Home > 未分類 > 生きることの原点を思い出す

生きることの原点を思い出す

2009年 1月 20日

 朝、7時くらいに起きたんだっけ?それとも7時半だったっけ。とりあえず、今日は大田区の産業プラザとかいうところまで行かなければならないので、いつもより30分は早く家を出なければなりません。しかし、出発間際になって慌て始めると便意をもよおすというのが慣例で、5分ほど遅れました。
 …が、まぁ、実作業上はさして影響もなく、事務作業でテンパってた先輩方を少しリードできた風なこともなきにしもあらず。これも遅れたゆっくり行ったおかげか。


 ところで、2年に一度のこのイベント、N民連の大会なのですが、事務に当たる人にとって最高の御馳走である、国産てんこ盛り弁当は、ある意味大きな楽しみなのです。生産者が判るようにチラシが貼ってあって、当然産地も判る。素晴らしい、デラックス弁当なのであります!<(`^´)>エッヘン


 そして、弁当の中身。フェアビンデンというところが作っているみたいですが、N民連で集めた農産物を使っているのですな。この大会の真骨頂なのです。主任とふたりで話しているのですが、「この弁当なら2個食える」んですな。主任もふうたろうも、実際に二人前食いましたが、何か。


 え?仕事はしたのか?
 立派に、受付男優を務めましたさ。11時~13時くらいの開会時刻付近にかけて、忙しくなるのです。そのあとは、本部のNさん、Fさん、Uさん、主任、南とうほくのTさんなんかと話をしたりしながら、時々仕事をしたりしなかったり。
 さっきの椅子だけの会場には満員御礼の参加者が、農業を危機に追いやっている政治経済のシステムに対する怒りを、ピンチをチャンスにする闘志を、早く酒を飲みたいという欲望を、強く強く燃やしていることでしょう。
 農家たちは生産価格さえ割るコストでの経営を余儀なくされています。破壊的な廉価輸入や農畜産物の買いたたきで苦しめられていることは無視しておいて、経営の効率化だの大規模化だのの駄ぼらを吹き回っている政治に辟易している人は徐々に増えています。(聞いてないけどそういうことを話していると思う)
 …というありがたいお話もまったく聞けず、ふうたろうは、16時くらいから、夜のレセプションの準備に移行。
 準備段階の会場はとても寂しいですな。


 お馴染み、ヒューマンファーマーズ。ふうたろうとN民連の接点となる、重要なフォークソングを歌うのでしたな。いつものことですが、フラスコを振っている時には本気で錆び付いて開かない引き出しが、こういう接点を思い出した瞬間、音をたてて開くんですよ。「ああ、ふうたろうはこういう人たちと、常日頃仕事してるんだ、遠く離れていても。」と。


 ま、歌もそうですが、どうも農家の人たちは酒抜きの世界は世紀末のようで、結局、どこにでも酒だけは欠かされないようです。別名、「飲み連」と呼ばれるのも無理はない。


 これから、準備が着々と進められる、各産地の食材コーナーの、ほんの一部を流しましょう。


 神奈川農畜産物供給センターの、豚肉…?


 えっと、熊本のN民連の、ふうたろうの顔くらいある柑橘類です。晩白柚(ばんぺいゆ)という、ものスゴく皮が厚い高級果実です。皮はザボンの砂糖漬けみたいにして食べるそうですが、その際は、是非、当施設で農薬の依頼を!
 …名刺持ってこないふうたろうは、職務怠慢である。


 沖縄のN民連のスターフルーツだそうです。結局ありつくことができませんでしたが、とりあえず、生で見たのは初めてです。


 大阪出身のふうたろうですが、この丁稚羊羹(でっちようかん)というものは聞いたことさえありません。これも、食べ損ねました。甘さ控えめだそうで、さぞかしうまいのでしょうな。


 上伊那農民組合(長野県)の白毛餅です。サルノコシカケみたいに膨らんだ餅。朝も雑煮食ってきたのに、まだ食う気かよ。
 一時は場所がなくて主催者と揉めかけましたが、なんとか出品にこぎ着けられ、冷や冷や。
 白毛餅は希少な品種の餅で、1kg1200円以上します。伝統的な品種だそうですから。はれの日に使うと良いのでしょうか。


 Cafe・Hananaのサイフォン式コーヒーメーカー。茨城県のコーナーです。隣ではさっきの白毛餅。その更に隣では大豆製品を並べています。茨城も規模がでかいですからね。
 Cafe・Hananaについては、またいつか訪れた時、詳報しましょう。


 埼玉県のコーナー。ふうたろうの現在の住所ですな。学校給食に埼玉県産の小麦を使ったパンを提供しているのです。さきたまロールという名前で出されています。いわゆる外国産小麦で作ったパンで検出されるフェニトロチオンクロルピリホスメチルマラチオンなどの有機リン系農薬(収穫後農薬)が検出されないことを確認しています。もちろん、一斉分析法(128種)で、他の農薬も、確認できるものにおいては検出していません。


 東京都のコーナー。大都会・トウキョウで、農産物?あ、畜産物です。もちろん、イチゴとかブドウとか、メチャクチャ美味い農産物もありますので、東京産をバカにしてはいけません。
 写真は、東京都町田市産の飲むヨーグルト。牧場と同時に製造所も持っていて、一貫生産が可能らしい。不肖ふうたろう、東京に牧場があるとは微塵も思ったことがなかったのである。そして、美味い。
 参りました。


 他にも、食料自給率40%の日本では稀少な国産ものが多数並べられていて、全てを紹介できないことが無念でなりません。見てのとおり、だだっ広かったあの会場が、黒山の人だかりですから、至高なる物産展といってもいいでしょう。
 しかし、この産業プラザを一歩でれば、食料自給率1%の東京都という情勢。もっとも、今や食べ物すら食べられない人さえいる危機的状態で、この会場で行われているイベント全てが、ふうたろうにとっても、多くの人にとっても、原点に立ち返らせるものなのですな。
 環境負荷や飢餓、安全性などを無視するかのごとく進められる食料輸出入の一部の権力者にとってだけの自由化の一方で、昼の弁当から始まった、至高のメニューを多くの人が自由に食べられる可能性があることを、思い出させるのですから。
 そして、ふうたろうにとっては、ここに来ている仲間というか友達というか、そういう心通わせるべき存在を思い起こさせる原点でもあるのですな。
 …いつも忘れることなんだけどね。


 何だか、もうもうと煙が上がっていると思ったら、南とうほくのTさんが、炭素および(複素環式)芳香族化合物を合成していました。干し芋を温めようとしていたらしいのですが、主任やふうたろうたちとの話に興じている間に、これが合成されてしまったのですな。ピザを「合成」しているあのTさんとは思えない。
 そうそう、隣で、上伊那の、信州大学時代の先輩Tさんが白毛餅を焼いていたので、餅とピザの合成なんてどうでしょう。


 今日は、原点に久しぶりに立ち返った日でしたな。苦痛だけを感じながら生きている毎日を省みる日でしたな。帰りの電車も、踏切事故があったり、MPが0だったりしても、おかげで無敵でしたな。山でいえば、ハイテンションか。嗚呼、是好日。


天気:くもり(東京都大田区、主要な地点のみ)
覚え書き:保谷~ひばりヶ丘で踏切事故・池袋~蒲田の行き帰りJRのみ・変なオッサン乱入の危機?

Comments are closed.