波動の嵐(滅)(甲斐駒ヶ岳・甲斐鋸岳【黒戸尾根および縦走路】:山梨県)
朝、雨は降っていないものの、曇り倒しています。気が進まないし、食欲もそんなに無いけど、激安のパックご飯とタイグリーンカレー缶詰を開けて食べました。もうとっくに、ふうたろうの区画にいた他の3人は出発しています。この暗澹たる空模様では、力が湧いてきません。
と言っても始まらないので出発。何とか5時台には出発したけど、6時ぎりぎりの5時台だったような希ガス。
さて、5人定員の吊り橋を渡るとすぐに黒戸尾根の急登が始まります。
樹林で暗い。
曇り空で暗い。
まだ日が出きっていないから暗い。
くらいすぎの三段活用で、ふうたろうノックアウト(滅
ああ目の前の神社がぼやけるなあ(棒読み)
ガスっている中でフラッシュを焚くと、こうなります。
アホほど暗い中、延々と樹林帯を上がります。特徴のない登りなので、ひたすら無心に登ります。
ん?(・ε・;)
グサッ
¨:∴(◎ε◎;)ブッ
…手を突いた岩の上に体長7cmくらいのデカい毛虫がいて、固い毛が左手薬指に3本ほど刺さりました。
なんか、時期はずれているのか判らないんですが、花、あんまり咲いてないんです。
少し標高が上がって、ガスが切れて、樹林の質が変わった気がします。若干明るい?
幻想的すぎる樹林帯を進みます。しかし、ふうたろう、これをネタにできるほどですから、きっと余裕なんでしょうね。昔は耐えられなかったような気がしますよ、こんな長い樹林帯…。
樹林の隙間から鳳凰山が見えます。でも、なんだか雨降ってきたみたい…
上も下も、雲ですね。水晶岳(北アルプス)のあの夕焼けサンドイッチの条件ではありますがね。今は真っ昼間。っていうか、まだ朝。
ま、今日は前菜ですから。本番の明日に向けての目ならし足ならし。
この長い尾根を、中盤の今にして、既に下ってくる人がいたりします。よくやるよね…日帰りとか。うぇ…(げろりんちょの顔
一方で、ふうたろうと抜きつ抜かれつする人たちもボチボチいます。
イチヨウラン(ラン科)っぽい。花の数少ないので、花スペシャル扱いするまでもないかな…。
その下ったところの中間に5合目小屋跡の平らな敷地があります。みんなの休み場になっています。もちろん、近くにいる人にはいつも通り話しかけます。まずは挨拶から、ね。
その休み場の下には神社のある鞍部。そこにも休んでいる人がいます。抜きつ抜かれつしている人がそこにいたり。
5合目小屋跡を過ぎたところから、この黒戸尾根の猛威が始まります。まずはこの直角に近いハシゴ状の階段で小手調べです。ふうたろうの荷物ではザクザク上がれません。いやマジで。
はしごを何本か登り切ったところで一旦休み。既に1500mくらい登っているので、疲れもキていますからね。
抜きつ抜かれつしている人々の中の、若いカップルがふうたろうの先を行っています。
…カッポレ登山ねえ(じと目
これ…垂直の階段というか、ハシゴもどき。ま、このくらい大したことない…っすよ。たぶん。
一面樹林に覆われていた下の方とは、やっぱり少し違います。展望も若干、ある…。
非常に苦しい思いをしつつ、七丈小屋。普通、泊まりで山に行く人は、ここで泊まるらしいですね。ふうたろうなら、普通に北沢峠まで抜けることしか思いつかないでしょうけど。
今の時刻11時過ぎ。抜きつ抜かれつしていた人々は、大抵ここで泊まりだそうで、そうでなければ日帰り下山。そのどちらでもないふうたろうは、鋸岳方面6合石小屋へ行くんですが何か。これだけ大勢いる黒戸尾根利用者の中で、たったひとりというスゴい現実(じと目
「黄色いザックのおにいさーん!!」
ん?(・ε・)
…女性の呼ぶ声がする(ぇ
「地図忘れてませんかー!」
ヌオッ(゚Д゚;)
…昭文社の地図の方だったので無くても死ぬことはないが…、また紛失魔になってしまう(滅
小屋から進んで忘れた頃に(何)テン場があります。ちゃっかり小屋が管理しているテン場のようです。ま、ここでは泊まれないふうたろうには関係ない話ですが(じと目
さっきのテン場の更に上には、昨晩のふうたろうみたいにあぶれ者が流されてくるようなテン場が。
ところで、ふうたろうは今日も先週に続いて、バスキャップを被って歩いています。先週の神室連峰(山形県)と違うのは、人が猛烈に多いこと。心なしか、目を逸らす人が多いよな(汗 一方で、声をかけてくれる奇特な方がいたり。
よく考えれば、100リットルのザックを担いで、頭にはプーさん柄のバスキャップというのは、変なのかもしれませんな。
でも、声をかけてくれたみんな、ありがとう。
なお、ここで声をかけてくれたそれぞれ単独の初老男性と若い女性は、特攻組でした(脂汗
「奇特」とはすばらしい行いをすることなどの意味です。
さて、立ち話でこれから下らなければならない人を足止めするのも悪いので、先に進みます。そして、ふたりに入れ替わって、上りで少し話していた兄ちゃんと少しばかり話しながら登ります。…が、テン場に殆どの荷物を置いてきた兄ちゃんと、ふうたろうのフルザックとで同じ速度ではさすがに歩けませんから、すぐに先を越していただきました。
ここが八合目御来迎場とかいうところっぽい。周りガスっててはっきり判らないんだけどね。
この辺りから極端にペースが落ちます。さすがに疲れがキています。しかも天気が悪いので、あとどれくらい歩けばいいのか先が見通せない…
う~ん…鎖場か…。まあ、足を引っかける場所があるから、何とかなりそうです。
しかし、足のかけるところも見あたらないような鎖場とか出てくると、かなりツラい。下山してゆく兄ちゃんたちに、「手伝いましょうか!」と言われるほど。
…黒戸尾根を上り下りする兵(つはもの)たちの奇特さは筋金入りですな。
一瞬、鳳凰山方面が見えたかと思ったけど、やっぱりすぐにガスってしまいます。
鎖場をよじ登ったところ(結局鎖は使わなかった希ガス)にイワカガミがまとまって咲いていました。
いくら登っても似たような地形。岩場の緩急を繰り返す道。ガスっていて見通しが立たないので、今どこにいるのか…
摩利支天の方にもそこそこ人が向かっていますが、甲斐駒ヶ岳山頂にはもっと人がたくさんいるのか、声も聞こえます。さっきはツアー客がゴッソリいたらしいけど…
ようやく、甲斐駒ヶ岳到着…。2度目の登頂を果たしましたが、何というか、あんまり感動とか達成感とかはなく、目的の山への一つの通過点くらいにしか感じられませんでした。この山は、山梨百名山にも選ばれていて、ここを目指して歩いてくる人がどんだけ多いことか!…それにもかかわらず、なのであります。
山梨県出身の兄ちゃんに、「これから鋸岳行くですか?」と言われつつ、ふうたろう、少し山頂で気を休め次第、出征。
鋸岳方面の展望は思いの外良し。しかし…道はどうでしょう?さっきの看板には、死亡事故多発の警告が…(脂ぎった冷や汗
雲は白州町側で湧いてそのまま戸台川側から吹き上がってくる風に舞い上げられて消えていきます。
谷には日が差しています。この鋸岳の尾根も時折明るくなります。
しかし、この道、6合目石小屋までは比較的安寧だろうと思っていたけど、かなり岩の険しい道です。難しい道では今のところ無いですが…
さっき発った甲斐駒ヶ岳はまだすぐ後ろにあります。スムーズに前に進めません。疲れもあるのでしょうけども…
今日のゴールは、この写真の左の鞍部手前あたりです。そこに、情報が正しければ、6合目石小屋があるはずですが…。ま、無ければテントで寝るまでよ(白笑
ハイマツで覆われた斜面は美しい。甲斐駒ヶ岳山頂14時過ぎでした。ペースは至って亀のノロいですが、ゆっくり景色を見ながら進んでも遅くとも17時には着くでしょうて。
おや?あんなところにテントが…
しかし、いいところに張りますな。朝日も夕日も、見られれば最高のロケーションですからな。
なお、今日は北沢峠から来たらしいけど、また明日そちらに戻るとか言っていたような気がするな…。
岩場だけだと思ったら、何気にブッシュ系のヤブが鬱陶しい道です。
山梨県側に何となく上り下りできそうな尾根があります。でも、途中で沢に落ち込んでいる罠とかもあるのです。それにしても、ハイマツ林が見ている分にはきれいですね。
振り返れば、確実に少しずつではあっても進んでいるはずなんだけど…
どうやらこの垂直ってほどでもないけど、岩の崖を下るところがあるみたいですな…。じゃ、最期の力を振り絞って、イきますか…
…思ったほどの難所ではありません。足をかけるところはところどころにありますから。妙義山(群馬県)の鷹戻ノ頭を思い出してご覧なさい。えげつなかったでしょう、あれは(滅
今はこうして鎖つかみながら写真まで撮れますから。これは、ミヤマキンバイかウラジロキンバイか…。さすがに葉の裏をめくって確かめる余裕まではないッス。
下りてきてみれば、けっこうな高さの鎖ですね。何mあるんでしょうね。
後ろを振り返ったときの岩稜。…間違いなく進んでいるんだけどなあ…?
ところで、もっと前なんですが、今朝戸台から上がってきた(?)兄ちゃんが、「小屋、跡形もなかったですよ」というとんでもないことを言っていました。まあ、さっき書いたとおり、テント持っているからそれまでのことですが、小屋はやっぱり片づけとか楽ですからね…。
この小屋、絶対ガスってたら稜線から見えないし、見えてもけっこう岩に紛れて判りにくい。暗かったら絶対判らない。屋根に蛍光塗料でも塗っとくか(黒笑
しかし、やっと着いた。これで一段落。メインは明日の鋸岳だけど、ひとまずここまで来られたことに一安心。七丈小屋なら、甲斐駒山頂からの時間を見る限り、明日の鋸岳攻略は絶望的だったでしょう。
ところで、小屋の中には既に4人先客がいました。ふうたろうの雄叫びも一部始終聞いていたようです。やれ恥ずかしい。
しかし、何やらうつむいて作業している人が。…と思ったら、ラジオの天気予報で天気図を書いているのです。いや、久しぶりにその光景を見ました。ダメ人間ふうたろうは、ここで携帯の電波をONにして、おもむろに天気予報を予想天気図付きで見てしまいました。
だってぇ、ラジオの天気予報、聞き取れないんだもーん(黒ハート
ふうたろうがいつものスパゲッティ=チーズタバスコニンニクドヴァッ=トマトソースを食らったあと、外がヤケに明るいので出ていったら、雲間から日が差しています。
空は果てしなく澄んでいます。雲がない、という意味ではなく、空気そのものが澄んでいて高く見える、という意味です。
そしてふうたろうは小屋へ戻り、19時前後には寝る態勢に入ります。
…が、ふうたろう含めて6人いる石小屋。両端に寝ている人のいびき大開放が何とも凄まじいことよ!とてもじゃないけど、まともに寝られませんがな。21~22時台に1時間ほど記憶のない時間帯があるので、たぶん少し眠ったんだと思いますが、22時半過ぎには確実に目が覚めました。
(゚Д゚#)これはムリだ!!
ということで、銀マットと寝袋と枕にしていたテントの外張りを抱えて外へ。スリッパで岩を伝って屋根に登り、その更に上の平らな岩の上へ移動。しかしここ、岩自体は平らでも、重力方向から数度傾いていて、はっきり言って不快です。え?写真??真っ暗で撮れるわけないやろ(じと目
そういえば、さっき小屋に向かうときに、岩の下のところに草付きの平らな土地があったのを見たことを思い出しました。また少し岩を登って(片手に寝袋持って)、移動。それから1時間ほど、ガスが出たり消えたりしている中でウルトラ野宿しました。え?写真??撮る気になるはず無いやろ(じと目
しかし、日付が変わって0時半頃、驚くべきことに、雨が…っ!
死亡フラグが立ちました。ふうたろうは水の嵐を避けるために、再び波動(いびき音粗密波)の嵐に曝されに小屋に戻ります。
さて、ふうたろうの運命や如何に(棒読み
天気:くもり一時雨、午後は晴れ間もある(山梨県北巨摩郡白州町・長野県上伊那郡高遠町)
こんなところに小屋があったんですね。
甲斐駒から縦走なんて考えたこともないので、地図もその部分は見てなくて、へたれルートをさがすのに必死でしたw
100リットルにぷーさんは変人の域ですw
声をかけてくれる人たちはやはり仲間なのかな??
へつりの針金、ピキっていきなり切れちゃいそうですねぇ
それにしてもテント装備の黒戸尾根お疲れ様です。
ところで鎖がブラーンってたれてるところありませんでしたか?
自分の背より高いところからくさりが空中でぶらーんって。
あそこで困ってたら、神が下りてきて登り方教えてくれたんです。
そう、こんなところに小屋があるんです(藁 屋根には実は隙間があって、強い風雨や風雪だと、やっぱり中でテント張らないとムリかも(黒
ところで、みゃーみさんって、もうノコギリは行ったんでしたっけ?
戸台川では、100リットルザック、プーさん、タイツ一枚、沢靴 のセットでしたぜ(`∀´;)いやあ楽しいなあ(棒読み
へつりの針金は、切れそうというよりも弛んでいて落ちそうだったという感じです。あれは改善の必要アリですね。
鎖が空中からぶらーん…?あったっけなあ… 何せ、鎖場は何カ所も通過したという記憶ばかりがあって、あそこが今回の山行の中で最大の地獄で、記憶が飛んでいるという罠もありますからねえ…。でも、ぶらーん?なんて、鹿の窓でもそんなところなかったっすよ?
いびきは、ホントいやですよね(>_<)
私だったらどうしただろう・・・
外で寝る・・・!?
イヤホンで音楽聴きながら、そのうちに(-_-)zzZ
イヤホンなんて使いませんもんねえ・・ふうたろう。だから、外で寝るしか選択肢が(滅 いやマジであれはきつかった・・・(涙