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夢のある話

2006年9月14日

 今日、職場は一人少ない3人。いつもの通り、農薬の添加回収試験です。そんなさなか、大きな機械が職場に運ばれてきました。ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)。構造を予測することが出来るため、従来のアルカリ熱イオン型検出器や電子捕獲型検出器などより、分析がしやすいようです。僕もまだGC/MSを直に触ったことや勉強したことはありません(大学院の時は使わせてもらえなかった!)ので、あまり適当なことは言えませんが。でも、今までよりも良い精度で農薬分析が出来ます。どうなるかわからないけど、楽しみでもあります。

 ふと、実験台の上の有機溶媒の瓶に目がいくと、下の写真のようになっていました。

 この二つの瓶の中にあるのは、ヘキサン(左)と酢酸エチル(右)です。なんだか仲良く抱き合っているように見えませんか。セットで使うことの多い試薬で、納得?


 ところで、1月頃から、千葉テレビで「キテレツ大百科」が再放送されています。もう15年以上前のアニメで、とても懐かしい。ちょくちょくビデオに撮って、見ています。
 今日は先週と今週のを見ました。
 先週のは、主人公の「発明品」で、四次元の世界に消えた友だち(将来の嫁さん?)を助けに行く物語です。未知の世界に、装備もなく飛び込んでいくところが子どもらしいのですが、大長編『ドラえもん』のような結束力というか、仲間を思う気持ちというか、そういうのが伝わってきます。う~ん、ありがちなシーンなのですが、僕はそういうのが好きです。
 しかし、このアニメがリアルタイムで流されていた頃は僕は子どもで、キテレツの道具で切り裂いて作った四次元の入口が恐くて恐くて、とても印象が強い。断片的だけど、その裂け目と岩に強烈に吸い寄せられる磁石はよく覚えていました。
 17年も前のアニメですが、四次元の世界をどう描いていたのでしょうか。アニメを見ると、岩と枯れ木と洞窟の世界です。住人は影みたいな存在で、魔法みたいなものを使います。異次元を見たことのある人はいませんし、そうなるのかな。とにかく、神秘的で、不気味な世界。そんな風に作者は描いていたのでしょうか。
 今週のは、「航時機」というタイムマシンで20年前のブラジル(今2006年だから40年前くらい)に黄金のチョウを採りに行く話。密猟者と戦う場面にも出会いながら、見事チョウを捕まえることが出来たのですが、そのチョウは「今」(1989年)には絶滅しています。「今」に帰る前になって、「絶滅することになっていたとしても、この自然の中で生きた方がいい」という少年たち。最初はお金に目がくらんでいた少年たちは、逃がすことを決め、帰りました。帰り際に少年の一人が、「キテレツ、公害のない発明品を作ってくれよな」と括って終わります。
 公害のない発明品、か。純粋な少年たちの気持ちは今の社会に届いているかな。ん?あの頃の少年って、今の僕らの世代か。自分にも出来ること、何だろうなぁ。
 今日職場にやってきたあのGC/MSで、「発明」は出来なくても、「公害」はなくせなくても、人が安心できる仕事が出来ればいいな。とにかく、化学物質を測れる機械だから、活かしていきたい。

 なんだか無理やりな気もするけど、通ずるものもあるような。ともあれ、いい夢は見て生きていきたい。

天気:雨のちくもり(茨城県取手市・東京都板橋区)

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