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ふうたろうの旅は罠がイッパイ(毛勝山西北尾根コース:富山県)

2011年 6月 4日

 昨日の夜、上野発の夜行列車「能登」に乗りました。しかし、まず最初に埼京線が止まっていました。もし、大宮から乗る予定でいたら、確実にくらっていました。
 次、実は、京浜東北線の線路内でも人立入があって山手線がくらっていました。そのため、「能登」も発車が5分ほど遅れました。
 更に、高崎線で今度は異常な音がしたとかで、いつの間にか熊谷で止まっていました。どうやら20分前後止まっていたようです。そして、やっと異常なしが確認されて再発車した1時頃。
 今度は、緊急地震速報が入りました。乗客の携帯が騒然としました。しかし、この地震速報による影響は皆無で、電車は何事もないかのように走行。いったい、今までの数々の罠は何だよ。
 この、富山県の朝を見るに至るには、数々の罠をくぐり抜けなければならないのでした。ふうたろうの旅は罠がイッパイ(滅


 夜行列車は魚津駅に定刻通り到着。ああいう罠が多発するにつけ、電車はバスよりも不安定な乗り物だなあと感じ始めます。
 で、予め呼んでおいたタクシーで、片貝山荘に向かいます。…が、それよりも結構前で通行止めの看板が出てきて(他の車は入っていったようですが)、そこで終わり。小型5500円。中途半端。


 東又谷の朝。今は薄雲が少し広がっている程度で、天気がよろしい。新緑を少し過ぎた緑が日の光をさんさんと受けています。


 雪解け水が勢いよく、そして清らかに流れます。


 とりあえず、みんなはこの車道を歩くことは普通はありません。車でもっと奥まで入れます。少なくとも今は。


 あの山は何だろう(地図からすれば大明神山でしょうか)。


 ふうたろうが来ているのは、日本二百名山・毛勝山の登山口です。殆どの人が登山口としているのがここ、片貝山荘登山口(という名前なのかどうかは知らないけど)。


 さりげなく、ここに僧ヶ岳に登る登山口があります。僧ヶ岳と毛勝山を結んで、馬蹄形に歩くこともできるようです。


 登山客は意外と多い。残雪期限定の毛勝谷めがけて登っていく人がこうして集まるのでしょうか。でも、半分くらいは尾根道(夏道、西北尾根)を通るんじゃないかな…と思っています。


 さて、登山口はどこだろう。


 ヌオッΣ(゚皿゚;)
 …いきなり迷ってしまいました。東又谷をまっすぐ突っ切ってしまうという罠。30分以上時間を無駄にしてしまうのでした。当然、体力も(爆滅


 何のことはない、すぐに、毛勝山登山口発見。サルでも解ります


 ふうたろうは足下を調べた。毛勝山登山口は普通にあるぞ!


 しかし、ふうたろうがこれから行こうとしているのはいわゆる「夏道」です。後に、この道の名前が「西北尾根」と呼ばれるルートであることを知りますが、ともあれ、まずは300m強の、転がりそうな急坂を登らなくてはなりません。


 念のため、ふうたろうはほぼ真冬用の装備を持っています。しかし、一帯は猛烈な暑さという件。そして、ゲロってしまいそうなくらいスゴい坂。これで花でも咲いていなかったら、\(^0^)/オワタ(花はあとで別項目)


 300mの急な登りを突っ切ると、登りが一旦緩くなります。そして、尾根歩きとなるので、時々こうして展望が利くようになります。


 もちろん、デフォルトは樹林帯ですが。


 展望があるのは北東側だけです。その北東に見えている山脈が、ふうたろうが縦走しようとしている、駒ヶ岳縦走路。


 ところで、この西北尾根、緩急を繰り返す樹林帯です。南アルプスみたいにひたむきな針葉樹林ではないので、まだ明るいですが。


 ツツジも咲いています。もちろん、これから花盛り。シャクナゲやイワカガミなども咲いています(花は「毛勝山の花」の項目を別に作ります)。


 樹林が無くなる頻度が増えてきました。空がモヤッとしていてパッとしませんが、雄大です。


 あの右のが駒ヶ岳。


 この西北尾根ですが、これまで扇ノ山や伯母子岳、草津笠ヶ岳などの山々で見てきたのと同じように、倒木がイッパイです。ふうたろうはザックが普通に100リットル分とデカいので、引っかかるの何の。
 ここでは、その疲れに休憩です。


 坂が緩急を繰り返しつつ、徐々に急になっていくのですが、時々ロープが設置されています。そして、困ったことに、時々それが切れていて、本物の罠だったりもしますので、必要以上にロープを掴まないこと。


 まだ、雪をトラバースするようなところはありません。しかし、登山道から外れたところにはかなり雪が多く出てくるようになりました。


 そして若干ヤヴも鬱陶しいかも。


 北東側の展望がいいので、気持ちよく歩けるようになってきました。しかし…


 いつまで登ってもまだ上がある状態。利尻富士の時もそうでしたかな…。今回の高低差も考えたら1700mくらいなので、同じくらいじゃない?


 雪がまだらの斜面。もう、雪道になるときも近い。


 坂が急なところでは、休憩がてら後ろを振り返ってみましょう。


 あの上まで行けば、1900mくらいです。


 向こうの山脈が一望。素晴らしい。


 しかし、ついに雪道へ突入。でもまだ、途切れるだろう…


 振り返ったら、オープンゲレンデと駒ヶ岳。


 雪道は途切れることなく続いています。なので、アイゼン履いて、ピッケル引っかけて、進みましょう。
 なんだかんだ言って、2414mの毛勝山までだから、あと500mくらいですか。


 しかし、まだまだ続きそうですな…。


 標高1950mに達すると、毛勝山がどーんと見えてきます。ようやくここまで、あと460mあまりです。


 (・ε・*)ん?
 よく見たら、あの谷筋の雪渓、人の歩く道の跡があるなあ。人があまりにもごま粒みたいに小さくて、笑えます。ちっちぇ~~~


 しかし、ふうたろうもこの尾根の大きさに比べたらありんこのようなものです。


 稜線の向こうには白馬岳山系というか、雪倉岳や朝日岳などの峰々が連なっています。あ、朝日岳、ね…(¬_¬)


 雪のシマシマと針葉樹。景色は最高。でも…


 (`皿´;)
 坂が超キツいでござる!


 ところで、さっきから気になってはいたんですけど、あの稜線、歩けるんでっか?あの、ウドノ頭の坂とかウルトラヤヴこぎとか、無理っぽくないですか?


 2000m付近で、一度小さなピークに達します。少しでも下りたくないけど…


 この雪無しヤヴこぎゾーンをアイゼン履いたまま歩きたくない。


 そして、最後の上り坂。これからが正念場ですな。


 後ろを振り向けば何もないオープンゲレンデ。展望は抜群。もちろん、楽しむ余裕があれば、の話ですが。既に6時間くらい歩いてきているので、バッテバテ(滅


 前をそのまま向くと雪の壁がどーんと。


 さっきまで歩いていたところがどんどん遠のいていきます。


 そして、もう一度坂が緩くなります。


 ザックの天蓋の中でチョコレートが液体になっていたので雪で冷却しておきます。少し固くなったチョコクリームのようなチョコは、寧ろ美味かったような気もしますが。


 さあ、これが本当に最後の上り。雪の急坂はキツいんだ…。


 足に力が入らない。登り切れるのだろうかと、何となく思う。


 足を休め休め、少しずつ進む。


 あの2000mのピーク、眼下遙かに。


 そして、どうやらもう少し…


 ヌオッΣ(゚Д゚;)
 何であと10mのところでいきなりガスってくんだよ。何かの嫌がらせか。


 あそこに人がいますな。きっとあそこが山頂です。


 ガスっているけど毛勝山山頂です。何と登り甲斐のない結末なんだ…(爆滅


 ガスで稜線はモヤモヤ。これは猫又山方面だと思うけど、北の僧ヶ岳方面はもはや\(^0^)/オワタ


 でも、ちょっと進んでみよう。行けるかな?


 …これは、この先全部ヤヴだね。雪が無くなっていたので、通行不能。ふうたろうは全滅した。山頂でセーブしているので、そこまで戻ると。


 誰もいなくなった山頂付近の雪の上に、一人闇テンのススメして、中途半端なメシを。あー、疲れた…


 結局、これ以降、晴れることはありませんでした。気圧の谷が予想よりも早く到達したのか、…解らんけどね(滅 しかも、夜は気分が悪くなって寝づらいとか、踏んだり蹴ったりですな。
 明日は、天気が良かったら猫又山まで行ってこようかな。天気が良かったら、ね…。
 なお、西北尾根を登っている人は、ふうたろうを除いて一人もいませんでした。


天気:晴れのちくもり(富山県魚津市・下新川郡宇奈月町、移動中は含まない)

  1. NYAA
    6月 10th, 2011 at 04:18 | #1

    そうですよね。西北尾根が夏道って言っても、残雪期に歩いたっていいんですよね。

    でも、なんでまた西北尾根を選んだんですか?毛勝谷の方が早いのに。下りは、怖かったでしょう。それを考えると、登りで毛勝谷、下りで西北尾根という選択もあったと思うのですが。ふうたろうさんの意図するところを知りたいです。

    ちなみに、私自身が登るとすれば、10月中旬に西北尾根経由~毛勝三山~馬場島がいいかなあと妄想しております。もちろん、馬場島にチャリデポで!

  2. ふうたろう
    6月 10th, 2011 at 08:28 | #2

     西北尾根を選んだのは毛勝山の後、北東尾根(僧ヶ岳方面)を歩いていくためです。毛勝谷は谷という条件上、展望もどうかなと思いましたし、なんだかんだ言って雪崩れや落石も怖いですしね。迷わず、西北尾根を選びました。

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