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山の珊瑚礁(涌蓋山【筋湯コース】:大分県)

2013年 12月 31日

 さて、朝です。夜中は雪が降っていたようですが、今は降っていないようです。
 まずい朝飯でした。夏、大崩山(宮崎県)登山の時にも食べた、「ビオグラ食堂」とかいうシリーズのレトルトを食べましたが、味付けも人造肉(大豆タンパク)ハンバーグも非常にまずい。精神衛生上よろしくない(つまり身体に悪い)。
 というわけで、さめの悪い今年最後の朝が始まります。


 天気の方はというと、この調子。時折明るくなりますが、晴れてくれません。ホワイトアウトしていると方向を見失いやすいので、できれば晴れるのを待ちたい。


 しかし、そうしているうちに時間は過ぎ、結局出発は9時前になりましたね。


 ガスっているのでテントの紐も霧氷になっています。


 さっきよりマシ?


 少し、下界が見えます。


 青空も出てきました。


 岳の湯コースと違い、こちらは踏みあとが少なく、雪も深い。


 歩くべき尾根が見えてきました。


 雪雲ににじむ太陽。


 尾根がますますはっきり見えてきました。もう道迷いに神経を尖らせる必要はありません。


 カヤトも霧氷になっています。


 朝日のにじむ涌蓋山稜線。九州は東京よりも20~30分日の出が遅いので、9時頃の今も、言わば夜明け直後です。


 山頂の方も晴れてきたようです。


 ふうたろうよりも先に歩いていた人の足跡です。なんだかんだ言っても南国の九州ですから、年中人はたくさんいるのでしょうね。
 …いや、日向国見岳(宮崎県)などは一人もいなかったな…。前言撤回。


 珊瑚のように漂う霧氷。ここはまさに、山のグレートバリアリーフ。
 …沖縄の海しか見たことないけどね、実際は。


 PLフィルタをかけて写真を撮ってみます。いい感じです。


 しかし、実はこれ、PLフィルタの効果というよりは、フィルタによる単純な減光効果でしかないのではないかと思います。いわば、レンズにサングラスをかけているようなもので、コントラストが良くなります。


 それにしても、山の珊瑚礁は美しい(目がハート


 ヌオッ(゚皿゚;)
 こんなネコ穴みたいなところ通れと…?!


 1420~30mほどの、涌蓋山南側のピーク付近です。太陽が薄目を開けてこちらを見ています。


 ピークからの展望はいいのですが、鬱空が…


 彼方には九重連山が見えているようですが、鬱空が…
 なお、その手前には筋湯の湯煙が。


 下ってくると急に霧氷がなくなり始めました。
 ところで、あの右奥に見えているピークは一目山…か?


 樹林帯突入。でも、この辺りは樹林帯はほとんどありません。


 林道っぽいところに出ました。


 また、この辺りは無数に道が交錯しており、地図があってもルートを確保しきれません。地形が判ったとしても、樹林や柵などで道を塞がれちゃね…


 林道を逸れて再び原野(?)へ。


 原野を抜けたら再び…ここは林道ではなさそう。牧場か?


 広い雪原に出てきました。牧場か?


 ここにテントを張って夜を過ごしたら、晴れた夜には星空がきれいでしょうね。朝はきんきんに冷えて澄んだ空と朝日に輝く雪が…(よだれ


 あの山は…一目山ではありません。形も違います。1299.6mの、地図には名前が載っていないピークのようです。


 涌蓋山が、南のコブも含めて全容を現そうとしています。


 あの1300mコブ、いい感じです。次は一目山狙いであれにも登りましょう。


 もちろん、誰かは登っているようです。そりゃそうですね。


 ふうたろうは看板をしらべた しかしなにもみつからなかった


 しかしなにもみつからなかった


 涌蓋山の山容が美しい。


 この柵沿いに降りていけ、ということですね、ひぜん湯まで行くのに。


 ふうたろう、ピッケルは持っていますが、アイゼンは履いていません。


 ここ、駐車場でしょうか。


 とりあえず、ひぜん湯に下ります。草むら雪ヤヴゾーンですが。


 指導標には「筋湯温泉」と書いていますが、ひぜん湯に向かっています。というか、方角はほぼ同じ。


 踏みあとに感謝。


 見えている山は九重の中心部ではなく、黒岩山など、九重連山西部です。涌蓋山は厳密には九重連山には入らないかもしれません。


 道が交錯し、やっぱり指導標がないときつい。とりあえず、この辺りであれば、下に向かえば良さそうですが…


 やっと下山口。確か、ひぜん湯バス停があったはず。そこまで行きましょう。


 登山口(下山口)には、脅し文句をたっぷりちりばめたカンバンがあります。まあ、冬山は装備さえしていればなんてことありませんが、装備をしていなければ即死しますからね…


 さて、ひぜん湯バス停へ。


 ん?(・ε・;)
 ヌオッ(゚皿゚;)
 …1日5本のバスが5分前に行ったばかりやった…(滅滅滅滅滅滅


 というわけで、こんなバス停や…


 あんなバス停で寒い思いをしながら待つハメに(滅滅滅
 食事できるところが一軒でもあればいいのに、そんなものはまったく見当たらない…。


 1時間20分ほど待って、すっかり身体を冷やしてから、九重登山口までやってきました。さすがにあの荷物を持って登るのはきついので、そこにあるコインロッカーに、必要のない荷物を入れていきました。出した荷物だけでもけっこうな重さでしたな…
 なお、ここ、100円で預けられます。


 ハラが減ったのでメシです。ここ、肉料理ばかりで、ふうたろうが食べられるものは消去法的にハンバーグ定食です。でも…


 諏蛾守越で行こうかな、やっぱり…


 雨ヶ池越にしよう。…と思ったら…


 最初のうちはまあ何とか山々を眺めながら歩けているんですが…


 その、何というか次第に…


 さっきのハンバーグ定食をイナヅマ食いしたツケが回ってきまして。


 ふうたろうの歩みは今世紀最大級にノロいわけです。


 ところで、帰化植物が繁茂してしまった理由は何でしょうかね。今さら登山者がどこどこに運ぶからとか、何じゃそれは、と。


 う~ん、具合悪い…(滅滅滅


 ここで薬を飲んだと思いますが、ソラナックスだけにしたのか、プリンペランも飲んだのか、記憶が曖昧です。


 とりあえず指山の分岐に来た辺りで休憩。


 この、スコールの残液ビジネスホテルの水道水を混合して作った聖水を飲むと、少しずつ復活してきました。


 これから、坊ヶツルの法華院温泉に泊まるというご夫婦と少し話しながら、登りました。


 しばらく登り続けると、三俣山が目の前にそびえるようになります。


 霧氷を冠した三俣山がどーんと。


 具合が悪かった時の何倍のスピードで歩いているのやら。ふうたろうの律速段階は、胃腸の具合がすべてですな。


 三俣山の見える雨ヶ池付近。


 できれば青空で迎えたかった。


 坊ヶツルに向かいましょう。まだ、そこそこの距離があります。


 鉛色の空に鉛色の三俣山。まあ、これはこれでいいか…


 雨ヶ池越を過ぎると、そのままトラバース気味の道を坊ヶツルに進んでいきます。前を10人以上の元気な若者のグループが歩いていますが、写真には撮っていません。


 展望台から坊ヶツルおよび明日の朝の目的地である大船山が見えます。


 みんな、年越しモードですね。去年は果たせなかった越年登山を、今年こそ!


 曇り空と樹林帯と夕暮れ前で暗い道。


 坊ヶツルと大船山が見えます。前を、くだんの若者グループが歩いています。


 2008年の暮れに来たときは法華院温泉のテン場に泊まりましたが、今回は大船山に行くということもあり、そちらにより近いテン場を使いましょう。一応無料で使えますしね。


 さすがに考えることはみんな同じなのでしょう、テントの数も多い。しかし、こうなるとテン場はカオスとなり、騒がしいグループも出てきて、けっこう大変になります。こういうときは混雑しても小屋の方が落ち着けるという考え方もあります。


 あれはトイレです。しかしドアがないので、寒い。もちろん、大便のところはドアありですが…


 ふうたろう、ウロウロしながらどこにテント張ろうかと悩みました。


 結局、この炊事場の近いところにテントを張りました。
 ん?(・ε・;)
 お隣にテントを張った人、いや、ファミリーが声をかけてきました。なんぞやと思うたら…


 ナイフやライター、おまけにコンロまで忘れたそうです。ふうたろうにコンロを借りに来たのです。メシをごちそうするのでコンロ貸してくれと。
 …ふうたろう、消費したい食品はむしろたくさん持っているのですが…。とりあえず、行きますか。


 でも、メニューはすき焼きでした。安寧な食べ物ではありませんね(滅滅滅
 そして、さりげなく辛いのは、雪山仕様のテントではないため、床から水がしみてきて、靴下がびしょ濡れ。このファミリーは今夜本気でこの夜を過ごすんだろうか…(アヴラ汗
 ふうたろうも足から冷え切ってしまったし、コンロだけ貸して寝てれば良かったとか思ったり思わなかったり。どうせ中途半端な体調だったわけだし(滅滅滅


 夜、一旦眠りましたが、やっぱり中途覚醒して、眠れなくなりました。天気も良いようで星空がきれいなので、写真でも撮りましょう。折角三脚も持って来たので…
 ですが、やっぱりカオスのテン場です。いつまでも騒いでいるキャンパー、いますいます。星の撮影に影響しなくて良かったわい。もっとも、いい写真は撮れませんでしたがね…(滅


 こうして、体調の悪さがこの人生で最高だった2013年が終わります。明日から新年。でも、何かが変わるわけではないでしょう。明日の朝(未明)起きても、同じ雪の地面の上ですから。それより、6年間見られなかった初日の出を、明日こそ見られるでしょうか。


天気:晴れ時々くもり、朝まで一時雪(熊本県阿蘇郡小国町・大分県玖珠郡九重町・直入郡久住町)

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