こんな時だからこそ
今朝も当然のように、激しいうつ状態。幸福度最低。
けれども今日は、こんな時だからこそ見えるものもある、と少し思えました。そば屋のおばちゃんとの会話が妙に嬉しかったり、分析サンプルの色の変化が妙に輝かしかったり、読んでいる本の中身がより身近に感じたり。僕のうつ状態(鬱病?)に対する防御反応なのかもしれませんが、それで奇しくも得られるものもあるのかと。
日暮里のそば屋のおばちゃんと、ソバ食っている間話をしていました。山の話でした。他愛のない話。荒涼とした都会に埋もれて忘れかけていた風景。そう、そば屋のおばちゃんと話をするようになったではないか…。
今日の農薬やビタミンCの分析。ビタミンCを分析するためにメタリン酸という試薬を使います。ビタミンCは野菜を粉砕した瞬間から酸素の影響で急激に減りますが、メタリン酸はこれを食い止める働きがあり、分析には必ずこれを使います。ナスを使って実験したところおもしろい光景を見ました。メタリン酸を入れない方(左)はナスの色素成分であるアントシアニン色素が酸化して茶色になりますが、入れた方(右)はナスの紫色がきれいに温存されています。この効果は数時間以上も続きました。メタリン酸の、酸化防止作用機構を調べてみたくなります。
読んでいた本は、『中国はいま何を考えているか』(大西広著、大月書店)です。まず、中国という国に対する僕自身の誤解を知りました。中国では、僕が思っていたよりも遥かに国民のナショナリズムが激しい一方、そのナショナリズムには中国政府自身も悩まされ、それなりの改善の努力をしていること。政府がナショナリズムを利用していると思いこんでいた自分が、少し恥ずかしい。同時に、そのひどいナショナリズムは日本でも同格。中国人に日本の領事館が襲われたとかいいながらも、日本人(右翼)も中国の領事館などを襲ったりしているそうです。違うのは、政府としてナショナリズムを利用しているか、抑えようとしているか、ですか。もっとも、この本一つで判断するのは危険ですが、安易に中国のイメージを悪くしていたことは情けなかったなぁ。
…今のうつ状態には原因があります。でも、それをここで暴露するには辛いものがある。できれば逃げ出したいが、そんなわけにもいかない…。なお、仕事のことではありません。
天気:くもり一時雨(東京都板橋区・茨城県取手市)
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