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土の力

2007年 1月 12日

 今日は書きたいことがたくさんあるのですが、最近、政治的なことを書く気があまりせず(資料さがしが大変)、写真中心に生きています。
(1)(2)
(3)
 今日の仕事は、土の農薬抽出でした。やっていて気が付いたのですが、形とは重要なんやなぁ!って。

     …?と思う人がいるでしょう。この現象は、僕にとっては一大発見でした。
     この土、団粒構造(だんりゅうこうぞう:(1)の土の粒のような感じ)をとっていて、いわゆる畑なんかではとても良い土の部類です。それは(2)のように同量の水を含んだだけでは型くずれしないのです。実際、90度傾けても、水が垂れてきません(右の写真)。ところが、ちょっと振って、団粒構造を壊してやると、(3)のように、一気に崩壊し、流れだし、水が出てきます。
     これって凄いことで、例えば雨が降ったとき、団粒構造を持つ肥沃な土の場合、土壌の流出を一定防いでくれるということを意味しているのではないでしょうか。逆に言えば、団粒構造を持たなくなったら、(2)を通り越して、(1)から(3)へひとっ飛び…ということ?団粒構造のない土で試してみたい。

     団粒構造が出来るのは、その土壌に含まれる有機物やシルト(0.002~0.02mmの大きさの粒子)というものの存在のおかげだそうです。有機物は落ち葉や動植物の死骸から、いろいろな分解過程を経て出来るものです。シルトは…?ちょっと解りません。
     でも、ちょっと考えました。もし、一局集中型の大量生産を続けていたら、どうなるのだろう、と。土の有機物は有限ですし、消費し尽くされたら、さっき手で振ってドロドロになったような感じになるのではないか、と。実際、アメリカの農地の一部では土壌が荒廃して、無くなっているとか。前テレビで見ました。
     有機物の補給をしてやればいい…と思いがちですが、アメリカは日本に小麦などを輸出しています。2005年度の、国内生産量87万トンに対し、アメリカからの輸入310万トン。カナダの124万トン、オーストラリアの111万トンを大きく上回ります。
    当該ページ(トップページは壊れている)
     そして、その310万トン分の、人からの排泄物がアメリカに帰っていくわけではありません。つまり、アメリカ国土の有機化合物の絶対量が減るわけです(逆に日本では増えすぎる)。
     アメリカの土壌が壊れるのも、当たり前だし、「残っていても時間の問題」、といわざるを得ません。日本の国土が壊れるのも嫌ならば、アメリカの国土も壊したくありません。
     …というわけで、フラスコの中にあった20gの土から、いろいろなことを教えてもらいました。ありがとう、フラスコと水と土のみなさん。
     っていうか、政治的なこと書く気がしない(資料さがしが大変)とかいっておきながら、土のこととか、輸入量とか調べてしまいました。眠い。

    天気:くもり時々晴れ(茨城県取手市・東京都板橋区)

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