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特攻登山(安達太良山山塊・和尚山:福島県)

2008年 4月 5日

※記録:4月6日

 …無計画な登山が始まりました。実は、今日、種まきをやってから、明日登ることになっていました。それが、急きょ、今日ということになりました。さて、母成グリーンラインの途中まで送ってもらって、よく解らない道をGo!


 岩ゴロの道。
 いや、本当は道じゃなくて、強引に通っているだけです。


 牧場を通過しました。遙か向こうに、安達太良山山塊の南の端、和尚山が見えます。分厚い雪で埋まっています。


 軽登山靴で来てしまったことを心より後悔しています。既に靴の外はビチョビチョです。


 銚子ヶ滝の少し上流を渡渉します。渡渉…。


 いよいよ、雪の切れ目が無くなってきました。しかも、樹林で展望なし。眠い。


 目指すは和尚山。靴が濡れて、かなり精神的に萎えています。あと90分かぁ…。


 突然、木の高さが低くなってきました。少し青空が見えるようになって、登山をしている身体についてきていなかった気持ちが、少し追いついてきました。


 真っ白の雪原と真っ青の青空。茶色の冬枯れとセットでトリコロール。


 きつい雪の坂です。左側に上がらなければなりません。
 でも、ここから景色はグッと良くなります。


 その急坂を登り切ったら、ずっと向こうまでの大展望。南~南西方向です。猪苗代湖も微かに見えているのですが、少しガスがきついようです。


 安達太良山の裾野に広がる雪と樹林の大地と、その向こうにずしりと磐梯山。写真左手のがそうです。
 安達太良山と並んで、活火山。


 サン・クラスト。表面がパリパリしています。こういう上に雪が積もると、雪崩が起こりやすくなります。ここは南~南西の斜面なので、サンクラストができやすい条件でもあります。
 でも、今はとりあえず上に雪が無いので、そのまま行きます。


 実は、道がさっぱり解らなくて、低木と沈む雪の中を漕いで頂上を目指しています。その低木と雪の悪路の向こうに見えるのは、安達太良山の鉄山や箕輪山だと思いますが…。


 さっきよりも黒緑の樹林が減りましたが、大して歩きやすくなったわけでもありません。風が強くなってきて、さすがに夏山の格好で歩いていると少々寒い。


 和尚山の頂上です。Wさんは僕が写真をバシバシ撮っている間に、和尚山の少し南にある三角点まで行ってしまっていました。だから、ほら、足跡が。


 やっと樹林が消えました。東斜面は西斜面に比べて雪が解けにくいから、この通り、ばっちり雪山です。


 つららの向こうに、郡山市街地が見えます。うっすらとですが。


 和尚山の三角点から稜線を見下ろしたらこんな感じ。
 もっと思いを膨らましてから来ていたら、もっときれいと思っただろうに。…それだけが今回の悔やまれるところです。


 そうそう、今日は非常食も持っていなかったので、このIさんの握ってくれたおにぎり6個(一人3個)はとても貴重でした。三角点のところで、Wさんと二人で稲妻食いしました。


 和尚山から、地図にないルートですが、前ヶ岳に向かいます。雪がなければヤブで通れないそうです。そういう意味では、地元民であるWさんに感謝してもしきれません。


 強風で、西吾妻山と同じように、雪が舞い上がっています。
 それにしても、急坂です。


 一番奥のピークを越えて、右に進めば前ヶ岳。遠いなぁ…。


 あまりにも急坂で、何より、あまりにもきれいな"ゲレンデ"だったので、尻で滑ってきてしまいました。最高に気持ちいい!


 きれいなゲレンデが終わって、混合樹林に入ると、この鳥に出会いました。ギャーギャーと鳴く、小鳥より少し大きな小鳥。何という鳥なのか、判らない。


 前ヶ岳付近はなぜか雪が少なくなっています。溶岩の道で、火山弾の上をざくざく歩きます。
 和尚山よりも風が強くて、カメラを構えていたら吹っ飛ばされそうになりました。


 前ヶ岳を下ります。雪道が断続的に続く、かなり荒れたガレ場の道でした。景色は抜群ですが、靴の選択を誤って、相当辛い。


 大玉村の職員有志が付けてくれたというリボン。これがなければ遭難確実。道らしい痕は、無いと思った方がいい。


 林道まで下りてきました。落葉針葉樹林帯をまだしばらく歩きます。


 車道に出てしばらく下ると、フォレストパークふくしまとかいう施設に行き着きました。こんな山奥に、立派な施設が。バスも通っていないので、マイカーを使うしかない。僕一人なら、ここで立ち往生です。
 Wさんと二人で、とりあえず風呂を使いました。アルカリ泉で、肌がぬるぬるします。
 実はこの施設、不思議なところで、やたらとエコを主張しています。この手の施設では常套である合成洗剤系のボディソープやシャンプーなどが、すべて石鹸洗剤でした。
 ただ、石鹸洗剤が使えたのは、この温泉がアルカリ泉だったからであり、硫黄泉などの酸性泉だったなら、石鹸はまったく使えません。


 それから、今日は使われていませんでしたが、この施設は、ペレットストーブを使っているようです。木材をペレット状にして、薪みたいにくべるそうです。施設の人に尋ねたら、10kg3000円ほどだそうです。
 ストーブの隣に説明のためのパネルがあって、要するにカーボンニュートラルであることを述べていました。国産材を使っているんだと。
 でも、これを加工するのに石油や原子力を使っているとしたら…。あと気になったのは、燃料kgあたりの熱量です。側にあった袋を見ても、熱量は書いてありませんでした。石油ストーブの灯油であれば、1リットルあたり10kWくらいらしいです。


 という具合で、実は、昨日の夜も郡山駅まで迎えに来てくれたKさんが、仕事忙しい中ふたたび迎えに来てくれる18時過ぎまで、この施設の見学をして過ごしていました。約3時間。
 でも、意外と暇ではなかったし、変わったものも見られたので、儲けものでした。
 それよりも、迎えに来てくれたKさん、ありがとう。
 (ご家族とのドラマもありましたが、後日談ということにします。)

天気:晴れ時々くもり、一時雨や雪ぱらつく(福島県郡山市・安達郡大玉村)

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