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八ヶ岳最高峰・赤岳(八ヶ岳:長野県)

2006年9月10日

※記録:9月11日

 夜中は凄い風でした。テントが、中にいる僕たち3人ごと吹っ飛ばされそうなくらい。しかし、そのせいか、4時に起きたら空は快晴!少しずつ明るくなってゆく東の空の朝焼けがとてつもなく美しい。

 また、今日は富士山がよく見えました。朝焼けの雲から頭を出し、こちらを見下ろします。

 さて、今日のルートは、キレット小屋から赤岳、横岳、硫黄岳、夏沢ヒュッテ、本沢温泉、みどり池を経て稲子湯(いなごゆ)に至ります。縦走は夏沢ヒュッテまで続き、非常にハードなコースです。
 キレット小屋からいきなり八ヶ岳最高峰の赤岳(2899m)に急登です。岩が砕け散ったような道と、壁のような岩場をぐいぐい登ります。かなりハードではありますが、後ろを振り向けば富士山がいつも応援してくれます。ううん、雲だって太陽だってね。だから、赤岳の頂上までは疲れ知らずでした。



 赤岳の途中の崖からは北以外の方向がすべて見渡せます。この前登った御嶽山、すっかり夜が明けて影を潜めた月の下に、頭を出しています。出っ張った岩からは昨日権現岳からの縦走コースと南アルプスが見えます。


 最高峰の赤岳は2899m。さすがに着く頃には相当疲れていました。しかし、あり得ないくらい天気がよく、360度大パノラマです。疲れなんて忘れてしまいました。崖のような岩を登ったことも、楽しいことだけしか覚えていません。下の写真は赤岳の手前(南)から赤岳小屋ごと撮ったものです。

 最高峰の赤岳を過ぎると、次のピークの横岳に向かうまで、ぐっと急坂を下ります。それが下の写真。小さく見える小屋まで下った後、また上に上がります。この連続、意外とキツい。

 ふと横を見れば、ヒノキ林が裾野まで広がっています。その向こうには朝霞の長野県南牧村。

 それにしても、この八ヶ岳の稜線は、恐ろしく風が強い。歩いていると吹っ飛ばされそうになります。しかし、そういう逆境を利用したオブジェがあります。小屋についている風車。立派な自家発電施設。エネルギーの地産地消かな。

 この後、硫黄岳に向かいます。2500mを越える大きなピークはここが最後です。そのすぐ北東側に爆裂火口と呼ばれるところがあります。大きく縦に岩盤が割れ、その垂直面には木一本生えていません。凄く大きくて、小人になったような、ミニチュアを見ているような、不思議な感覚に包まれます。

 夏沢ヒュッテに向かう下り坂はガレ場です。しかしここ、ガレ場といっても小さめの石が多く、純粋な岩ばかりの道ではありません。そんな小石に足を取られ、リュックに体重を持って行かれ、思いっきり転びました。膝、頭、肩をぶつけて、特に膝と肩は打撃大。
 そうしてようやくついた夏沢ヒュッテ。そこはもう森林限界より下で、周りは木でいっぱい。やや低めのヒノキ(?)が山肌を覆っていて、のどかな感じがします。

 夏沢ヒュッテから森の中を急降下。16時発のバスに間に合うために、且つ、本沢温泉の野天を楽しむために、やや速歩きで下りました。そうしてコースタイムよりも早く着いたのですが、実はここ混浴。後ずさり。しかも、おばちゃんたち4人が先に入っていて、後から来た男性陣をシャットアウトしていたようです。たまらん…。
 で、何とか入れたその野天の温泉が下の写真です。硫黄のにおいがぷんぷんします。

 また、この温泉から見る硫黄岳や爆裂火口の景色はまた雄大です。それにしても、あんな上から駆け下りてきたなんて…。

 本沢温泉を出ると、後はだらだら下り…、なんて思っていると、とんでもないことになります。このルートは森林の中ですが、とにかく最初の急坂がキツい。川や笹がちょっとだけ応援してくれますが、それでも、もう上りはないと思っていた矢先の上り。精神的に萎えます。


 結局、2時間40分かかるこの森林のコース、走るように、いや転がるように下って、1時間50分ほどで稲子湯まで下りました。もっとも、その間ずっと無口。もう体力限界…。
 稲子湯から松原湖駅までバス。とりあえず夜飯でもと、駅近くのドライブイン。駅に荷物を置いて、ドライブインの看板が示すショートカットを通れば、その通りにはやたらと籠が積み上がっています。店の案内ルートをふさぐように籠を積み上げるとは…。

 しかしそれよりも大問題。このドライブイン、レストランが開いていません。土産物の店舗もちょっと暗い。
 17時39分、勇士3人組は小海線に乗りました。電車の中ではひとり旅のおばちゃんとお話。旅の醍醐味。
 それから、帰宅は23時50分でした。更に筋肉痛つき。楽しかった代償はデカいってか。

天気:晴れ(山梨県北巨摩郡大泉村・長野県茅野市、南佐久郡南牧村・茨城県取手市)

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雨の旅なるか?(八ヶ岳:山梨県)

2006年9月9日

※記録:9月11日

 夜中からテントに時折雨の当たる音。とても悪いムードです。仲間のSくん、「うおお~うぜぇ~」。しかも、睡眠不足で、寝覚めも非常に悪い。歩き始めてから雨合羽を落としてしまい、数百メートル戻りました。睡眠不足で意識がもうろうとし、もはやここまでかと思っていました。
 さて、本日のルートは、観音平(小淵沢町内)グリーンロッジから押手川、編笠岳(あみがさだけ)、青年小屋、権現岳(ごんげんだけ)、旭岳を経由し、キレット小屋(跡)の野営場(キャンプ場)までです。
 編笠岳までは鬱蒼とした森林が続きます。折からの雨で濃霧。睡眠不足の頭が覚めてくれません。

 ところが、編笠岳方面と青年小屋方面への分岐である押手川で突然晴れてきました。こうなれば水を得た魚。編笠岳への急登も段差のある木の根や大きな岩も何のその。まるで光合成をしているかのようにパワーアップ。そんなところから見る景色は最高です。一方、仲間のSくんはパワーダウン。急登と大きな岩に絶叫でした。お疲れさまです。

 編笠岳の頂上からは一面の雲海。ガスも晴れて、南アルプスが少し見えました。編笠岳頂上はガレ場で、結構登山客も多いところです。高山特有の岩と旅仲間を味わっていきたい。

 編笠岳からは権現岳を見ることが出来ますが、意外と距離があるように見えます。写真の二つのピークの右が権現岳です。

 青年小屋に向かうと、えぐれた低い松林の道からこれから1時間ほど進む道すべてが見渡せます。えぐれた道で露に潤いを感じ、その次のガレ場でアスレチックを楽しみ、青年小屋で少しの休憩後、再び急登とザレ(小さな石や砂などの道)を噛みしめることになります。

 青年小屋はきれいに整備されていて、トイレや水場もあります。トイレは一回100円、水場は小屋から5分だそうです。小屋から編笠岳を見上げると、大きな岩に小さな人が隊列を作って登っていました。自然は大きい。

 青年小屋から権現岳に向かうルート。トリカブト(キンポウゲ科)が生えていました。しかも、群生。おもしろい形をしているなぁ。

 ルートからはずっと権現岳が見えます。「あんなところまで行くのかよぉ~」という弱音はタテマエで、ただただ雄大な景色と可憐な高山植物と表情豊かな雲たちに感動するばかり。山はいいねぇ。

 左の写真の、左にある小屋が権現小屋。泊まれます。なお、キャンプはこの辺りは禁止されているそうです。右の写真は権現岳の岩。後であそこに立つのです。
 権現岳頂上は前述通り岩。足すべらかせたら奈落の底。それを覚悟で岩の上に立つと、まさに天上の人です。雲がアイレベルで巻き上がる光景は感動。周囲の山が見えるのもいいけど、この雲もたまらない!

 権現岳を後にして、キレット小屋を目指します。ここからは非常にアップダウンの激しい、急登の続く縦走です。断崖絶壁あり、10m(Sくんによると20m)の梯子あり。山慣れした隊長のWさんは余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)。でも、縦走はいいものです。ずっと景色見ていて、飽きません。

 キレット小屋の周辺は森林の中です。つまり、それだけアップダウンの激しい縦走だということになります。湿度の高い森の中はこけやきのこがいっぱい。近くにはコマクサも群生しています。

 そんな自然豊かな中、閉鎖されたキレット小屋が佇んでいます。打ち付けられたドア、朽ち果てた壁。人を待ちきれず倒れた山中の廃墟です。

 キャンプ場はまだ使えます。しかし、斜面にあるためやや斜め。我慢しましょう。ハードなルートで腹を減らしたSくんとWさん。辛いカレーを披露して差し上げました。胃が辛いとか何とかいいながら、みんなよくがんばって食べてくれました。僕にとってはこのカレー、やや辛い程度なのですが…。

 ここには水場とトイレがあります。
 水場はキャンプ場から1分ほどのところにあるのですが、水量が少なく、重石の石にはヒルかプラナリアのようなものもくっついています。でも、ここしか飲み水はありません。ミジンコがいようと使います。なお、水自体はとてもうまい。

 トイレはキャンプ場のすぐ上にあり、「音入れ」という看板が掛かっています。しかしこのトイレ、小屋閉鎖後、くみ取りに来る様子もありません。肥だめから糞尿が山の斜面に溢れかえっています。どうにかならないものか。

 今日の旅はここで終わりです。翌日は赤岳、硫黄岳、夏沢ヒュッテ、などを経由して下山します。
 しかし、今夜も眠れず。18時半頃に眠り始めて、20時45分頃目が覚めてから2時まで眠れませんでした。いったい5時間も何してるんだろう…。

天気:くもりのち時々晴れ(山梨県北巨摩郡小淵沢町・長坂町・大泉村・長野県諏訪郡富士見町)

ふうたろう旅日記

出発直前

2006年9月8日

※記録:9月11日

 曇り空が続く毎日。時折雨が降ります。8日の夜から八ヶ岳に向かうのですが、現地到着22時半。不安が残ります。
 今日の仕事は、本当は昨日の添加回収試験の検討でした。しかし、その検討に参加することが出来ず、かといって、次の添加回収試験を始めることも出来ず(検討が終わらないと次へ進めないからです)、時々器具を洗うなどくらいしかできませんでした。
 というわけで、日中は眠く、とても落ち着かない一日でした。

 18時過ぎ、いよいよ八ヶ岳に出発。職場の仲間と池袋駅で待ち合わせ、新宿19時8分発の中央線。小淵沢駅までの乗り換えは大月駅の一回。八ヶ岳へのアプローチは、東京からだと意外と近い。
 22時26分に小淵沢駅に到着。…小雨が降っています。幸先が悪い。麓のグリーンロッジのキャンプ場はひどい濃霧と断続的な雨。気持ちが萎えます。しかも、このキャンプ場を利用していた人の一部が夜中2時くらいまで大声で騒いでいて、寝付けませんでした。翌朝、ひどい睡眠不足だったのは言うまでもありません。

 8日については記録が11日なのであまり正確に思い出して書けません。9日以降の本番は写真を添えて11~12日にかけて改めて書こうと思います。

天気:くもり一時雨(茨城県取手市・東京都板橋区・山梨県北巨摩郡小淵沢町

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どこかで人を選んでいる

2006年9月7日

 今日の仕事。その前に、朝、腹が痛い。トイレに行って判ったことですが、昨日の昼に食べた激辛のシシトウがアタリました。まさかここまで強烈とは。
 トイレに隠っていたせいで、職場には20分ほど遅刻。情けない。

 まず、ちょっと今日は思うことがありました。電車の中で、取手駅から家に帰る道で、その他諸々いろんなところで、僕は人を選んでいるんだな、と。いや、選んでいるというか、拒否反応を示すのが早すぎる。もう少し余裕を持って、時間をおいてその人を見てみれば違う見方ができるって、頭では判る。その気力が湧きません。「どうせこいつは判らない」なんてどこかで思っている。でも、よく考えてみれば、そう思われた相手にはきっとそういう態度は伝わるんだろうな。社会の矛盾に怒りを感じたり、子どもたちの幸せを願っていたりする一方で、そういう態度。なんか矛盾しています。本当に怒っているのか、本当に願っているのか。
 7年前に亡くなった叔父が、僕が中学か高校の頃に言っていたことを思い出します。
「人の間違いを許せる人間になれよ。」
 今になって改めてずっしりと感じます。どうしてこんな一言を貫けないんだろう。博愛の精神とはこれをいうのか違うのか判りません。けども、そんな「理想」は実現の努力をしたい。どうしたらいい?
 自分自身や人から、自分が愛されるようになることが大事だと誰かは言います。しかし、それがまた非常に難しい。いや、正確には、それを実感するのが難しい。自暴自棄、友だちにいつでも悩みを相談できない、完璧・能力主義…、自己肯定感が足りないね!人の幸せを願う前に自分の幸せを願えというのは、または本当の意味で「自己中心的」になることは、ある人の掲示板にもあった言葉ですが、改めてなるほどと思えます。


 今日の仕事は昨日準備していた、抽出率を測定する試験です。「添加回収試験」と言います。まったく新しい方法で、作業も煩雑。非常に苦労しましたが、なんとか19時頃に終わりました。でも、まだこれからしばらくはこれを続けなくてはなりません。そのさなか、撮った、「ミニカラム」です。

 左はC18という種類、右は名前が長いので書きませんが、炭素の粉とまた別の樹脂が入っています。
 左の樹脂は本来白色ですが、試料の色が吸着されています。右の黒はもちろん、炭素の色です。

 8日の夜から八ヶ岳に行きます。今度はひとり旅ではなく、職場の仲間と。どういう旅になるのか、そもそも、晴れてくれるのか、はてさて…。

天気:くもり一時雨、夜は時々晴れ(茨城県取手市・東京都板橋区・豊島区)

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都会の雨

2006年9月6日

 今朝は家で食べる暇がありませんでした。31日にいったばかりなのに、またあるファストフード店へ行ってしまいました。正直ソバばかりでちょっと飽きた。
 しかし、その店のビラ。恐らく全国でアルバイトをしている女学生たちを使ったものだと思われます。

  • 彼氏も知らないスマイル持っている…
  • …意外と頼られキャラ…

 などと吹き出しで書いてあります。いつも見ていて思うのですが、ここのアルバイト料はひどく安い。昼食時には昔行っていたことがありますが、ピーピー鳴るアラームに店員は大わらわ。あれで時給が700円くらいとは、割に合わないと思いました。確かに、ここのハンバーガーは安い。けれども、この子たちのアルバイト料の安さが裏側にあるのかと思うと、ちょっと悲しい。多少高くても、原材料の向こう側、サービスの向こう側に、まっとうな対価がある方がいい。

 そんな食べものの一方、沖縄産直のパイナップルが職場に行ったらありました。完熟の状態で直送されたものなのでしょう。全部が黄色。通常のスーパーなどで売っているものとは違います。これは帰ってからお隣さんなどに差し入れしました。

 東京に着いたら雨でした。職場の窓も濡れています。向こうにかすむビル群…。都会の雨、久しぶりのまとまった雨。なんだか洗われるような、心地よさ。

 今日の仕事は農薬の抽出率を測定するための準備(試薬づくり)でした。政府が発表した、残留農薬検査の「公定法」というのがあります。これが、最近変わったので、その新しい方法で抽出率を再調査しなくてはなりません。野菜に含まれている農薬は、実は含まれている100%すべてが抽出されるとは限りません。そのため、あまりに低い抽出率の農薬は抽出方法を変えなければなりません。例えば、水溶性の高い農薬はヘキサンには溶けないので、ヘキサンでの抽出率はとても低くなります。主任の話によると、抽出率75%がボーダーだそうですが…。
 使う試薬は有機溶媒以外に、リン酸緩衝液というものがあります。pHの変化を小さくする役割があります。リン酸二水素カリウム30.2gとリン酸水素二カリウム52.7gを混ぜて水に溶かして一リットルにすると、pH7のリン酸緩衝液が出来ました。(厚生労働省のページに作り方が載っていました)

 それに、大事なのは農薬の濃度が判っている溶液(標準品)です。これがまた高い。それにしても、農薬にも赤白黄色。透明なのはともかく、黄色はキナルホスかキノメチオネートという農薬、赤いのはクロフェンテジンという農薬です。色つきはおもしろい。

 帰ってきてから前述のパイナップルをお裾分け。お隣さんはちょくちょく顔を合わせます。この前は桃やなし、ブドウをいただきました。今日は薩摩芋の天ぷら。愛情こもった「料理」が独り者のわが家にやってきて、何とも嬉しい。
 あと、今日は本のことも書きたかったけど、また今度にしよう。

天気:くもり時々雨(東京都板橋区・茨城県取手市)

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風邪…か?

2006年9月5日

 昨日も一昨日もおかしかったのですが、今朝になって、やっぱり熱っぽい。朝から37度を超えかけるくらい体温が上がっているのはあまりないことです。風邪なのか、それとも、自律神経がおかしくなっているのか、久しぶりの病欠。悲しい。
 寝たり起きたりで、結局布団から出たのは13時過ぎ。それでも熱は37度を超えたまま横ばい。微熱というのはいただけない。
 夜になって、多少けだるさはなくなったかと思い、食後30分くらいして測った体温が下の写真。

 食後なので、特異動的効果というものかもしれません。にしても、いつもの微熱とは少し違います。もう少し休めば治るだろうか…。

 そういえば、夕方、PCの前に座ってちょこちょこ暇つぶしをしていましたが、ふと外を見ると、中学生か小学生の女の子たちが公園で組立体操の練習をしていました。笛がないから、口で「ぴっ!!」と言いながら。よろけながらやるその姿がかわいらしい。
 それにしても、最近は組立体操を女の子もするようになったのですか。僕の時は確か男子だけじゃなかったかなぁ…?
 …写真を撮ってみたかったけど、3倍ズームしか利かないわがカメラでは撮れません。

天気:晴れ時々くもり(茨城県取手市)

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しめった都会

2006年9月4日

 昨日の夜は遅かった。帰ったら午前様でした。しかも、23時頃にカップ麺を食べるという暴挙に出たため、調子が悪い。寝付けません。

 今日の朝食は日暮里のきつねそば。定番です。ネギの大盛り。身体の3分の1くらいはソバで出来ているのではないだろうか…。なんてことを、職場の主任に言われたりもします。
 職場近くの道。街路樹を切り倒した後の、腐った切り株に変なキノコが生えています。どうも、枯れたキノコの上に更にキノコが生えているような感じです。右側に緑色にひび割れたものがあり、どうもそれが以前の菌糸の跡のように見えます。それにしても、意外としめっているのでしょうか、ここは。背景はぼかしていますがマンションなどが建った大都会の真ん中です。

 ねむた目のまま、今日も残留農薬抽出作業。しかし、それほど数は多くありません。僕がトイレに行っている間にもう一人が作業を進めています。だから、ちょっと買い出し。紫キャベツと紫玉葱がほしかった。ミョウバンや鉄鍋(鉄釘)との相性で、紫色の褪色が抑えられるかどうかを実験したいのです。紫玉葱を茹でると、普通の玉葱みたいな色になったことを覚えています。

    実験計画

  1. 煮沸による褪色の確認(ガラス容器などを使う)
  2. ミョウバンによる褪色抑制の確認
  3. 褪色の度合いとミョウバンの量の関係を確認
  4. ミョウバン以外の金属化合物でも褪色抑制が可能かどうかの確認
  5. 鉄鍋や鉄釘など天然物(?)でも褪色抑制が可能かどうかの確認

 うまくいくかなぁ。
 それはそうと、今日もあの方法で「固相抽出」をやりました。今日はこの前使ったミニカラムとは中身(特殊な樹脂=プラスチックの粉)が違います。結果は、同じく成功です。無駄な溶媒を減らし、うまく溶媒に樹脂を浸すこと(コンディショニングといいます)が出来ました。そして、抽出も以下の写真の通りです。

 帰る頃にはかなり疲れ切っていました。それなのに、山手線が止まってしまいました。よせばいいのに、常磐線ではまた『中国はいま何を考えているか』を読んでしまいました。なんだか小難しくなってきて判らなくなってきましたが、何となくは理解できたこともあります。中国や韓国、その他アジアの国々が経済的発展を遂げている中で、日本がそれらの国を無視して外交を続けていれば不利益を被るということ。つまり、経済発展している中国との貿易は大事だとすれば、そことのいざこざが不利益になるという内容のようです。またその一方で、著者は外交関係の悪いままでは経済協力もままならないことも指摘します。さて、このまま日本がナショナリズムに突っ込んでも良いのかどうか…。

天気:晴れのちくもり(東京都板橋区・茨城県取手市)

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気を取り直して歩こう

2006年9月3日

 今朝、起きたら9時でした。いつものヒューマンファーマーズのMD(CD2枚分、147分)が5時半から回り始めて1周以上していました。昨日から身体のけだるさがあり、熱でもあるのかと体温を測りましたが36.6度。普通です。起きてしばらくして飯を食べたら、ましになりました。それよりも、ご飯にかけて食べようとしたとんぶりを部屋にばらまいてしまい大惨事。
 昼から、水戸の国際交流センターで、中国の留学生と交流する機会がありました。この頃なぜか中国との縁が深い。今のご時世、まさに交流すべき相手ではないでしょうか。
 このイベントは僕のよく知っている仲間が作ってくれたもので、友だちもたくさんおり、2年来会っていない人たちもいました。もちろん、この会場に来るまでにも県南の仲間と一緒でした。強がらなくても元気になれる、そんな場所です。幸福度、高。
 中国の留学生一人にみんな質問攻めです。う~ん、学生なんだけどなぁ…、まぁ良いかぁ。目の前のホワイトボードには14項目。留学生の彼は一つ一つ丁寧に回答。曖昧な質問にもよく答えてくれました。中には「緑について」などという質問があり、これは僕もなんのことか判りませんでした。おもしろい質問をするものだな、と。
 一通りその回答が終わったら、僕も今の問題意識に照らして質問。「中国では、日本人が憎しみを抱くような教育をしたりもするのですか。」…かなりえげつない質問ですが、もちろん、前置きはあります。彼は率直でした。「中国人のクビを切られたりする写真を見せられたりすれば、それは思う。」しかし、これは当然です。僕が知りたかったのはそういうことをねつ造しているかどうかでした。司会者のフォローでそのことについても答えてもらうことができました。当然、そんなことは「ありません」

 個人的な意見だということを付言しつつ、中国は日本ほど物のない国だと彼は言います。だから、精神的に豊かになるまで行かないと言っていました。…中国国内ではまだ経済格差は大きいのかもしれません。まだまだ愛国主義教育や恋愛の不自由などがあったりするなど、恐いところもあるなと正直思いました。けれども、彼をみていると、「中国脅威」とは思えない。短絡的にナショナリズムに走る前に、国際交流を通して理解を深め合う方がいい。そう思わされました。
 最後に集合写真。

 この後、土浦に戻って、別の会議でした。しかし、会議というよりもお喋り風。気の知れた仲間同士。そんなに堅苦しい会議にはなりません。会議の場にいたその職場の長が、ゴーヤチャンプルーを作ってくれ、食べました。苦うまい。

 仲間とはありがたいものです。だいぶ昨日あたりから心の穴はふさがっていましたが、今日いろんな人と会って話して、その縮小ぶりは目を見張るものがあります。特にその「心の穴」のことをみんなに話したわけではありません。話しているだけで回復に向かいました。花や虫に感じるような「いるだけで励まされる」感性のおかげなのかもしれません。

 一つだけ困ったことが。言い出しっぺ側の僕がピースウォークに参加できなくなりました。意思疎通の不完全さ、民主主義の欠如が生んだ結果です。しょうがないから、「憲法9条守れ」の旗を背負って山に登ろうかな。

天気:晴れ(茨城県取手市・水戸市・土浦市など)

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南房総・鋸山(日本寺:千葉県)

2006年9月2日

 今朝になってようやく動悸・息切れはなくなってきたような気がします。今日は気分転換に、千葉県富津市(ふっつし)と安房郡鋸南町(あわぐんきょなんまち)の境にある鋸山(のこぎりやま)へ行くことにしました。
 取手からの行き方は簡単。取手(常磐線快速)-我孫子(常磐線各駅停車)-新松戸(京葉線直通武蔵野線)-海浜幕張(京葉線)-蘇我(内房線)-浜金谷(はまかなや)で、OK。所要時間は3時間弱。

 浜金谷駅到着11時17分頃。まず、昼飯からです。この辺りは海産物が豊富らしく、それを売りにした食堂があります。写真はヅケ丼ですが、一般的なマグロだけのヅケ丼ではなく、ブリの一階級下のイナダあたりの魚も使われています。米はイマイチながらもなかなかのものです。

 鋸山の登山道に入るまで、少し人里の舗装道路を歩きます。落ち着いた田舎の町なので歩いていても苦になりません。
 内房線の線路下をくぐるとすぐに看板。僕はここで道を間違えました。蜘蛛の巣がたくさんある道でしたが、散歩には悪くない道かもしれません。ヌスビトハギ(マメ科)と木材腐朽型のキノコの群生がありました。

 上の写真は、花(左)と未成熟果(右)です。

 鋸山の北から入る登山道は急登です。御嶽山の時よりもある意味キツい。山全体が大きな一つの岩みたいな感じで、それを切り崩して作った階段が、苔むしていたりするととにかく滑ります。しかし、それでも木漏れ日や遠くから見え隠れする石切場は見る価値があります。


 この登山道は案内板によると、かつて石切場の労働者の通勤道だったとされています。今となっては廃墟のようになった避難小屋、当時は栄華を誇っていたであろう数々の道具がツタに巻き込まれていました。


 石切場が目の前に来ると、急登は更に厳しくなります。しかし、途中何度も開ける展望からは、東京湾と房総半島北部、そして石切場の切り立った崖を見ることができます。


 目標である、「地獄のぞき」を含む山頂展望台は日本寺というお寺の境内にあたり、参拝料として大人600円、子ども400円がかかります。
 実は、名所である山頂展望台は厳密には鋸山の頂上ではないようで、ここよりさらに東に進んだところに三角点があります。ただ、展望の良さからなのか、ここが「山頂」展望台ということになっているようです。
 さて、この日本寺、北側から入るとすぐに百尺観音があります。

 地獄のぞきとはよく言ったもので、展望台は出っ張った崖です(下の写真左)。観光客はみな足並みを揃えて怖じ気づきます。出っ張りからは西側と北側の展望がきれいです。展望台の反対側からは房総半島南部と海岸線がくっきり見えます(同右)。

 ここは、若い人やカップル、子連れ・家族連れの観光客も多い。おばあちゃんが孫をおんぶして下りる姿が可愛い。そしてビーチサンダルで来ているギャルたちが気になります。崖をあれで歩くとは…。

 展望台から階段を一段とばしで駆け下りました。いやぁ、東京の駅の階段とは違って、しんどい。脚が少しばかり痛くなりました。
 下りてくると、境内の中にはいくつかの建物があります。下の写真は仮法堂(左)と心字池(右)です。紅葉すればかなり良いものが見られそうです。

 日本寺を出て保田(ほた)駅まで30分くらい歩きます。保田駅から西に200mほど進むと、保田海岸(砂浜)に出ます。家の目の前が砂浜と海。ちょっと羨ましい。太陽きらめく海に漁船が浮かんでいます。子どもたちが大声ではしゃぎながら泳いでいます。

 全行程4時間ほど。とても短いルートです。

 この後、東京の代々木に、本を買うために寄った後、帰りました。今日はどうも凄く疲れていたようで、内房線の行き帰りの殆どと、常磐線の帰りは寝まくりました。特に内房線、起きていられませんでした。いつもみたいに交流もなく、ドライな旅。でも、景色も堪能できたし、OKです。

天気:晴れ時々くもり(千葉県富津市・安房郡鋸南町・東京都渋谷区・茨城県取手市)

ふうたろう旅日記

負い目を感じながら…?

2006年9月1日

 8月31日「ふうたろう写真館」に新しい写真をアップロードしました。

 長い人生の中ではとても小さく、しかし今の僕にはとても大きい衝撃から一夜。ケリの付いたことによる安堵と、好きな(だった)人とはもう決して結ばれないという虚無感と、そしてそれ以外にも僕を取り巻くさまざまな問題とが小さい頭脳のキャパシティを食いつぶしています。朝、1時間ほど起きあがれません。まったく、ひどい体たらく。
 今日は通勤前にツユクサ(ツユクサ科)を撮ってみました。

 この花は咲いている期間が随分長い。めずらしい、真っ青な花。
 一方、空は曇り空。今にも雨が降りそうです。
 今日の職場は鬼のように多忙。依頼サンプルが断続的に届き、二度手間をしなければならない上、農薬の分析以外にもやらなければならないことがありました。サンプルが錯綜し、何度もやり直しを余儀なくされました。でも、そんなのは苦しいうちに入りません。
 夕方、昨日の分析展で学んできた「固相抽出法(こそうちゅうしゅつほう)」を実行に移しました。この固相抽出法には「ミニカラム」というものを使います。ミニカラムは、特定の化学的性質(水に溶けやすいか溶けにくいかなど)で混合物を分離するプラスチックの粉(樹脂)を、注射器のようなものに詰め込んだものです。しかし、このミニカラムは溶媒(物質を溶かす液体のこと)でその樹脂をきれいに浸さなければならないのです。これが簡単なようで難しく、無駄な溶媒を捨てているところでもありました。昨日学んできた方法は、金子式といわれるものだそうで、真空にして溶媒を吸わせる方法です。水の中にスポンジをただつけるよりも、スポンジを水の中で絞った方が水がよく浸みる仕組みと同じです。ダイナミックな光景に、感動!おかげで、この固相抽出は成功しました。

 ところで、僕は今の職をしていて、どこか負い目を感じていることに気が付きました。いや、実を言うと、もっと前からです。就職活動も特にしていないのに、ゆとりのある職場で化学とふれあって働いている僕。特に厳しい残業もない。ちゃんと週休2日と祝祭日、盆・正月の休みももらえている。…必死で就職活動や公務員・教員の試験をがんばった人たちが、残業や休日面での待遇は僕よりも遥かに悪い。いったい僕は何様?みんなにも、(本人たちが望む範囲において)僕と同等かそれ以上の待遇をしてあげてよ!そんないらだたしさの声も上げたくなります。自分だけが厚遇を受けても、全然嬉しくなんかない。だから、僕は社会全体の労働改善を訴えていきたい。もっとも、それはそれぞれの会社や学校・病院などで働いている人たちが望まなければ実現しないことですが。みんな、自分のことで精一杯になるくらいまでがんばって、辛くないのかなぁ?それが異常だと思わないのかなぁ??
 自分の友だちなどが「休みが週一回」とか「夜帰るのが1時」とか聞く度に胸が痛みます。大きなお世話かもしれないが、そんなの、嫌だ。真夜中にファミレスで働いている人を見るのも、嫌だ。どうか、全ての人に望む限りの文化的で健康的な生活をください(憲法25条の拡大)

天気:くもり時々雨、夜は晴れ(茨城県取手市・東京都板橋区)

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