安平路山の余韻(浅間隠山・鼻曲山~鷹繋山縦走コース:群馬県)
夜中、雨音が激しく鳴っていました。時計を見るともう4時半。そろそろ起きようと思い、起き出してパンをかじります。5時になっても雨脚は弱まる気配はありませんでしたが、雨レーダーを見ていると、どうも5時半頃に雨の止み間があるようで、その間に出発です。まさに、鬼の居ぬ間に洗濯ですな。
そして、やってきた板橋駅。日曜の朝、人は少なめ?いや、この時刻にこれほど人がいることこそ脅威というべきか。
ふうたろうが大宮から新幹線に乗った頃、また雲が厚くなって雨が降り始めました。そしてふうたろうの記憶が飛んでいきます。
気が付いたらもう軽井沢近し。雲の境界が見えていて、じき、晴れます。
軽井沢駅に降り立ちました。空気が驚くほど澄んでいます。今のうちに登りたいのですが、バスの発車は50分後。
軽井沢付近の紅葉は今が最盛期か、もう少し先か、というところですか。
バス停のベンチに座って、398円のフライ弁当を食いましたが、結局胃もたれ誘発装置に終わりました。しかし、食べておかないと、恐らく朝のパン2枚ではバテる。「胃散」を飲んで、胃酸滞留を緩和(?)
陽気な運転手のおっちゃんのバスに乗って、ふうたろうは長日向バス停へ向かいます。道路沿いにある山の木々は、黄色や赤や、主に茶色に色づいています。
バスが長日向バス停到着。ふうたろうの他に、もう一人ここで下りたおっちゃんがいました。
茶色主体とはいえ、秋の雰囲気漂う景色は心を澄ませてくれます。
両側には別荘地が広がっていますが、紅葉街道での出迎えはいい出発になります。
しばらく歩くと、林道に出合いますが、そのまま鼻曲山の看板の示すとおりに進みます。
これは壁紙にでも使えそう。落葉松の黄葉はまだ見頃を迎えていないようですね。
ハッキリした林道に出合います。ここら辺から展望があるかと思ったけど、ダメみたい。
…そういえば、さっき弁当のゴミを買った売店に捨てにいったとき、シークァーサーの飴を買ったのですが、先日MERUNでもらった飴と同じものだったという話。でも、若干味が違う…?
深紅の紅葉がいよいよ出てきました。快晴の空から降ってくる太陽に輝きます。
急坂が緩やかになってきました。それにしても、きれいな林だこと。
茶色になっているのはザンネンだけど、それでもこの秋の森は心安らぎますね。
鼻曲山直下で展望が開けます。留夫山(とめぶやま)などが見えています。
部分的に紅葉している森が見えます。あちらの稜線は、いつか、冬にでも歩きたい。早く冬にならないかなあ(何
今朝、澄んでいた空気も、もう濁ってきてしまいましたが、この大展望は素晴らしい。笹原と紅葉のコンボ。
これは鼻曲山山頂から、かな。浅間山はもう少し右手にありますが、そちらは樹林が…(涙
こちらは鼻曲山南東方向。留部山方面への縦走路があるようです。ああ早く冬にならないかなあ(目がハート
山頂より、樹林の隙間から、浅間隠山が見えます。あちらの紅葉はもっときれいなようです。
ところで、鼻曲山山頂で、さっき先に登っていったおっちゃんと出会いました。しかし、ふうたろうが付いて程なく、先にこのヤブの中に消えていきました。どうも、おっちゃんもふうたろうと行き先が同じ…?
この分岐、なんか頼りないですなあ(滅 二度上峠の方、なんか、道、なくなってない?
しかし、ふうたろうが向かう方向は二度上峠の方。
25000分の1の地図にはルートがありません。まあ、そういう道ってのはこういうパターンが多いのでして。
楓の紅葉はきれいなものが多いのです。しかし、カンバやブナ類はひどく枯れていますね…
再び急坂を登ると、氷妻山(ひづまやま)です。展望はありません。
もみじ狩りが続きます。もちろん、葉っぱをちぎったりはしませんけど。
ん?(・ε・)
何だ、この錆びた看板?
よく見ると、「獅子岩」と書いてあるようです。
岩とあるなら行ってみないと損ですな。なぜなら…
こういう景色があるからですよ。落葉松が見頃を迎えていないので、まだ秋の雰囲気は弱いでしょうか。黄色が深まるのがポイントですなあ。
ヤブの中から出ている岩場なので、横方向はなかなか見えませんが、それでも、いいですねえ…
そして、突き出た岩場から、本日最高の景色、ババーンと浅間山、それから麓に広がる紅葉を纏った平原がっ!
ホンモノの獅子岩の上はこの通り、ウルトラデラックスハイパーヤヴこぎゾーンでした。
そして、程なくして二度上峠。ここで概ね鼻曲山からの縦走路は終わり。
…と思ったら、ゴミが散らかっているという。さすが、車でも入れる生ヌルゾーン。ゴミよりもゴミそのものが入ってくるわ(怒
雨で濡れまくっていて嫌だったけど、回収していきましたよ(激怒 でも、多すぎて、全部回収は無理。ティッシュみたいなやつは残していきました。袋を縛ったあとにもう一つ見つけたやつもそのままにしました。
この二度上峠には、車が多数停まっていて、人がウロウロしていますがな。印象というものは非常に怖いもので、さっきのゴミと彼らを重ねてしまうのですよ。
ああ、いかんいかん((-"-#)三(#-゙-))ブルブル
さて、気を取り直し、この車が通りまくる車道を歩いて、浅間隠山の登山口に行きます。
そうなのですよ、ふうたろうは、今、登山口に向かって歩いているに過ぎないのですよ。あの長日向バス停から3時間弱という時間をね。
駐車場。ここが恐らく、浅間隠山に登る人のための駐車場だろうと思います。登山口からは若干離れています。
そして、この登山道の信じられないのは、この踏み跡というか、道の多さ!いったい、どこを歩けというのか。まあ、上り勾配で進んでいればそのうち着くのだろうけども。
この登山道、やっぱり人は多めです。ふうたろうが登り始めたのが11時半すぎなので、殆どは下りてくる人ですが。若い3人組が登っていく途中でしたが、ふうたろうは抜いていきました。
尾根歩きになると、広葉樹林帯に変わりました。信州は落葉松があるからまだいいけど、針葉樹林帯は基本的に常緑樹で辛いんですよね…
ところで、こういう看板が結構あります。これでもかと言わんばかりに看板があるので、迷いようがありませんわ。
笹原の上に高木。そういえば、去年の12月に会津磐梯山に登ったときも、こういう森林だったっけ。あの時は雪景色だったけど。
ここから後ろを振り向いたら、どんな展望が待っているのかなあ。
そう、こんな景色です。今まで上っていた尾根の紅葉が上から見渡せます。でも、枯れているのが多いので、実際は下から見上げた楓類の方がきれいだった?
ニヤリ(`ー´)d
あの獅子岩から見た浅間山の方がきれいだぜ。
見えている山が何なのか判らないけど、東の方に広がる広大な山々。
ヌオッ(゚Д゚;)
山頂はすさまじい人だったという件(滅
子どもたちが大はしゃぎで遊んでいるという件。…ま、子どもならいいか。
さて、ふうたろう、それほど食欲があるわけではないけど、この先食えそうな場所はないと思うので、カレーうどんにとろけるチーズと粉チーズをかけた、ダブルチーズカレーうどん(何 を食べます。
ヌオッ(゚皿゚;)
今日は季節外れの猛暑で、ふうたろうの背中のデイパックの中で、バブルスライムになっていました(滅
…やたらと塩辛い(何せチーズ入れまくりのダブルチーズカレーうどんでしたから)昼飯が終わったら、その食い終わった頃に登ってきた、さっきの若い3人組と話をしていました。更に、その後から来た60くらいの夫婦にライターを貸してくれと言われ、話し込んでいたら13時25分頃になってしまいました。この混雑した山頂に50分ほどいたことになります。
そういえば、ふうたろうと同じコースを辿っていたおっちゃん、山頂直下、ふうたろうが登っていくときに、下山を始めていました。15時30分の北軽井沢発のバスを目指しているんだそうで。ってことは、あの車道を歩くんだ…
というわけで、ふうたろうは、遂にアローンになりました。いつものことなので、特に驚くこともなく、淡々とアローン街道を進みます。
急坂ですが、しっかり道は付いています。背の高い樹林帯で、やっぱり見上げた方がきれいです。
正直、枯れた感じは否めないけど、秋らしい森を歩いている実感はする。
さて、道が東側にトラバース気味に曲がり始めました。このままトラバースして下方に下っていくと、浅間隠温泉郷の方に行ってしまいます。そうなると、ふうたろうは二度と帰らない人になってしまう(何)ので、ここはどうにか、北軽井沢方面に行かなければなりません。
というわけで、トラバースせず、まっすぐ尾根づたいに無理やり歩きます。
しかし、何のことはない。程なくして、立派な踏み跡が出てきましたよ。しかも、リボンまで付いているVIP対応です。
トラバース手前の鞍部から数えて、ピーク二つめ。それがジャンクションピーク(とふうたろうが勝手に指定しておく)。ここから左に曲がります。右に曲がれば、ひょっとしたら更なる縦走が出来るのかも知れませんが、ふうたろう、そちらに行くと帰れない人になってしまうので、左に逸れます。これで、鷹繋山(たかつなぎやま)方面に向かうことが出来ます。
尾根づたいに気をつけて歩いていれば、道は意外とハッキリしています。もちろん、判りづらい所もなくはないけど、この前の安平路山のウルトラデラックスハイパーヤヴこぎゾーンとは格が違います。
しかも、ここは人が本当にいない、静かで目一杯の紅葉が楽しめる樹林帯。快適です。メシウマです。
しかし、展望という点では、からっきしです。ここは、新緑か紅葉、あるいは冬山、かなあ。夏は悲惨に違いありません。
道はしっかりしています。この前の安平路山で破線ルートが付いているのなら、ここにも破線ルートがあってもいいぞ。
緩やかな下りが続きます。でも、時に急にもなります。スリップ注意。
なんか、猛烈に古めかしい印刷具合の、古びた空き缶が。たぶん、「アンバサ」と書いてあるのだと思います。いったい、何年前の缶なんだろうなあ…。
最低鞍部に到達。何やら、林道っぽいものが付いているようにも見えなくもないです。
…もし、このルートを逆に進もうと思ったら、これは探せないだろうな。地図上の尾根づたい、ということで無理やり歩けばさっきの道に当たるのだろうけど。
しかし、再び鷹繋山方面に尾根づたいを目指して進むのですが、こちらも取り付きがサッパリ解らない。なので、トゲ植物に刺し込まれたり切り込まれたりしながら、蜘蛛の巣に絡まれてうんざりしつつ、尾根づたいに登ります。
そしたら、再び道に出くわします。いったい、この道はどこから出てくるんだろう。
ジャンクションピークから最低鞍部までよりも、若干ヤブがキツいルートです。何より、蜘蛛の巣がすごい。気が付いたら、地図に蜘蛛が絡まっていますからね…
しかし、ピークに立ったと思ったそこは、まだ鷹繋山ではありません。肩に当たる部分で、もう少し先に進みましょう。
ジャンクションピークから56分で鷹繋山です。安平路山の時みたいに100リットルザックを背負っているわけでもないし、背丈ほどの笹に絡まれるわけでもないので、余裕です。今年1月30日にやった、諏訪山から帳付山の縦走並みに楽です(ぇ
鷹繋山は展望ゼロなので、ちょっと休憩したら出発します。昼のダブルチーズカレーうどんがやたらと喉を渇かすので、水飲みまくり腹タプンタプンの刑です。
急な下りをダッシュ気味に下ると、その後はずっと平坦になります。そして、向こう側が明るい笹原に…
おお!
鉄塔管理用に切り込まれたところから、遠望できますな。高圧線は気になるけど、まあ、しょうがない…。
展望を越えて間もなく、また樹林帯へ。日が傾き始めて少し暗くなってきましたか。でもまだ15時台。
道の雰囲気が変わりました。そして、ここもまた、紅葉のきれいな静かなコース。
さっきから沢の音が聞こえていました。道の途中からゴルジュ状のものが見えていたのですが、橋が見えません。まさか、渡渉ですか、ここで!?
…なんて思っていたら、ありました、橋。ああよかった。
これから、さっきの二度上峠に向かう太い道路に出て行くのですが、その前に見つけた廃屋。廃屋って、何でこうも切ないのかね…。
その廃屋の前の道が途端に切なく、色とりどりに染まった木々の葉が寂しく、ふうたろうは何となくそういう気分に。
…不法なんだから、厳禁に決まってんじゃん。もっと気の利いた訴え方、ないもんかね。そうだな、例えば…
…(-"-;)
…思いつかんもんだな。誰か、何かいいアイデア、ありませんか?
これから、1時間のコースタイムで、北軽井沢バス停まで車道歩きです。18時の高速バスに間に合わせようと思えば16時7分のバスに乗らないといけない。今、15時26分。
…(-"-;)うーん
41分しかありませんな…。行ける気がするようなしないような…
でも、ダメもとでも、進んでみるしかない。早足で、かつ景色の撮影は忘れず、進みますぞ。
その後は、別荘地の森の中を。
ふうたろうには、別荘なんてもの、縁がないだろうな。だって、そんなものなくたって、ふうたろうの本物の別荘は全国にあるのだからね。
さ、ふたたび幹線道路。ここからはまっすぐに北軽井沢バス停へ向かいますぞ。
で、今の時刻、15時40分前後。…これはイケるかも知れない。
そして、北軽井沢。ここには元々、鉄道が走っていたのだろうか?
15時56分、無事、ふうたろうは北軽井沢バス停へ到着です。半分に縮めました。完全勝利!
この後、今朝乗ったバスの運ちゃんが、また軽井沢駅まで案内してくれました。元気な運ちゃん。どうかいつまでも元気で。それから、休日勤務、ありがとう。
軽井沢駅前には、臨時便の西武バス、池袋行きが待っていました。横川駅行きのバスは1時間以上待つことになるし、新幹線は特別割引がないとクソ高いので、渋滞覚悟で乗ることに。予定よりも数時間早く軽井沢を出発することになりました。
…が、やっぱり渋滞、ひどい。特に、軽井沢駅を出てから碓氷バイパスの分岐までがめちゃくちゃで、いきなり足止めという罠。関越道に入ってからも渋滞していたけど、こないだの中央道ほどではありませんで、その後は比較的安寧でした。最終的に、池袋駅到着は1時間5分ほどの遅れだそうです。21時到着。
その後、板橋駅まで自転車を取りに行って、帰宅。歩いた距離は15kmほどなのに、なんか疲れましたなあ…。
でも、紅葉はきれいだったし、ふうたろうにとって、あの軽井沢近辺も好きなところの一つです。ほんとは土日と船形山や泉ヶ岳に行きたかったけど、まあ、これでもいいかと思える歩き方は出来たかな。
#154浅間隠山クリア。
天気:雨のち晴れ、朝は強く降る(東京都板橋区・長野県北佐久郡軽井沢町・群馬県群馬郡倉渕村・吾妻郡長野原町、移動中は含まない)