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病院前の罠(東赤石山関ノ原バス停河又コース:愛媛県)

2011年 9月 23日

 パイレーツ号今治行きのバスが、豊浜SAに着きました。これに止まっていなければ定刻通りに着くはずなのに、余計なことさらしおって…(怒
 しかも、外出たら猛烈に寒いし、ここは四国ではなかったのか?


 というわけで、下りたバス停は「新居浜」。愛媛県は2009年暮れの石鎚山以来だけど、小さい頃しばしば訪れていた県なので、新しい感じはしません。もっとも、ふうたろうにとって新しい県は、もう佐賀県や長崎県、山口県などのはずれに限られている状態ですが。


 ところで、さっき、カギ括弧付きで「新居浜」と書いたけど、それは、バス停がある場所が新居浜市なだけで、新居浜駅ではないという罠。
 っていうか、どこだよ、住友別子病院って…(゚皿゚;)


 ま、ふうたろうのことだから抜かりはないんだけど、さっきの豊浜SA足止めの件と病院前の罠とで、ふうたろうの四国山地縦走の出発点である関ノ原バス停到着は、ほぼ1時間遅れました。6時28分住友別子病院前発なら、7時7分に着いていたのが、ここ到着8時14分頃。
 何であのパイレーツ号、変なところで止めるのかなあ(苛
 なお、このバス停に行くには、川之江行きのバスに乗るといいです。え?誰もそんな道行かないって?(滅


 しかし、同じバス停で下りたおばちゃんがいました。この付近が実家?なのでしょうか。何と、ふうたろうがこれから向かう、東赤石山にある赤石山荘のオーナーとお知り合いだそうです。会えたら挨拶しておきましょう。
 こういう、ジゴクにホトケ的な会話で、MPが回復します。


 関ノ原バス停から東赤石山登山口まで、車道や林道歩きです。ふうたろうが、山登りを始めたらいつも最初に見る風景は、その地で生きる人たちの営みを感じるところばかり。田んぼがあり、家がある。畦には秋を知らせる彼岸花。


 この車道は、ご丁寧に東赤石山の案内板があります。ふうたろう街道にしては、希有なケースですな。


 車道歩きと言っても、実はこの道、隣がものすごいゴルジュになった沢です。こないだの神威岳でエラい目にあったときのあの滝とか沢とかの比ではなく、飲まれたら即死、レベルの。まあ、樹林であんまり見えないけどさ、今は。


 21日までの台風でそこら中から出水しているのでしょうね。そういえば、7月23~24日に行った三峰山も、台風直後の…(略


 沢の水は若干濁っていますが、青く深く流れています。


 そんなゴルジュの縁に、材木工場とか。畑や家だってあります。


 でも、過疎化は進んでいるのかな。森の中に埋もれた家を、この写真の中で探せるでしょうか。


 ここは愛媛県宇摩郡土居町。秋の訪れは、ふうたろうが夏山にかまけていても着々と進んでいます。
 この町は、現在は小泉合併で四国中央市。センスのかけらもない名前に、いつも辟易します。が、それではゴキブリの姿が嫌い、と言っているレベルです。ほんとは、そんなレベルに留まらない、嫌悪感を持っていますが、それはまたいつか。


 それにしても、これから向かうあの山、雲ってね?


 (・ε・)ん?
 松が畑…に??


 どうやら、盆栽の苗木を育てているようです。この盆栽園以外にも、もう一軒あったっけ。


 こんなゴルジュの岩壁にしがみつくように作られた生活、どんな思いで開発したんだろうなあ。


 台風の影響も未だ残っているのか、清流が轟音を立て続けています。


 支流までゴルジュ状態。


 さて、ダートになりました。舗装路はもう終わり。


 この水場が正確にどの位置にあるのか記録するのを忘れたのですが、必ず見つかるはず。ここから赤石山荘まで水場はまったくないので、ここで補給すべし。しかし、ふうたろうは水は十分に持っています。家から汲んで持っていくのがふうたろうのやり方ですから。


 岩壁を彫ったような道。よく見たら、中央の茶色い点みたいなやつ、スズメバチの巣じゃねーか(゚皿゚;)


 スズメバチの巣を過ぎると、お化け屋敷のような公衆便所が。当然、水は出ません。便所の窓から蔦が伸びていました。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 道が崩落しています。折れた木などの新しいところを見ると、この台風15号で崩壊したと思われます。そして、この崩落はあと2~3ヶ所あります。


 この橋の手前、地図を見れば橋はひとつなのですぐに判りますが、大規模に崩落しています。


 橋を越えると、その先はジグザグの道になります。まだ林道ですが。


 このショベルカーはいつからここに?


 枯れた木と廃屋。


 この分岐は右に行きます。


 すぐに左手に電線管理用の巡視路の入り口がありますので、そこに入ります。


 ジグザグの単調でダルい上り坂ですが、整備されています。順調に登れます。


 所々で、鉄塔の真下に来ます。御正体山に登ったときもそうでしたが、縦走路にあった送電線からビービーと音がするのです。どこか漏電してんじゃないかな。ところで、送電線のロスってどのくらいなんだろうね?


 送電線の下は広場状になっています。見回して、巡視路に戻ります。


 色々分岐はありますが、とりあえず、権現山方面に向かいましょう。四国電力の労働者が無事を祈ってくれています。


 これで何度目だろう、鉄塔。地図にはそういう目印はありませんし、地図もそこまで正確にルートを辿っているようにも見えません。


 伐採地に出てきました。


 景色がグンと良くなります。やっとここまで来て、瀬戸内海が見え…そう?


 ああ、木のシルエットですね。そういえば、さっき登る前にこちら方面は曇りまくっていませんでしたか。


 ともあれ、展望はいいです。鉄塔が視界を塞いではいますが、鉄塔も含めて景色にしてしまいましょうか。巡視路だし。


 (・ε・)ん?
 実は、このシカかイノシシかを除ける網、何度か潜ることになります。ふうたろうの荷物はデカいので、先週の鉢伏山から下ってくるときの柵ほどではないにしても、引っかかって難儀することもあります。折りたたみの傘が引っかかって曲がりましたがな。


 展望、良くなりました。伐採地が増えてきましたね。


 これが、恐らく上り最後の鉄塔。もう既にここで13時18分。随分苦労しています。


 でも、更にその上の稜線に上がらなければ。ここがその稜線に出たところですが、一心不乱に、14分後の13時32分。


 遂に赤石山の連峰がっ!


 送電線は色々あるけど、向こうには瀬戸内海だって見えていますね。


 ところで、さっきからこの指示板が指している方向が気になっているふうたろう。


 ¨:∴(゚ε゚;)ブッ
 ウルトラヤヴこぎゾーンじゃないですか。


 しかも、漕いでいるときにこんなトゲトゲの草とか生えちゃったりしてさ(滅


 しかし、進まないことには始まらない。あの東赤石山を、ここで制覇しないで、何をしに来たのかと。


 草原と疎林の斜面は美しい。でも、ふうたろう、そういうのを楽しんでいる余裕が、少し失われているんだけどね。


 道の方は、あるような無いようなレベル。地図、現地調査、いつやったの?と思うレベル。


 振り返ると、権現山の肩。しかし、この場に来るためには、さっき通ったヤブか、もう一つの崩壊トラバースルートだけ。あとは別子山方面の集落から登ってくるしかない。でも、別子山集落から登る方法は、車を持たないふうたろうには、実質無いに等しい(バス便は山に登るには遅すぎる時間帯)。


 東赤石山の北斜面は、壮大な樹林帯。かっこいいね…。


 さ、ここから山頂までは何も考えなくても歩ける、きっと快適な道でしょう。苦労が報われるときがっ!


 なんか、良さげじゃね?


 振り向けば権現山方面の尾根の眺望が良さそうだし。


 ところがどっこい。このクソ歩きづらいえぐれ樹林帯が現実。
 \(^0^)/オワタ


 東赤石山方面、50分って書いてありますね。目的地のひとつだから、行くしかないでしょ。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 このウルトラ低木ヤヴゾーンは何?まあ、ヤブというほどでも、本来はないんだけど、ふうたろうの100リットルザックにはザックザク引っかかりますよ(棒読み)


 時々気休めのように展望の利く場所があります。


 展望、抜群なんですけどね…


 ヌオッ(゚皿゚;)
こういう道迷いを誘うような岩場とかが、また出てくるわけです。
 あ"ーーーー疲れたー(泣


 ああ瀬戸内の町が一望だなあ(棒読み)


 ああ東赤石山がかっこいいなあ(棒読み)


 裾野まで広がる樹林帯…。正直景色は最高なんだけど、この途方もない先行きに、疲れがにじんできています。実は、今日の目的地は銅山峰のテン場。でも、今何時だっけ?


 東赤石山は、枝の入り組んだ道に岩場もある、難ルート。ガイドブックとかには一般向けとか書いてあるけど、嘘だろ。コースタイムもかなりでたらめっぽいし。


 眺望がいい。もやがなければ、瀬戸内海やそこに浮かぶ島々、たぶん中国地方の陸地や山まできれいに見えるはず。


 そして、東赤石山山頂へ。やっと着きましたがなー


 …これから、ほんとに銅山峰ヒュッテのテン場まで行くの?今、15時を回っているんですが…?


 足場の悪い東赤石山。ヘロヘロふうたろうには、景色の前に疲労が…


 え"、何でもう一個東赤石山山頂があんの…?こちらの方が1mほど高い?
 そういえば、ここでおっちゃんと一人出会ったけど、会話する体力がほぼゼロ状態。ごめんね…愛想なしで。


 茫然自失、満身創痍のふうたろう。今日は諦めて赤石山荘へ行くことに決めました。


 しかし、ここからほぼ直角に100m弱下ります。これがキツいんですよね。


 目に飛び込んでくる景色も充分楽しむ余裕無し。


 赤石山荘へ行こう…


 上には八巻山などが聳えるすごいトラバース道を進みます。


 程なくして、筏津や瀬場方面へ下る分岐と当たります。ここまで来れば、赤石山荘は本当に100mは離れていません。


 (・ε・)ん?
 幕営禁止?しかし、その横には、幕営指定地があると?


 小屋前には年齢不詳の兄ちゃんがいましたが、少し話をするくらいで、まずは指定地とやらを見てみましょうや!


 (゚◇゚)ガーン
 こんな岩ゴロの上にどうやっててんとなんか張るんじゃ(゚Д゚メ)ゴルァ


 幸運にも?赤石山荘は鍵がかかっておらず入れました。どうやら、管理人さえも今はいない状態です、が…?


 とりあえず、管理人まで電話しろと書いてあるので、携帯を取りだしてみたものの、圏外という罠。外に出てもダメぽ…(滅


 そして、中に入ってお金だけでも置いて使おうとしたら、何、この津波にやられたような部屋は…
 南側の部屋は、台風にやられたのか、全部浸水してまったく使用に耐えられません。しからば、暗い北側の部屋を使うのですが…


 とりあえず、この封筒に使用料の2000円を入れて、管理人室のポストみたいな所から投函。


 しかし、北側の一番奥の部屋、座ってザックの中身を取り出し始めたら異変に気が付く。
 …床に白い点々が!?
 ヌオッΣ(゚Д゚;)
 カビがびっしり生えている…
 げろりんちょ(|||´Д`|||)


 というわけで、消去法的に北側真ん中の部屋に入って、ボチボチメシを。
 ところで、このカレー、家の近くのスーパーで68円で売っています。肉を入れていないので安いと書いてあるのですが、ふうたろうにとっては願ってもないもの。肉なしカレーなんて、嬉しすぎです。肉ダメ星人のふうたろうが安心して食べられます。


 そういえば、さっきの兄ちゃん、テントがどうのこうのといっていたけど、結局どこ行ったんだろ。下りたのかな?


 このあと、広い部屋の中にふうたろう一人きり、寝付きも良く、2回くらいしか目が覚めず、ゆっくり寝られました。23時頃、外を見るとガスっていて焦りましたが、一過性のものだろうと、何とか信じ込んで休みます。
 問題は明日。明日、どこまで進めるかによって、石鎚山まで行けるかどうかが決まります。天気と、ルートの荒れ具合と、疲れのたまり具合とが決定打になるでしょう。うまくいくといいんですが…


天気:晴れ時々くもり(愛媛県新居浜市・宇摩郡土居町・別子山村、移動中は含まない)

  1. 一柳雄哉
    9月 27th, 2011 at 13:32 | #1

    いつかの穂高で会った一柳です。
    新居浜ですか、故郷です。あの住友病院前、なんであんなとこにバスが発着するんですかね、私も何度か被害?にあってます。
    新居浜にもこんなとこがあるんですね、っちゅうかものすごい歩きますね!
    続きたのしみしてます

  2. ふうたろう
    9月 27th, 2011 at 13:43 | #2

     おお!新居浜が郷でしたか。のんびりして、いいですよね。瀬戸内。波方まで、よく行ったものですから…。東予から波方まではチャリ漕いだことあります(笑

     ネタバレさせると、歩いた距離は41km。上り下りを考慮していないので、これに1~2割増ということになりますかね。
     山は全国にあるので、その風土を目一杯味わって、これからも旅しますよ。ただし、苦難の道が多いですが(苦笑

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