杞憂の旅(尾瀬:群馬県・福島県)
※記録:8月14日
昨日の天気予報で、非常に強い寒気が入り全国的に「雷雨」との予報が出され、意気消沈、日和見主義になっていました。当日の朝、茨城県は全県的に曇っており、道中の埼玉県も同様。「寒気」が入った時の特徴は、雲の厚い時と薄い時が交互に来ること。そうして雷雨が断続あるいは連続的に降ります。そんな不安の中、一行5人は群馬県利根郡片品村の尾瀬ヶ原に出発。沼田インター付近では晴れ間も除いていましたが、その西部の山間地帯は、何発もの雷が落ちていました。「ゲゲッ!!ヤベェ!!!」
鳩待峠(はとまちとうげ)から尾瀬ヶ原を抜け、燧ヶ岳(ひうちがたけ:2356m)山麓の燧小屋に行くコースです。鳩待峠には山小屋や土産物屋があり、自動車(公共交通機関のみ)の入れる区間はここまでです。自家用車は麓の戸倉というバス停の駐車場(24時間1000円)に止め、17時くらいまで走っている、片道一人900円のタクシーあるいはバスに乗らなければなりません。
鳩待峠の天気は13時の時点で「くもり」。午前中は激しい雷雨に見舞われたそうです。空模様は怪しいまま。「勇気の撤退は避けられないか」
鳩待峠から休憩も入れて1時間。山の鼻というところに着きます。針葉樹や広葉樹の雑木林で、左には川上川という小さな川が流れています。道中は木の階段や木道が主で時々石畳があります。土道はまったくありません。尾瀬の大地が踏み荒らされないような工夫だと思いますが、よそ見していると、落ちます。
山の鼻の天気は14時で「くもり」でしたが、鳩待峠よりはやや明るい。「このまま進めるか」
尾瀬ヶ原は山の鼻からすぐです。この湿原に入るところに来訪者を管理する赤外線センサーがあります。進行方向の右側の木道(2本あります)を通る必要があります。湿原には特有の水たまりと、浮島があります。水たまりといっても深さはけっこうありそうです。光の屈折で浅く見えるので注意。よそ見していると落ちます。
天候は回復傾向。尾瀬ヶ原を抜けて燧小屋に着く頃には「晴れ」。夜も星を見ることができました。「勇気の撤退」なんてことを言っていましたが、予想外の好天に、歓喜するばかりです。
尾瀬ヶ原を燧小屋(ひうちごや)に向かうと、嫌でも目に付く燧ヶ岳。迫り来るその大山をわくわくしながら進みます。
見通しは良く、頂上付近に雲もかかっていませんでした。また、風が弱く、水面も非常に穏やかです。その水面に大きな燧ヶ岳が映ります。まさに、「逆さ燧」です。
観光客は意外と多く、登山客に混じって、家族連れやカップルもいます。ただやはり山歩きは、高齢化が進んでいるようです。
尾瀬の花は最盛期を過ぎました。しかしそれでもたくさんの種類の植物が自己主張します。
コオニユリ(ユリ科・上左)とオタカラコウ(キク科・上右)です。
コバギボウシ(ユリ科)とオゼヌマアザミ(キク科)です。
ツリフネソウ(ツリフネソウ科)とヒツジグサ(スイレン科)です。
オトギリソウ(キク科)とキンコウカ(ユリ科)です。
ナガバノモウセンゴケ(モウセンゴケ科)とサワギキョウ(キキョウ科)です。
クガイソウ(ゴマノハグサ科)とニッコウキスゲ(ユリ科)です。
本日の仲間の体調は概ね健康。順調に燧小屋に着き、疲れたといいながらも、飯をたくさん食べました。米を炊き、トマトカレーを作り、モリモリと。
夜は星空。気温がぐっと下がっていましたが、最後、強烈な閃光を放つ流れ星を見ました。どこかに隕石として落ちたかもしれません。
天気:くもりのち晴れ(茨城県取手市・土浦市・群馬県利根郡片品村・福島県南会津郡檜枝岐村)