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心と化学と

2006年 2月 9日

 昨日の夜からほぼ10時間ほど寝て、今朝はかなり調子がよくなりました。しかし、肛門部のアレが気になるので、やっぱり病院。かかりつけの診療所は最近診療体制が変わり、使いづらいものになってしまいました。僕の大腸検査もできなくなりました。今回か、次が最後かもしれません。

 病院でいただいた今日の薬は、メサラジン製剤(ペンタサ錠)とジフルコルトロン製剤(主成分)(ネリプロクト軟膏)。あと、いつも飲んでいるアルプラゾラム(抗不安薬)について、取手市内の倉持薬局の薬剤師さんに相談しました。

効能・効果1.

心身症(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害

 アルプラゾラムが十二指腸などの潰瘍に効くとはどういうことか…?
 プリンペラン(塩酸メトクロプラミド)は(嘔吐のための)神経伝達に関わっているドパミンD2受容体というものを阻害して、吐き気を止める2.とされているようです。つまり、潰瘍を直接治さず、潰瘍から伝わる気持ち悪さを抑制するだけの物質なのです。
 神経細胞の細胞膜にある「ベンゾジアゼピン受容体」に結合して不安を抑えるアルプラゾラムが、どうやって潰瘍とかに効くんでしょう。しかも、「症状を緩和する(=痛み止めみたいな)」じゃなく、「症状を改善する(=治す)」のですから、すごく不思議じゃないですか。
 倉持薬局の薬剤師さん。分厚い薬物辞典みたいなのを持ってきて、アルプラゾラムの説明をしてくださいました。神経的な不安を抑えることで、自律神経(迷走神経など)が直に関わる胃や十二指腸のバランスを整えるのです。つまり、不安を抑えると、自律神経のバランスが整い、胃酸胃を守る粘液のバランスも整い、ひいては、胃やそのすぐ下にある十二指腸の潰瘍も抑える、という仕組みです。ただし、その潰瘍がただの神経性であればの話ですが。ピロリ菌の場合は、ピロリ菌が胃や十二指腸を直接攻撃するので、潰瘍になるようです。この場合は、胃酸をプロトンポンプ阻害剤(ランソプラゾール製剤:『タケプロン』(武田製薬)など)という薬で止め、同時に抗生物質でピロリ菌を破壊しなければなりません。僕の場合はピロリ菌はいなかったので、たぶん、アルプラゾラムが効くんでしょう。だから、ムリに断薬するのはやめます。

 遅い出勤。実は、あるところで軽食(というのもはばかられる)をとってきて、昼ご飯は要らないはずでした。しかし、シェフの主任がまたこれ、うまい鱈ちりのキムチチゲを作っていらっしゃるじゃありませんか!!要らないはずの昼ご飯でしたが、美味しくいただいてしまいました。ごちそうさま♪
 ついでに、主任のお知り合いの方から届いていた金柑もいただきました。皮が甘くて香りが強くて、チョー美味いんですね。

 帰りの電車ではずっと『男はプライドの生きものだから』を読みふけっていました。世の男性(全員とは述べていない)が鬱病を持っていても、弱さを見せることが許されず、自分の恥を隠すために、仕事や恋愛、アルコール、ドラッグに依存したり暴力的になったりすることなどを「隠れた鬱病」と著者は呼んでいます。なんだか、今世界で起こっている色んな事件や犯罪、戦争などの問題に根深く浸透しているように思えます。

 帰宅。昨日の夜中、寝付くまでにやっていたプレイステーションの『クロノクロス』がつけっぱなしになっていました。なんだか音楽が懐かしくて、やってしまいました。そのゲームの画面を撮ったのですが、画像が荒い荒い…!

今日は色んな事あった一日でした。毎日、苦しいけど楽しいね。

    参考文献

  1. 説明書:『コンスタン0.4mg錠 コンスタン0.8mg錠 武田薬品工業株式会社 2002年11月改訂(第2版)
  2. 「セロトニンと制癌剤誘起性嘔吐」:『薬学雑誌』Vol.124 No.8 p.491

天気:晴れ(茨城県取手市・東京23区西部)

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