絵を添えて書いていた記憶があります。あれから数年のうちに、2匹で880円とか700円台とか、値段がどんどん下がっていったように思います。カップ麺の値段は数年ごとに20円ずつ上がっていったのに。
その値段が下がった理由は、この中国での大量生産(稚魚の乱獲)にあったのかと、今となっては思いますが、子どもふうたろうはもちろん、情報が届かない母親にも、知る由もなし。
ともあれ、ふうたろうは子どもの頃、ウナギが好きでした。なぜか食べると必ず胸がむかつくのは、何かのアレルギーかと当時は思っていましたが、それでも食べるほど好きでした。
そして、この記事にはありませんが、日本では21世紀になってから検出され話題になった、マラカイトグリーンやエンロフロキサシンなどの合成抗菌剤は、当時は検査されていたでしょうか。今はマラカイトグリーンについては使用禁止となっていますが、加工食品扱いとなっていたウナギの蒲焼きが、果たして水際で止まっていたかどうかははなはだ疑問。そもそも、冷凍ほうれん草の農薬の基準値さえなかった時代ですから、まず、抗菌剤系の規制はされていなかったと思って良いはず。その事実を知りたければ、中国に取材にでも行かないと判らないでしょうけどね。
マラカイトグリーンには発がん性の疑いがかけられています。が、疑われるレベルで、そのあとの研究がどうなっているのかは、判りません。
もっとも、毒性はガンだけで測るもんじゃないとは思いますが。
今となってはどのように養殖されていたのかも判りませんが、少なくとも、未来の資源を食いつぶしていたことは確か。こういう生産と消費のあり方は改めるべきだと思います。
天気:くもりのち時々雨(東京都板橋区)