晴れのち晴れ時々雨(宮之浦岳【大株歩道コース】:鹿児島県)
夜中2時。テントを風がバサバサ攻撃してきます。飛ばされそう、というほどでもありませんが、爆弾低気圧の接近が予想されているだけに不安ではあります。何せ、ふうたろうは風属性の攻撃に一度死にかけていますからね‥
というわけで、3時には飯を食って(スパゲッティペペロンチーノ)5時過ぎに出発。支度に時間がかかるのは、暗い中なので仕方ありません。
日の出の一番遅い時期がもうあと10日ほどです。しかも西の端の島。明るくなる素振りすらなく、マックラな中進むことになります。
が、ガスは完全に晴れているので昨日の昼間の状態で突き進むよりはずっと安全に思えます。
道はどこでもいい、という感じもしますが、動物先生を頼っていきましょうか。
シカ先生は脳筋かもしれませんが、ヤクシカ先生の場合はどうだろう。
さて、指導標に宮之浦岳の文字が見えてきました。さっきから再びガスが湧いてこようとしていますが、なんとか夜明けまで持ってくれよ!
暗いので景色を撮ることはできませんでした。110リットルフルザックを担いで、宮之浦岳、到達。6時47分なので、日の出までには間に合いました。
永田岳方面、暗いですね。なんとか日が照るまで、ガスのかかりは自重してもらいたい。
宮之浦岳山頂にはIngressのPortalがあるので、必死で戦いました(何
このIngressは、ゲーム内のレベルもさることながら、プレイヤー(エージェント)のリアル体力も問われます。
ガスがかかっては消えを繰り返します。ガスがかかると赤く燃えた太陽が爆発したようになります。素晴らしすぎます。一人、雄叫びをあげます。
これは、傾きがなければ最高の作だった(傾いているので駄作である)。
黒味岳方面にもいっぱい足あとが残っている。ふうたろうはこちらに下る予定でしたが、今回は天候が荒れる可能性があるため、白谷雲水峡コースで行きます。
影富士ならぬ、影宮之浦岳。そして、ふうたろうのブロッケンも見えます。
完全に太陽が隠れたらどうしようもないけど、こういうガスは、メリハリさえあれば素晴らしい。
消えたり出たりを繰り返す雲の合間から、永田岳・障子岳連山の風景です。
いまさらですが、南国の山も、寒波に凍りついています。水筒(1500mlのペットボトルだけど)の水も凍っていましたしね。
あの岩山の何処かで、ひょっとしたら雲に隠れているところかもしれないけど、寝ていたんですね、昨晩は。
そこの指導標に平岩ナントカと書かれていますが、字が潰れかけていて読みづらいです
この、半日程度の晴れ間が、擬似好天なのは判っていても、やっぱり楽しみたいですよね、この間の天気を見ていれば‥
ヤクシカです。人がいても逃げません。襲ってこないことを知っているからでしょうか。
かなり低いところに雲が厚くのしかかってきています。もうダメか。
一定の標高を境に、空気の濁りが切れています。その切れ目が雲の底にあたっているようにも見えます。
雪が少し茶色がかっています。時折、小便っぽい臭いもします。ヤクシカどもがたれているのでしょうね。
もう、宮之浦岳の山頂方面は、ほぼくもりでしょう。朝イチに登ったのは、結果的には幸運だったのですね。
海の方を見ると、海面が見えないほど雲に覆われています。まあ、雲というより煙霧というべきか。短いチャンスだったということですね。
木道が出てきました。アイゼンを外して進みましょう。傷つけるし。でも、滑りやすいので、アイゼンを履いたままの方がいい、という考え方もあります。
新高塚小屋(のトイレ)。樹林帯に入ってから妙に遠く感じる道でしたが、ここまで来ました。
もちろん、小屋の中には誰もいませんが、泊まっていたオーラだけは残っています。
アップダウンのある道を下っていきます。暑くなってきたので、オーバーパンツを脱ぎました。
木道は滑りやすい。ここでこけたらどこまで転がっていくのやら‥
白谷雲水峡まではまだまだ遠い。到着、何時になるのやら。16時10分のバスには乗りたいところです。
高塚小屋。初めて屋久島に来た時は、ここに泊まれなかった気がします。
この看板、シールの貼ってある部分があります。今は「特有の多雨」となっていますが、よく見ると、「踏み荒らし」という文字が透けて見えます。
公共事業などでは平気で自然を破壊するくせに、登山者が一本の道を踏むことではガタガタ言う。戦争で人殺しすることは正当化する(しょうがない、と言ってみたり)くせに、殺人事件が起こると大騒ぎするのに似ているね。
だからといって、踏み荒らしやオーバーユースの問題が見過ごされて良いという意味ではありませんけどね。
縄文杉まで来ました。ここで、宮之浦岳のPortalを持っていた人からメッセージが入っていることに気がついてしばらくやりとりしていました。
感想は一言、「Guardianメダルは要らない」です。
縄文杉の感想でした(←こら
縄文杉の辺りでは人が混雑してきていましたので、ふうたろうは迂回路を下山することに。
水筒の要らない屋久島、と言われますが、そのあたりをヤクシカとかがリトルジョンやビッグベンで汚しまくっているので、ちょっと不安。でも、飲みました。
ピロリ菌に感染しなければいいのですが(居るのかどうかは知らないが)。
ウィルソン株到着。
ここはカップルとかが集う場所のようですが‥
上の写真に写っている、宮崎県から来たという母娘に、件のハート型が見えるポイントを教えていただきました。日が差していないので暗いけど‥
ちょっと日が差すとこんな感じになります。
このウィルソン株の黒ハートは切り株の穴がこの形をしているのではありません。ハートの上(右側)のくびれている部分は、株の穴の中に突き出た、板状の突起物です。これは、立体的黒ハートなのであります。
この辺りの石は、石基の中に地層の破片みたいなのが散らばっています。こういうのもメランジュというのでしょうか。
→「メランジュ」のGoogle画像検索
トロッコ道到達。これから雲水峡分岐までここを歩きます。‥が?
岩がゴロゴロしている川ですね。しかも、その一つ一つの岩が巨大で!
宮之浦岳はもう強いガスの中でしょう。本当に、半日持たなかったね。
ふうたろう、さっきの宮崎県から来たHさん母娘と一緒に歩いています。
‥しかし、見覚えがない場所だな。
‥と思っていたら、もう、雲水峡の分岐はとうの昔に過ぎ去っていて、ふうたろうは荒川登山口近くまで流れていました。
というわけで、初荒川登山口ゲット(棒読み
Hさんのお母さんにお願いして、ヒッチハイクをさせていただきました。そうでなかったら、17時発のバスを待ち、宮之浦港のコインロッカーに入れている荷物がロッカーの中で年を越してしまう‥つまり、今日中に本土に帰れない。
どうもありがとうございましたっ!
‥という、甘ったるい想いは、宮之浦港に送っていただいた時点ですでに粉砕されていました。船は全便終わっていて、港も17時になっていないのに閉まっている‥(あぼーん
港のコインロッカーの管理者のおばちゃんに電話して荷物を出させてもらいましたが、宿がないことを知ったおばちゃんに宿を誂えてもらうことまで世話になってしまいました。最初はおばちゃんのお家の離れに泊めてもらうことになりそうでしたが、さすがにそれは気を遣うので避けたかった‥
そして、この図は?
ふうたろうが流れ着いたのは、名前のとおり、いやそれ以上の結束力(?)を持った宿でした。その名も、「民宿ふれんど」。民宿の3階が女将さんたちの自宅になっているのですが、そこで、宴会だと!?
初めて流れ着いたふうたろうはただただ呆然。客として来ている人が流しに立っている、ケーキを買ってくる、なんだこれは‥
この、現代社会を突き抜けた風景、ふうたろうには今の勤め先の青年部と似たような入りづらさを感じましたが、そういう環境が大事であることもまた、感じます。
結局、いろんな人と話をして、初めての人ばかりの環境の中で、すっかり荒みきった心を、動かすのでした。
年明け直前に、近くの益久神社の太鼓を見に行くというので、宿のみんなで出かけることになったのですが、ふうたろうがはぐれてしまったというのは、29日に立てておいたフラグ以上のモノを回収したようです。さらに、やむなく帰ってきてから、寝付こうとしたら、例の吐き気症候群でなかなか寝付けないという罠。さらに、明日は西日本で発生した爆弾低気圧で船は欠航する見込み。
いやあ、デカいフラグ回収万歳(ヴォー読み
明日は、そのデカいフラグになんと書いてあるのか、見てみましょうね。
というわけで、今年のgdgd山行は、これで終わりです。一年を振り返ったログは、また年明けに書こうと思います。
#21宮之浦岳、2度目クリア。
天気:晴れ時々くもり、夕方から時々雨で強風を伴う(鹿児島県熊毛郡上屋久町・屋久町)