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夏の香り(早川尾根縦走・アサヨ峰仙水峠コース:山梨県)

2010年 7月 25日

 いつも通りではありますが、テントの中では何度も目が覚めました。若干寒いのはありますが、それ以上に頭の位置が悪くて。このテン場、ビミョーに坂になっていて、寝ていると頭が右にずれてゆきます。ダルすぎです。


 それでも起床が4時半とか、寝坊したりする。なんとか1時間で出発までこぎ着けました。
 早川尾根の頭手前で北岳が一望できる場所があります。
 今日はとてもいい天気だ。読み、アタリですな。


 更に樹林を進んでいき、もうこの先ずっと、アサヨ峰の山頂以外、樹林ばっかりでなんも見えないのかせっかく晴れているのにこんちくしょー、と思っていたら、一つ目のピークの肩辺りにまた展望箇所が。歩いてきた早川尾根が美しゅうございます。


 先にあるミヨシノ頭の向こう中央に、仙丈ヶ岳が見えます。


 この2600mくらいのピークは、樹林がなければものすごい展望っぽい。


 今日の朝日です。いやあ、甲府盆地の薄い雲海が素晴らしいぞ。


 八ヶ岳もバッチリ!高山は空気が澄んでいます。


 今日は甲斐駒ヶ岳もくっきり。頂上に人はいるかな?


 北の空は絹雲が広がっています。少し北の方が雲が多いのかもしれませんね。


 北岳。


 一旦、鞍部の樹林帯。次がミヨシノ頭です。


 ミヨシノ頭は2750mくらい。でも、樹林が薄くなってきて、そのてっぺんまで行かなくてもどうやら展望はありそうです。


 ミヨシノ頭の山に隠れてアサヨ峰が遂に見えてきました。


 遠くに富士山。


 何だか、富士山を見るのは久しぶりな気がします。


 甲府盆地の雲海。


 見る角度を変えると、少しずつ山の重なりも代わり、谷の形も違ってきます。


 アサヨ峰が近づいてきます。


 本当に空気が澄んでいて、北岳バッチリ。ここでマッタリし続けたい。


 この岩の上、何だか展望がよさそう。登らないわけにはいかないですな。


 ハイマツに囲まれてはいますが、展望はなかなか。ここで、昨日、早川尾根を歩いて小屋のテン場に泊まっていたふたり組がふうたろうを抜いていきました。速いね。


 クッキーをシバきます。ハラ減った。


 甲斐駒ヶ岳の切れ落ちた崖。街からこんなに近いところに…凄い山ですな。


 すぐ前を歩いていたふたり組のうちのひとりが何かをつぶやきました。そして、見上げると飛行機雲。これがきれいだとつぶやいたのです。嗚呼、確かにきれいです。


 しかし、この飛行機雲、消えませんな。やっぱり上空は寒気が入っていて、かつ湿度が飽和状態ってことか。


 野呂川の渓谷が美しい。


 アサヨ峰まであと少し。祝瓶山に比べたら屁でもないぞ!


 雲海の質が少し変わりつつあります。


 アサヨ峰の山頂です。意外とあっさり着いてしまいました。
 北アルプス、乗鞍岳、白山、御嶽山、中央アルプス、などが見えます。スゴい空気の澄みようです。素晴らしい。


 そして南方には北岳。


 歩いてきた早川尾根。


 既に7時半にしてガスがモクモクし始めている甲府盆地方面。


 アサヨ峰の看板と北岳。
 ところで、ここでさっきのふたり組と一緒になりました。そして、色々喋っていると、なんと、そのうちの一人の方が、ふうたろう絵日記を見たと!
 うん、なんたる偶然…というか、あれだけ山コミュに目に付くようにアドレス貼り付けていれば、確率論的にはあり得るか…。
 ふうたろうの山は、どうやらマニアックでヤバいらしいです。マニアックなのはともかく、ヤバいのは、一部を除いて自覚ないですが。


 栗沢山にまだ続く早川尾根と甲斐駒ヶ岳。岩場の展望のよい稜線ですな。
 さっきのふたり組、彼らもmixiで知り合って一緒に山旅をしているようです。ふうたろうと喋っていた彼は、もう一人、先に行った彼をダッシュで追いかけていきました。どうやら、栗沢山あたりで合流できたようです。


 さて、ふうたろうも後を追いますか。追いつかないけどね、二人、速いから。


 展望が良くて足が止まる。岩が多くて足が進まない。見かけの割に時間がかかる稜線です。天気が悪いときには絶対歩きたくないですな。


 地図では気が付かなかったけど、何だかスゴい下り坂があります。


 ん?(・ε・)
 まだら雲が湧いてきましたぞ。


 まだこちら稜線の方は快晴です。


 栗沢山が遠いなあ。ちょっとこの岩場、疲れます。でも、景色がいいから許す。


 清々しいハイマツ林。


 振り返ればキリッとした稜線。


 栗沢山手前のロックガーデン。


 \(・∇ ・)/気象条件が作り出す運の産物。みごとな上昇気流です。嗚呼、素晴らしい。


 ガレ場の向こうに栗沢山が見えます。


 やっと栗沢山到着。
 しかし、そのやっと到着した栗沢山、北沢峠にある長衛荘の屋番兄ちゃんふたりが、53分で登ってきたとか。いや、凄まじい体力ですな、若い人たちは。


 当初、栗沢山から稜線を伝って下山しようと思っていましたが、この山頂で出会った小屋番の兄ちゃん、仙水峠を、展望が良いというので、薦めてくれました。
 よし、それならそちらへ行こう。時間たっぷりあるし。


 今朝食いきれなかったカレーを平らげ、進みます。
 …が、いきなりスゴい坂です。展望が良すぎます。高所恐怖症の人は(そもそも山になんか登れないだろうけど)、キケンでしょうか。


 ここまで来ると甲斐駒ヶ岳が丸見え。最高のロケーションですがな。


 だいぶ雲が増えてきました。積乱雲のたまごですか。


 甲斐駒ヶ岳にもかかり始めています。


 ハイマツの栗沢山。緑が美しい。


 仙水峠のガレ場。峠のところに人がいます。あの人たちはきっと甲斐駒ヶ岳の方に行くんだろうな。アサヨ峰なんて、結局、ハイパーマニアック街道なのですね。


 仙水峠到着。ちょっと日影でお休み。時間が余っているくらいなので、ハイパーマッタリモードで。


 青空とちぎれ雲と絹雲が安らぎを与えます。


 ゴロゴロのガレ場がまた迫力ありまくりです。


 栗沢山側のガレ。


 仙丈ヶ岳が真正面に。


 おっと!ここから樹林帯。


 歩きやすい樹林帯を下ってゆくと、仙水小屋併設ののテン場があります。木漏れ日が気持ちよさそうなので、昼間はこういうところに来てマッタリと過ごすのも悪くないのかもしれない。


 水も豊富で最高。


 …が、小屋の中はともかく、小屋の前にさえ入れないようにロープが張ってあります。実をいうと、薬師岳山荘(途中で会った小屋番と少し話したのみ)、早川尾根小屋、仙水小屋と順に来て、正直印象が悪い。まあ、怒るべきところでもないので、悪いところを論うのはやめるけども。


 沢が気持ちよい。夏の香りいっぱい漂わせています。


 丸太を組んだ橋を渡ります。


 樹林帯でもこういうのなら、歩いていて飽きません。


 陽樹が覆った河原。明るい樹林帯はそれはそれで気持がよいですね。


 陽樹に覆われて久しい砂防ダムの前に、水がたまっています。完全に砂や岩に埋まっていない砂防を見るのは生まれて初めてかもしれない。
 しかし、そんなことを思うより、何となくこういう水と樹林の風景が懐かしく感じまして、妙な安心感を覚えるのです。


 向こうに人だかりが見えてきましたかな?


 うん、この鉄の橋を渡って…


 せせらぎをのぞき込んで…


 北沢長衛小屋到着です。ここまで来ればほぼ下山完了。


 バカでかいフキ。ところどころ折れているのがありますが、ひょっとしたら、小屋の食事に充てられているのかな?うまそうだけど。


 テン場。昼近いのにテントがイッパイ。どうやら、甲斐駒ヶ岳組がここをベースとしているようです。ふうたろうなら、仙水小屋まで行くかな(印象は別にして)。


 このテン場の前の木陰で休んでいた名古屋(一人滋賀)のグループの人たちと、また交流会。山ではこういう交流が許されるので良いのですね。
 カメラのこと、山のことなどを話して、北沢長衛小屋に売っていたワッフルまで御馳走になって、マッタリと落ち着いたひとときを過ごしました。嗚呼幸せ。ワッフルの甘味で生き返る。


 さて、みなさんとお別れして、北沢峠のバス停に向かいます。


 北沢峠の車道、上高地みたいなバス通りを想像していましたが、ただの砂利道でした。


 北沢峠到着。意外とサッパリしています。


 さっき栗沢山で情報いただいた兄ちゃんたちがいる、長衛荘。入って何かいただいていこう。


 チャイです。うまいです。スパイスの香りが素晴らしいです。ドトールのとは違います。写真、露光オーバーになりました(滅


 北沢峠で伊那方面と甲府方面に分かれますが、こちらは伊那方面。


 木のうろ。
 ここで腐った魚の汁に丸一日つけ込んだような靴下を脱ぎました。


 戸台口方面(伊那方面)のバス。こちらに乗りたい。でも、乗れない。


 長衛荘の水場にスイカが2個浮かんでいます。


 長衛荘の玄関口。


 かくして、甲府方面のバスでまずは広河原まで。ここで本当の甲府駅行きのバスに乗り換えるのです。ふうたろうの旅が終わろうとしています(またすぐに始まるけどね(・∀・))


 さっきからずっと気にはなっていたけど、積乱雲が発達して、真上まで来ています。


 さて、甲府駅行きのバスが来ました。これから2時間駅まで揺られます。いや、本気で最初の1時間は悪路で、文字通り、揺られます。


 帰り道、塩山駅付近でビー玉みたいな雨が降ってきました。落雷も何発かあって、ふうたろうの乗っている電車が相模湖駅にいるあたりで、中央線が落雷をくらい、止まりました。…が、それは大月~小淵沢の間での出来事だったので、なんとか西国分寺まで遅れながらも進めましたが。いや、危うくネタを作るところだった…
 久しぶりにmixiを見ると、奥多摩~奥秩父の方で山岳救助隊のヘリが事故を起こしたというニュースが流れていました。mixiなのでどうにもなりませんが、相変わらずの荒れようです。すっかりそれを見て気分が萎えましたが、昨日と今日の山が素晴らしかった事実は覆りません。
 鳳凰山登山中は真っ暗な樹林を、アブに脅かされながら、クソ暑い思いをして登って、だいぶ参りましたが、それ以降は至って順調でした。高嶺を過ぎたあたりから展望も良くなったし、今日のコースは本当に晴天で素晴らしかったし、読者(?)にも会えたし。
 ふうたろう2010年夏の陣(一人だけど)は、まだ始まったばかり。冬の陣まで続くので夜露死苦。
 #79鳳凰山クリア。
 #215アサヨ峰クリア。


天気:晴れのちくもり、一時雨で雷を伴って強く降る(山梨県北巨摩郡武川村・中巨摩郡芦安村・甲府市ほか、移動中を含む)

  1. 7月 27th, 2010 at 23:48 | #1

    ふうたろうさんとお会いできてビックリでした。
    もっとお話ししたかったですが、自分は時間に追われてたんで残念です。
    その後はちゃんと甲斐駒まで行ってきました。

    天気のことはよくわからんですが、予想通り雨降りましたね。
    降る前に下山してたんでよかったですけど。

    お互い2010年夏の陣頑張りましょう。
    またどこかでお会いできたら嬉しいです。

  2. ふうたろう
    7月 28th, 2010 at 00:18 | #2

    >自分は時間に追われて
     そうですよね、あんなにふうたろうがマッタリできたのは、
     アサヨ峰で山を終わったからですよね。
     甲斐駒ヶ岳、登ってもよかったんですが、
     甲斐駒ヶ岳だけ登ると、
     鋸岳だけを残す形になるので、
     あえて登らなかったんですよ。
     いつでも行ける山だから、
     そういう選択肢はあるかと思いましてね。
     そういえば、黒戸尾根を下りたんですか?
     あ、北沢峠のバスのことを言っていたので、
     北沢峠の方に下りたんですね。

     天気は、ガスの湧き方が既に8時でハンパなかったですね。
     空には絹雲がわんさかたなびいていて、
     何となく寒気が入っているのかなあとか思ったり思わなかったり。
     帰りは落雷で中央線が一時止まりましたから、
     バスを一本遅らせたら食らってましたね。

     今週末は剣岳を狙っています。
     来週末は、所用で広島に行くので、
     帰りに島根県の三瓶山。
     再来週は南アルプス深南部一掃。
     その次は…未定です(笑

     暑さに負けないよう、がんばりましょう。

    P.S.ブログのアクセス解析機能を使うと、色んなところからみんなが入ってくるのが解ります。みんなが見ていて、その中にYサーさんのような、影ながらの(?)読者もいらっしゃるんだなあと、改めて思いました。だからこそ、書き続けようと思えるのかもしれませんね。ありがとうございます。

  3. 8月 2nd, 2010 at 08:12 | #3

    甲斐駒の後は北沢峠に下りました。
    黒戸尾根は去年ピストン済みなんで、今度の甲斐駒は鋸岳から行きたいなーと思ってたり。

    今後の予定も楽しそうですね。
    三瓶山は自分お気に入りです。是非一周してください。
    深南部一掃、壮大な企画じゃないですか。報告楽しみにしてます。

  4. ふうたろう
    8月 2nd, 2010 at 11:08 | #4

    >三瓶山
     晴れることを祈っています。
     今頃になって梅雨前線が戻ろうとしていますから、
     実に恐ろしいことです…。

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